4.ダーレム侯爵家の人々~魔族と密接な関係のお家柄~
不定期&短いです………
……ルーク様とカレイド伯爵令息の決闘の翌日。
今日もいつもの様にレインと2人(正確にはそれぞれの侍従であるメアリーとリヒターさんが居るけれど)で登校し、教室へと入るとー
「わっふ〜♪エリカ様ぁ〜!!」
「あら、おはようございますルゥさん。
…やけに上機嫌ですわね?やっぱりルーク様と正式に夫婦になったからですの?」
ー突進してきたルゥちゃんに抱きつかれたわ。
けど、どうゆう身体の使い方をしたのか私にはほとんど衝撃が無く、そもそも私自身、身体をある程度鍛えているので回転して勢いを殺しながら受け止める余裕もあったし。
そのルゥちゃんは目をキラキラさせて尻尾をブンブン振りながら私に答えたわ。
「そうです!そうなんですよ!!
あの後ですね、お父様から使者が来てわたしは昨日から正式に【ルーシー・ノームスフィア・ダーレム】になりましたぁ〜♡
わっふ〜〜っ!」
「……おはよ…ございます…エリカ様、バンバルディア様。」
「フィーさんとルーク様もおはようございます。」
「おはようございますフィーさん、ルーク様、ルゥさんも。」
「はい、おはようございます御二方。」
…と、まぁ、話の流れ的にルゥちゃんも含めて送ってきたのだろうルーク様と妹のフィーちゃんもルゥちゃんと一緒に居たわ。
……ルーク様、生き生きとした顔をしているわね?
フィーちゃんもいつもの無表情ながら、何処と無く浮ついた雰囲気に感じるわ。
「……んっ。
それにしても…義姉様は…喜び過ぎ…バンバルディア様…に、挨拶…してない。」
「わふっ!?ごごごごめんなさいおはようございますバンバルディア様ぁ!!」
「ははは、気にしないで下さい。
私としても貴女がルーク様とご結婚されたのは嬉しいので。
おめでとうございますルゥさん、ルーク様。」
「ありがとうございますレインハルト様。
…私としては学生結婚をさせてしまった負い目が少しだけありましたので祝ってもらえるのは嬉しいですね。」
「わうっ!?
わたしは嬉しいんだから気にしないでよルーク兄ちゃんっ!!」
「……そうも行きませんよルゥ。」
「わぅぅ……
「でも、その分しっかりルゥを幸せにしますからね。」
「わふんっ♡」
…夫婦になったからと朝から思う存分イチャイチャしてるわねぇ…2人は…
…………傍からみたら私とレインってあんな感じなのかしら?
まぁ、何故か私とレインがバカップル扱いされ始めてからこの方、周りの友人達も恋愛的に浮ついてきた気はするのだけれど。
……アーちゃんからの連絡(手紙)にもひたすらにクラウスさんの惚気話と私への気遣いとか半々な甘々な内容が書き連ねてあったし。
……この国の貴族社会が【婚約者や夫婦なら過度な身体接触も可。】な風潮で無ければ私は自分への規律を大幅に違反してる事になっていたし…………
ただ、ここまで来ると自称ヒロインへの示しはつかないわよねぇ………ただただ自称ヒロインに私達のイチャイチャを見せ付けているだけな気もするわ…………
それに、前からチラチラと見かけていたあの侍女さん…彼女もこのタイミングで遠慮無しになったのは何故かしら……?
「……んっ。ティータ、苦しい。」
「すまない、だが今まで我が最愛なる主、フィーの傍に堂々と居られなかったからな。」
「……もう、仕方ない、ね、ティータは。」
「すまない。コレがオレだからな。」
「……そうゆう、とこ、含めてスキ。」
「またフィーはそういうことを………オレも好きだぞフィー。」
………うん、イチャイチャしてるわね。
確かフィーちゃんをギュッと抱きしめている彼女、龍族のファフニール、だったかしら……?
執着心がやたら強い、最強クラスの龍族、そんなファフニールを従魔にしているフィーちゃんは本当に何者なのかしら……?
※フィーに一目惚れしたティータが自ら従魔になりました。
超強力な闇属性持ちのファフニールは彼女からしたら願ってもない最強クラスの従魔なのでかなりあっさりと受け入れ、その後は人(龍)となりを知って彼女そのものを好きになったらしいです。
彼女も漆黒の艶髪をしていてダーレム侯爵家の血族に見えるけど、ファフニール、である以上彼女は魔族でありフィーちゃんの従魔だ。
そんな従魔の彼女はその黒髪をポニーテールに纏め、切れ長の紅い瞳を持ち、スっと通る鼻梁に真っ黒な"ワフク"と呼ばれるコキュートス特有の服を着ていて、何も知らずに見れば"ワフク美人"と言えるクール系美人な姿をしているけれど………その実、主であるフィーちゃんに酷く執着する"フィーちゃん公認のストーカー"で主至上主義。
今までは文字通り【影】から見ていただけ、らしいわ。
…彼女は…フィーちゃんが寿命等で亡くなったらどうするつもりなのかしら……
悠久の時を生きる龍族にとって、人間の主なんてほんの数年しか一緒に居られないのに。
「はぁ……今すぐオレ特性のリビングドールに魂を移したい。」
「んっ…嬉しい…けど、せめて、学園を卒業、する…までは、人間で……いさせて…?」
「あぁ、それ位なら待つさ………今までも散々待たされたからな。」
《よし聞かなかった事にしますわ(しよう)。》
あら、丁度レインも同じ事を考えていたのか、呟きが重なったわね?
流石私の婚約者だわ……
とりあえず言いたい事は沢山あるけれど下手に言及したら此方が精神的に痛い目にあいそうだし………
聞かなかった事にしますわ!
しかし、この時の私とレインは、幸せの絶頂だったルーク様とルゥちゃんは、そのティータさんの準備に感謝する事になるとは夢にも思わなかったのよ…………
不穏な幕閉めです。




