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アナザーワールドへようこそっ!  作者: mitsuzo
第四章「夏期(サマーシーズン)へようこそっ!」 【069】
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第四章  【084】




  【084】




「すみません、遅くなりましたー!」


 俺は、空から皆のところに降りて声を掛けた。


「「「「「「…………」」」」」」


 シーーーーーーーーーン。


「あれ? あの、皆さん……?」


「「「「「「だ、だ、だ……」」」」」」


「『だ』……?」


「「「「「「誰だ、お前はーーーーーーーーーー!!!!!!!!」」」」」」


「えええええええええ!」


 皆が一斉に隼人に声をかけた。


「お、俺ですよ、ハヤトです。ハヤト・ニノミヤです。どうして、気づかないんですか?!」

「気づけるわけないでしょ、このバカ兄貴!」


 ぎゅうううううーーーー。


「い、痛ててててててて! いひゃい、いひゃいよ、いもうほよ!」

「お兄ちゃん! 何なの? その金色の髪は?」

「こ、これはだな、ある『七つの玉を集めると願いが叶うという世界のヒーローの姿』で……」

「知らないわよ、そんなこと!」


 ぎゅうううううーーーー。


「い、痛ててててててて! な、なんれ? ちゃんと、こ、こらへたのに?」

「もう、意味わかんない! 心配したんだからね!……………………バカ」

「……シ、シーナ」


 そんな、頬つねをしているシーナの表情は、少し笑みが浮かんでいた。


「わ、わりゅかったよ……ご、ごみぇん、シーナ」

「うむ。判ればよろし……」

「よろしくない!!」

「「!?」」


 隼人とシーナの間に、『いの一番』に入ってきたのは…………ジュリア・フランヴィルだった。


「ハヤト! このバカ! なぜ、ここに戻ってきた! お前には、セントリアに行って応援呼んで来るよう頼んでおいただろう!」

「ジュリア……」


 すると、横からサラ・スカーレット先生が割って入ってくる。


「おい、ハヤト・ニノミヤ! お前、何、『組合ユニオン総隊長』に向かって『ジュリア』なんて呼び捨てしてんだ?!」

「あ、いや、これは、わらわがハヤトにそう言えと命令したから問題ない」

「お、お前が?! ま、まさか……?」

「本当じゃ」

「ジュ、ジュリア……お、お前、これまで上下関係の言葉遣いとか特に気にする奴だったじゃないか。どうして……?」

「まあ、ちょっとした気分転換じゃ。一応、そこのミラージュ家の娘と、デルフォード家の奴にも『呼び捨てで呼ぶように』と言ったんじゃがな……まあ、遠慮してできないようじゃった。まあ、二人に関しては、ハヤトといるこの組合ユニオン実習の間だけでも、と考えていたんだが……ただ、ハヤトだけは実習以降もそう呼ばせるよう後で改めて告げるつもりじゃったがの」

「ジュ、ジュリア……?!」


 サラ・スカーレットはジュリア・フランヴィルの言葉にかなり驚いているようで、しばらく硬直していた。


「……それよりも、そんなことよりもじゃ! どうして戻ってきたんじゃ、ハヤト! まさか、お前、よもや一人でこの獣人族の大群とやり合うなんて思ってんじゃないだろうな?」

「へ? どうしてわかったの、ジュリア? 何、それも魔法?」

「……」


 サラ・スカーレットに続いて、今度はジュリアが口を大きくあんぐりして硬直した。


「マ、マジ?」

「マジ」


 隼人の言葉に、ジュリアだけじゃなく、周りの者すべてが硬直。


 まあ無理もない。


「お兄ちゃん……」

「ん?」


 すると、シーナが耳元に顔を寄せ、小さな声で話しかけてきた。


(ど、どういうことよ、隼人?)

(やっとわかったんだよ、神通具現化ディバイン・フォースの使い方……)

(えっ?)

(力を使うんじゃなくて、『想像を創造する』ってことだろ?)

(ま、まあ……そうだが……)

(だから、こうして俺はこの格好になってんだよ。つまり、俺が地球で生きていたときの趣味が今、活かされたってことなんだよ!)

(それ、意味わかんない)

(まあ、とにかく俺は俺の中で『強い奴をイメージしてそれを具現化した』ってことさ。そういうことだろ?)

(まあ、その認識で合っている……が、その姿の奴は強いのか?)

(うん。たぶん、『宇宙最強』だ)

(えっ?)


 ボンッ!


 すると、隼人は、両拳を握り締め、再び、金色のオーラを放出した。


「まあ、とりあえず『論より証拠』だ。ジュリアもな!」

「は、隼人……」

「え、あ……はい」


 シーナが隼人の言葉に返事をした横では、ジュリアが、隼人の言葉に、ただただ、頷くだけとなっていた。


 二人にそう言うと、隼人は目の前にいる獣人族の大群の中に飛び出していった。


「おらおらららおらおらおらおららららら~~~~~~!!!」


 隼人は、獣人族の群れの中で片っ端から殴り飛ばしていく。


 まさに、漫画、アニメでも観ているかのように獣人族が面白いように宙を待っている。


「ハーーーーーーーーーー!!」


 ズドーーーーーーーーン!!!!


 すると、今度は群れの中の隼人の身体が光るやいなや、その金色のオーラだけで獣人族を何十人も吹っ飛ばした。


 まさに、『チート無双』状態で暴れまくっていた。


 ドーン、ズドーン、ドーン、ズドーン、ドーン、ズドーン……。


 気がつくと、目の前にいた獣人族の群れはさっきより半数以上減っているように見えた。


「「「「「「…………」」」」」」


 ジュリアやシーナを含めた皆は、その場で、ただただ、隼人一人の無双ぶりを見つめていた。


「な、何なの、アレ……シーナ」


 そこで、アイリがシーナに皆が気になっているだろう質問を投げかけた。


「あ、あれが、お兄ちゃんの…………本当の力よ」

「!? ほ、本当の……?」

「うん。お兄ちゃんや私がつかう力は魔法とは異なるの。でも、さらに、私とは違って、お兄ちゃんにはその力を活かせる『想像力』と『創造力』があって……それが噛み合わさったとき、今みたいな『本当の力』が生まれるの」

「……『想像力』と『創造力』?」

「まあ、とりあえず、一つ確実に言えることは…………」

「?」

「勝ったも同然ってこと!」


 シーナは、笑顔でアイリ……そして、その後ろにいる皆に向けて答えた。


「な、なんだ、こいつ!」

「き、聞いてねーよ! こんなのが人間族にいるなんて!?」

「お、俺、帰るー!」

「あ、お前……俺も帰るー!」

「何っ!…………じゃ、俺もー!」


 すると、残り半分の獣人族は一人が戦線離脱をするのを皮切りに皆が一斉に散っていった。


 獣人族は完全に戦意喪失のようで、さっきまでアホのようにいた大群が、跡形もなくいなくなっていた。


 さすが獣人族、敏捷性に長けてる種族である。


 隼人は、本当に、約二万もいたはずの獣人族を、ほとんど一人で蹴散らすことに成功したのであった。





  「更新あとがき」




おはようございます。


何とか日曜日に更新できました、


mitsuzoです。



記事更新しました~。


『金色の戦士』がだいぶ暴れまわっております。


神通具現化ディバイン・フォース』……こんな力があったら、自分も隼人みたいなことをしてみたいな~と思ったのが、この力の「元ネタ」です。


こういうことができる可能性があるのは、『VRMMOの世界』だとボクは思っております。


なので、技術のブレイクスルーで自分が死ぬまでに『VRMMOの世界』ができるようにといつも願いながら毎日を過ごしています。


……ウソです。そこまではしてませんww


ですが、マジで『VRMMOの世界』が実現するのは期待しています。



というわけで、本日も読んでいただき、ありがとうございました。


<(_ _)>( ̄∇ ̄)


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