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碧海のユーフォリア  作者: 炎華 焔
プロローグ
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ネット記事:ユーフォリアクラウドの歩みと多くの問題

 20XX年、1人の研究者が眠っている時に見ている夢を体験したいという望みを叶える為、多額の研究費を投じ、機械の開発を始める。本来であれば長くかかると思われていた研究も、VR技術の進歩が速かったためか、僅か5年の内に試作品が完成。今まで夢を見ている事は観測できていたが、映像として記録に成功したのは初めてのことであり、脳の機能の解明にも役立つ偉業として様々なメディアに取り上げられ、多くの賞も授与。

 ドリームギアと名付けられたその機械は、頭部に装着し眠りに就くと脳の電気信号を受け取り、夢を記録するシステムとなっており、クラウドに保存する事で眠りから覚めた際に見ていた夢を映像として見る事や再度ギアを装着し、プレイモードを選択する事でVRゲームのように夢を体験する事も可能な夢のような代物として、研究者が発表。試験段階を踏み、膨大な研究費を回収するためにドリームギアとクラウドは商品として発売される事が決定した。

 当初は富裕層向けに30万の価格設定がされていたが、体験会での声や幾度も行われた改良によって価格は8万円まで下がり、様々な層が手にする事となった。

 大きな価格変更に伴い大幅なサービス変更を行う為、ヘッドギアはただの『ギア』、ドリームクラウドは『ユーフォリアクラウド』と名前を変更し、新サービスが始まった。

 それから多くの人がギアを頭に、ユーフォリアクラウドに入るようになったのは、とあるインフルエンサーの投稿が大きかっただろう。

【ユーフォリアクラウド体験してみたら、魔界で冒険出来たんだが!?】

 という、一見するとライトノベルのようなタイトルが付けられた動画がゲーム・アニメが好きなライト層に刺さり、爆発的なブームが訪れたと言っても過言ではない。


 ユーフォリアクラウドで過ごすユーザーが増え、いくつかの事件が起こるようになった。予想できたのではないかと言われ、当時世間をざわつかせた一つが、中毒者の集団自殺だ。ユーフォリアクラウドの中で体験する夢で過ごすことが生きがいとなり、仕事のみに留まらず食事や排泄を生活から排除し続け、死に至ってしまうというもので、何十何百と被害が出るようになっていた。

 苦情や問題が相次いだ結果、ユーフォリアクラウドはサービス停止一歩手前まで追いやられたものの、運営の迅速な対応により、長いシステム調整明けに警察や消防との連携が可能となり、3時間を超えて夢に居続ける者にはアラート通知が行われ、反応がなかった場合家族や警察等に連絡が行くようになった。

 違法ギアを制作しようとする者もいたが、専用部品以外の使用や、改造を施されたギアはユーフォリアクラウドに入る事が出来ず、商売や横流しが行われる事は無かった。普及しているゲーム機器の中には魔改造を施したものや、ゲームソフトが存在するが、ユーフォリアクラウドには魔の手が及ばない事はプレイするユーザーだけではなく、関心を持っていた者からも称賛が上がっていた。

 だが、この大きな問題を乗り越えた後別の問題が発生する。

 それは、成りすまし詐欺だ。当時インフルエンサーが芸能人が多く利用していることや、相手に見えるアバター(自分の分身)のクリエイションが自由にできたため、芸能人が作っていたアバターと酷似させてみたり、ボイスチェンジャー機能を使用して本人に声を似せたりと様々な手を使って従来の振り込め詐欺などが何件も発生。運営にはアバターのクリエイションを禁止して欲しいと言う嘆願状が多く届いたという。数日後システム調整が入り、ボイスチェンジャー機能が削除され、外部取り付けも禁止、クリエイション機能も変更となり、基本は現実の自分の見た目が反映される。変更できる項目は髪型、髪色、身長となっており、髪については完全自由となっているが身長はマイナス10cmまでの変更のみとなり、別人の様にアバターを弄る事が出来なくなった。一部からは現実の自分の姿だと身バレするとの声が上がったが、クリエイション機能とは別に従来からあるメイク(塗装)があった為問題として取り上げられることは無かった。

 それから、ユーフォリアクラウド内で多くのインフルエンサーや歌手が誕生し、世を賑わせる事となった。

 これからもユーフォリアクラウドの発展を願っている。

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