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一人暮らしにつきものの憑き物  作者: ぴよ
第三部 友人宅と憑き物

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31/56

友人宅での異変調査

後日、水上の部屋へ遊びに行く佐伯に、複数の影が付き従っていた。


座敷童子

(早苗なら心配はいらないと思うのよ?でも、ちゃんと家事が出来てるかはこの目でチェックするのよ!)


目目連

(チェックならこのわたくしが!)


すねこすり

(ちょっと……)


家鳴

(ゲーム環境は要チェック!)

(音響関連も!)

(要チェック!)


すねこすり

(ちょっと!みんな!)


白沢

(すねこすりの言う通り、みなさんはしゃぎ過ぎです)


佐伯の影に便乗しているものたちは落ち着きないことこの上ない。 今回の目的は何か、白沢は改めて周知する。

(かの部屋の異常を確かめに行くのですよ?目的を履き違えている方がいるようですね?)


すねこすり

(こけしを見にいくんだよ)


座敷童子

(わ、わかってるのよ!)

目目連

(あくまで調査です)

家鳴

(もちろん?)

(当然?)

(わかってるよぅ)


初めての遠征、どうなることやら。


ーー


「早苗ちゃん!遊びに来たよ〜」

「いらっしゃい、先輩」


今日は昼前に水上の部屋に到着。二人で軽く昼食を食べたら買い物に出かける予定。

玄関で佐伯を迎えつつ、水上は何故か部屋の温度が少し暖かくなるのを感じた。

息を潜めて隠れていながら、興味津々な鼻息が隠しきれていない。

何かが見えるわけではないが、水上は佐伯の背後にも声をかけた。


「ようこそ」


影たちがクスクスと笑った気がした。


ーー


「お昼はパスタにしました。このあいだ先輩が言ってた番組で紹介してたレシピですよ」

「え!ありがとう!お野菜たっぷりなヤツだ!楽しみ〜」


佐伯は勝手知ったるといった雰囲気で荷物を置く。

水上はキッチンでパスタの仕上げ。


座敷童子

(さすがなのよ。洗い物もしてあるしキッチンがキレイなのよ)


家鳴も関心しきり。

(モニター回りがきれい)

(配線もみえない)

(スッキリ)


目目連

(整理整頓、清潔、非常に良い部屋です)


みんな、気にしていたところをチェックしてご満悦。


水上がパスタを皿に盛るころ、佐伯はサイドボードのこけしを見ていた。

「早苗ちゃん、この子大切にしてくれてるんだね〜。なんか前よりピカピカしてる!」

「ときどき話し相手になってもらってますよ。そのときに手入れしてるので」


そのあとはパスタを食べながら他愛もない話し。このあとの買い物についても花を咲かせてランチの時間は過ぎていった。


ーー


佐伯と早苗は買い物に出掛けていった。来シーズンの服やら靴やらを見に行くらしい。 二人が帰って来るまで、ここからが調査の本番である。


座敷童子

(見ただけならただのお土産物のこけしなのよ)


目目連

(現時点では異常ありません)


すねこすり

(このあいだはちょっとしゃべったんだよぅ)


問題のこけしを観察する一同。


家鳴

(こけしだ)

(ただのこけし)

(こけし)


なんだ、すねこすりの勘違いか。

それならそれで問題ない。すねこすりは不満そうだが、調査はこれで終了。


一同がそう結論づけかけた、そのとき。


カタ


こけしが震えた


座敷童子

(家鳴、おふざけはダメなのよ!)


家鳴

(何もしてない)

(触ってない)

(僕らじゃないよ)


カタッ

(チガウョ)


((ん!?))


白沢

(みなさん、お静かに)


カタカタッ

(ココ……サナエチャ……ノヘヤ)


すねこすり

(ほら!しゃべった!しゃべったでしょ!)

((おぉ!?))


予想通りというか何というか、確かにこいつはただのこけしではないらしい。 だが、だったら一体何者なのか? 一同が注目する中、再びカタリとこけしが動いた。 静まり返る部屋にこけしの声が響く。


(ミンナ……ダレ!!)


((お前がな!))

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