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パート13

ナビで高速優先、としたのは良いが、赤信号でサイフを弄ると、絶望した。三度絶望である。


1000円しかない。


この男!良い歳してサイフに1000円て。学生か!


いや待てよ、今の車はETCってのが付いていて、それを使えば。


車内を見回す。なんて狭い車内なのだ、逆に色々見えない。アッこれだ。センターコンソールの横に、平べったいカードリーダーがある。お誂え向けにカードが半分刺さっていて、カチンと奥まで入れると


「カードを読み込みました」


みたいなアナウンスが流れた。よーし、これならいける。


「♫メールト、溶けてしまい〜そう〜」


あと、このボカロ、どうにかならないのか。盛り上がるクラシックとか吹奏楽なんかないのか!


「それはない」


「えっ?」


なんか声が聞こえた。何だ何だ?どうしたのだ。


「そのiPhoneにはボカロしか入っていない、それ以外を聞きたくば、グーグルの、プレイミュージッカをえらび、マイライブラリから、任意の曲を選択し…」


ああ、何言ってるかわからないけど、きっとこうね!


さちのは目にもとまらぬスピードで、iPhoneを操作すると、曲がチャイコフスキーのピアノコンチェルトに変わった。


「な、なんでこんなことが」


できるんだろう、なんか車の運転も慣れて来たし…

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