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Side Story 僕はデイビッド

この話の主人公は、デイビッドです。

幼少期は、子供っぽさを出す為に平仮名が多く、少し読みにくいかもしれません。

『』で囲ってあるのは、その方が読みやすいかな?と思ってそうしてます。強調してるわけでは有りません。


では、本編をどうぞ。(∩´。•ω•)⊃ドゾー


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ぼくは『デイビッド』だよ。おとーさんは『魔じゅつしだんちょう』っていうえらい人なの。


おかーさんも『魔じゅつし』で、おとーさんの『ぶか』って言ってた。


ぼくには、おにーちゃんがいるんだけど、『ジュノン王子でんか』のそっきんこーほなんだよ。


『そっきんこーほ』ってなに?ってきいたけど、「泣き虫デビには教えない」って言われたの。


おにーちゃんは、いつも「俺の方が相応しいのに!」って言って怒ってる。「ミリアナ様……」ってだれだろ。


『王子のそっきん』になってから、毎日「使えないゴミ」「魔力多量の化け物」「父上の跡を継ぐのは俺だ」って言ってくるの。


言葉が分かんない時もあるけど、ぼくはゴミじゃないし、バケモノじゃないもん。そう言う時のおにーちゃんは、スゴくこわい。


だから泣いちゃうの。おかーさんに言ったら、おにーちゃんが、魔法でペンペンされてた。

『魔法でしつけ』だって、おとーさんが言ってた。痛そうだった。


「ごべんなざい」「デビを虐めません」っておにーちゃんが泣いてた。「もうしない」って言ってたから、安心したの。


「お兄ちゃんと仲良くしてあげてね」って、おかーさんに言われたから、

「うん!ぼくのにーちゃんだもん!」ってニコニコしながら言ったんだ。


でも、やめてくれなかった。「お前のせいで!」って、魔法のつえで、なぐられた。


いっぱいベシベシされて、血がいっぱいでたんだよ。こわかった、痛かった。


おとーさんの『ぶか』の、『おじゅわるど』さんが、助けてくれた。

おにーちゃんが、『魔じゅつし』の人につかまってバタバタしてた、ぼくをこわい目でにらんでた。


それから、『大きいこえ』と、『赤いいろ』と、『ギラってした目』と、『おにーちゃん』がキライになった。


そのことがあってから、おにーちゃんとは会わなかった。でも、安心はしなかった。

いつどこで会うか、わからなくて、そばに誰かがいないと不安で泣いてたの。


『じじゅー』の人が、きづいて、おとーさんに言ってくれて、いつも『おじゅわるど』が、来てくれてた。


ある日、いつものように泣いて、『おじゅ』が来てくれた時に、「困りましたねぇ。そうだ、お友達を作りましょうか」って言われた。



「おともだち?」ってきいたら、「デイビッド坊と同じ歳の女の子で良い子ですよ」って言われた。



「おんなの子で、いーこ?その子と、おともだちをするの?」



「そうです。私も常に坊の傍に居られませんからね。お友達と一緒に居れば、涙さんもお休み出来ますよ。その子の傍には、沢山の小さな妖精さんが居ますし、きっと楽しいですよ」



「いられない?『おじゅ』はもう来ないの?」来ないは、さみしい。だから、涙が出てきちゃった。



「おやおや、大きいお目目が取れちゃいますよ」目がとれるは、こわいから、ぱちって、手でおさえたよ。



「また来ますけどね、私も仕事をしなければ、怒られてしまいますからね。その子のお兄さんに魔法を教えてるんですよ。高位貴族の方なので、先生を立派にやり遂げなければならないのです。

だから、私が先生をしている間、その女の子と遊んで待ってて欲しいんです。出来ますか?」



『おじゅ』がいっぱい言ってたけど、「お兄さん」ってきいて、こわくなった。


だからイヤだった。『おともだち』しなくても、『おじゅ』がいればイイっておもった。


でも、『魔法』おしえる先生をしなきゃダメだって言うから、

「ぼくできるよ。おんなの子と、おともだち。あそんで、ます!」って、げんきに手をあげたの。


それに、『おにーさん』はこわいケド、「おんなの子」はこわくないもん。

「女の子には優しくいなさいね」って、おかーさんが言ってたし、

「女の子には紳士でいなさい」って、おとーさんが言ってたもんね。


だから、『おともだち』するときは、『やさしく』『しんし』になるんだ。ぼく、がんばる!



と、言ったときから、5日すぎて、『おじゅ』といっしょに、『べりてー』(※ベリー邸)に来たよ。


『べりてー』が、スゴくおっきくて、「はわわわ」ってビックリしちゃった。


ちっちゃい、光ってるのも、いっぱいフワフワとんでて、キョロキョロしちゃった。

『はね』がついた、ちっちゃい『おとこの子』と『おんなの子』で、ぼくのアタマを、ツンツンツンってしてきた。


おとーさんが、おしえてくれた、『せいれい』かな?って、『おじゅ』にきーたら、

「!?デイビッド坊、見えるんですか!?」って、大きいこえで、ビックリした。


ちょっと、こわかった。でも、泣かなかったよ!顔を、「ムーー」ってして、(涙さんきょうは、おやすみよ!)って、がんばったの。


で、(みえたら、ダメなのかな?)っておもって、「見えないもん!『はねの子』知らないよー」って、目を、かくしたよ。


おとーさんが、いってた『ぼうぎょ魔法』だよ!


お家に、かえった時に、おとーさんに言ったら、「あっははは、デビは天才だな!」って言われたの。エッヘン!


それはまた、別のはなしね。



『おじゅ』と手つないで、『べりてー』にいったら、ミミつけた、ちっちゃい『じじょ』が、いっぱい!


《人の子いらっしゃ~い》って、ワラワラ来た。あたまナデナデしてきて、

《愛された子~》《ホントだ、愛され子~》《初めて見た~》って、言ってた。


なんのことか分かんないから。あたまコテってして、「こんにちわー」って、あいさつしたよ。


ミミちゃんたちに、「バイバイ」して、『おじゅ』についていったら、「デイビッド坊、こっちですよ」って、『サロン』に来た。


たくさん『大人』がいた。ちょっと小さい大人もいた。みんな下むいてズーンってなってる。


『おじゅ』が話したら、ちょっと小さい大人の人がチラッと見てきた。目のしたが黒くなってて怖かった。だから、『おじゅ』の足にしがみついた。



「困りましたねぇ。ベリー嬢も神霊様もいらっしゃらない。……反応は部屋ですね」



『おじゅ』と、ちょっと小さい大人が話てた。「ベリー嬢」とか「寝て起きない」とか「事件の当事者」って言ってた。


(むずかしい大人の話だ)と思って『しずかに』してたら、「エド、デイビッドを頼みます」って言って、赤い大人にわたされた。


『赤』が怖くて、『おじゅ』の手をギュッてしたけど、「ちょっと待ってて下さいね」と頭をナデナデして、どっか行っちゃった。


『エド』と呼ばれてた大人が、「魔術師団長の息子さんか?俺はエドワード。宜しくな」ってあいさつしてきた。


優しい赤だった。だから、「デイビッド5歳だよ。よろしくお願いします」ってぼくもあいさつした。


エドワードさんに、「オズワルドは、この家の姫さんを助けに行ってるから、ここで待ってような」


そう言われたから、「お姫さま?ぼくと、おともだちする、おんなの子?」って聞いたの。


そしたら、ミミが尖ってるキラキラした大人が来て、「私はエルフのルカリオと申します。以後お見知りおきを」と『あいさつ』してきたから、「デイビッド5歳です」って、また『あいさつ』したよ。


「挨拶は基本だ。初めて会った人には必ずするように」っておとーさんに言われてたから、ちゃんとしたよ。


うさぎミミのシュッとしたカッコイイ人が、お茶とお菓子をくれた。「マカロンです」っておしえてくれた。


「ありがとうございます」ってしてから食べた。サクッとフワッとした『マカロン』はとってもおいしかった。


無くなりそうになっちゃって、あわてて食べるのをやめたの。みんなにも「どーぞ」ってしたよ。


「ははっ。ありがとうな。でも、それはデイビッドのだからお前が食え」ってエドワードに言われたの。


キラキラのルカリオも、「お食べなさい」って言ったから、ちょっとずつ食べた。はやく食べたら無くなっちゃうから。


サロンで『おじゅ』を待ってたら、上から大きな何かが『ふくらんでる』のをかんじた。

おとーさんが、魔法のれんしゅうをする時に出してる『魔力』ってやつだと思う。


スゴく『つよそう』な魔力を感じて、ブルブルとふるえた。でも、おじゅだ!って分かったから、怖くなかった。


そのあと『おじゅ』が戻ってきて、みんなで『ベリー嬢の部屋』に行ったら、大きいベッドにピンクのおんなの子がいた。


かたに『きんぱつ』のおとこの子がもたれて寝てる。おもそうだなって思った。


ぼくより少し大きいかな?でも、まわりがキラキラと光ってて、『洗礼式』で行った、大聖堂の光みたいで、おかーさんが言ってた「女神様」とか、「天使様」なのかな?って思った。


目が合った。「おいで」って言われた。ちょっとだけ近づいた。また「おいで」ってされた。


おんなの子の近くにいた、騎士の人に抱っこされ、「私の隣に!さあ、さあ!」って手をひろげた、おんなの子。


なんか怖かった。小さいのに大きなこえだし、目がギラッてしてたから。


手をのばされたことと、大きなこえ、目がギラッてしてる全部が、あの時のおにーちゃんに見えて、『おじゅ』に泣きついた。


そのあと、おんなの子は、みんなに怒られてた。「泣かした!」って。おんなの子は「理不尽じゃない!?」って怒ってた。



「あー、お人形さん泣かないでぇ。ごめんね?怖くない、怖くないよぉ?お人形さん、お名前は?私は『ストロベリー』よ」



おんなの子に話しかけられた。「ごめんね」って言われたけど、(ストロベリーって名前なの?赤い『かじつ』の?)と思いながらも、この子は悪くないから、


「泣いてごめんね。ぼくは、デイビッドだよ。『ストロベリー』って名前なの?キミは『かじつ』の天使さまなの?」


って、おずおずとドキドキしながら聞いてみた。


だって、よく見たら、ピンクの髪の毛だし、先がクルンってしてるし、ほほが赤いし、みどりの葉っぱはついてないけど、『かじつ』の『ストロベリー』みたいなんだもん。


だから、そうやって聞いてみたの。


そしたら、ひっくり返ってた、うさぎミミの変な服きたおとこの子が、笑いながら飛んできた。



ウル《あっはは!この子は、名前が『ストロベリー』なんだよ!赤い果物の『苺』と同じ!可愛い名前と可愛い顔だけど、『天使』じゃないよぉ。キミと同じ人間ねぇ》



「『いちご』?じゃーキミは、いちごちゃんなの?ストロベリーの、いちごちゃん?そっか、ぼくデイビッド」



「あー、うん。苺ちゃんでイイよ。デイビッドは、ビットね。これで私達は友達ね。よろしくね」



ウル《ボクは小兎神族のウルだよぉ。ベリーちゃんの相棒ねぇ。よろちくびぃ~》



(これが、魔術師団長子息デイビッドか。ビスクドールみたいだな)ボソッ。

「俺は、ユージーンな。一応、隣国の王子だが、肩書き捨てて、『ユージ』としてベリーの傍にいる。よろしく」



ビット 「うん!うさぎのウルと、王子のユージーンでユージのユージ……?ユージーンのユージ?ん?王子のユージのユージ?あれ?」



オズワルド 「デイビッド坊。ただのユージですよ。《《王子》》は何処か行きました。ベリー嬢の騎士ですよ。先程の騎士は、サイラスです。専属護衛騎士ですね」



ビット「ただのユージと、サイラスさん。さま?騎士のサイラスさま。さん?ぼくは、デイビッドのビットです」



みんなで話してたら、いつのまにか涙はとまってて、『赤』が怖かったのに、もう怖くなくなってた。


大きいこえは、まだすこし怖いけど、ともだちの『いちごちゃん』と一緒なら、ぜんぶが『だいじょうぶ』になりそうだと思った。



この日から、ほぼ毎日あそびに来た。「剣じゅつを習ってる」って、いちごちゃんが言ってて、「スゴいね!」って言ったら、「一緒にやろうよ」って言われた。



「剣は、のーきんの『どうぐ』だって、にーちゃんが言ってたんだ。魔じゅつしには必要ない!って。お父さんも、お母さんも、使ってないし…ぼく、使ったことないよ」



そう言ったら、オズが「ふむ」って頷いた。そしてサイラスに、「打ち合いを頼む」って言って、2人で剣の打ち合いを始めた。


ガキン、ガキン、と激しくぶつかる剣の音と、打ち合いしてる2人の姿がカッコよくて、見ほれた。


魔じゅしのオズが剣を使ってるのに衝撃を受けてたら、


「魔法剣士ってカッコよくない?魔法も剣も操れるオールラウンダー」


って、いちごちゃんが目をキラキラして言ったから、「ぼく魔法剣士になる」ってせんげんした。


『オールラウンダー』の意味は分からなかったけど。



「じゃあ、ビット。私達2人の目標は、『魔法剣士』ね!」



ビット 「うん!」


大好きな『いちごちゃん』と手をつないで打ち合いを見ていた。ちょっとドキドキした。


カッコいい魔法剣士になって、いちごちゃんを守るナイトになるんだ!と、にぎった手に力をこめた。ユージには負けない。


そう決意してから、毎日のように訓練した。

(因みに、いちごちゃんと勉強もして、子供っぽい喋りも克服したよ)



最初の頃は体力が保たなくて、すぐにバテてたけど、お母さんに、「姫を守るナイトになりたいなら人一倍努力なさい」って言われたから、頑張った。


でも、『勇者』の称号持ちのユージには全く歯が立たないんだ。アル兄ちゃんにも勝てない。悔しい。


家に帰って、「ずるい」って、泣きながらお父さんに言ったら、「大魔導師になれ」って言われた。


魔術師の最高峰なんだって。『勇者』『賢者』『剣聖』『聖女』『英雄』という称号の一つで、『大魔導師』というのがあるみたい。


過去に一人だけ、『仙人』と呼ばれてた大魔導師様が居たらしい。『エルダーエルフ』っていう種族で、1000年以上生きてた時の人?らしい。


死亡説を聞いた事がないから、今も何処かにいるのでは?と言われてるんだって。


大魔導師は、あらゆる魔術を息をするように使い、オリジナル魔法を編み出したり、魔法陣を瞬時に構築したり、魔導具を作ったりと、色々凄い人らしい。


剣や弓も巧みに使い、SS級のドラゴンや、天災級の青龍、白虎、朱雀、玄武と互角なんだって。



「神様では無いのですか?」って聞いた。



「人智を超える存在。神であって、神では無いのかもな」って難しい事を言われた。



そんな、『人智を超える存在』に、ぼくが成れると思ってるのか?と、お父さんに胡乱な目を向けた。



「デビなら成れるかもしれんな。人智を超えない大魔導師に。その為には訓練と勉強だ」



人智は超えたくないけど、大魔導師は目指そうと思った。


その日から、いちごちゃんの所に行かない時は、部屋に篭って勉強をした。魔導具の作り方や、魔法陣の構築。


難しくて挫けそうになったりしたけど、初めてベリー邸に行った時から傍をフヨフヨ飛んでる精霊が、たまに助言をくれたり、勉強を手伝ってくれるんだ。


会話は出来ないけど、一生懸命、紙に書いて教えてくれる。凄く助かってる。


勉強して知識が増えると、『大魔導師』に、『いちごちゃんのナイト』に、一歩一歩、近付いてる気がして、もっと頑張ろう!って気持ちになる。


でも、剣と魔法の訓練をしに、いちごちゃんに会いに行くと、ユージが張り付いてて邪魔なんだ。それに2人はとっても仲良しなの。


休憩中とか、膝に乗せたりしてる。「ぼくの膝にも乗って」って言ったら、「ビットに乗ったら潰れちゃうよ」って言われた。


「大丈夫だもん!」って乗って貰った。嬉しかった。

けど、それは一瞬だった。いちごちゃん、ぼくより大きいから重かった。足が潰れたかと思った。



「うっ、うっ、悔しい…早く大きくなりたい…」



ユージに笑われた。「ミルク飲んで、魚食え」って言われた。魚は好きじゃなかったから「うぇぇ」って顔を顰めた。


悔しい思いをした日から3日後、いちごちゃんの屋敷に行ったら、『小魚アーモンド』っていうお菓子をくれた。



「魚が嫌いでも、食べないとダメよ。コレは手軽に食べれる乾燥した小魚と、木の実。栄養満点で身体に良いから食べてみて」



ぼくの為に作ってくれたんだって。優しい、嬉しい、大好き苺ちゃん。


『小魚アーモンド』を食べるようになって、背が伸びてきた。いちごちゃんを追い抜いたよ!

「やったー!」って喜んでたら、「今日はお祝いで街に行こう!デートだよ、デート!」


そう言って、ぼくの手を取り駆け出した。


『デート』恋人が一緒に出掛ける行為って何かで読んだ。思い出したら顔がポッポしてきた。胸もドキドキした。


ユージが後ろを歩きながら、「罪作りな女」って呟いてた。『罪作り』って何だろ?


そんな楽しくて、たまにドキドキする日々を過ごし、8歳になった。


苺ちゃんが「冒険者になる!」と言い出し、アル兄ちゃんと僕と苺ちゃんで登録した。


オズにも勧められたんだ。直接的な魔物との交戦とか、対人戦とか、身を持って経験出来るからって。


それに、苺ちゃんと今までより一緒に居られるぞって言われた。


で、登録してから色々と分かった事がある。苺ちゃんは『女性に絡まれやすい』『中年の筋肉冒険者が好き』『討伐より街依頼が好き』


登録初日は平気だった。普通に対応してくれてすんなり登録出来た。まぁ、受付嬢が、ユージとアルしか見ていなかったからだったんだけどね。


サイラスは、男性冒険者と事務の男の人に気に入られてた。僕は、分かんない。苺ちゃんしか見てなかったし。


で、日に日に絡みがウザくなり、遂に受付嬢が事件を起こした。「お疲れ様でしたぁ」ってボソッと言っちゃった。


で、ギルド長室で苺ちゃんが本領発揮。ギルド長を気に入って立て籠った。


ユージと「「はぁぁ」」と溜め息。全然出て来なくて参ったよ。隣からは不機嫌で魔力溢れてるし。直で充てられる僕の身にもなってほしいよ。


気付いたらベリー邸の一室に居て、朝を迎えてた。帰って来た記憶が無かった。


混乱したままサロンへ行ったら、ユージと苺ちゃんが『恋人』になったのだと聞かされた。


いつの間に!?「ガンッ」と頭を殴られたような衝撃が襲った。「何時かはそうなるな」と、漠然と思っていたけど、展開が早すぎる。


ショックを受けたまま帰り、オズに出来事を報告したら、



「あの2人は前世持ちですし、運命なのかもしれませんね。デイビッド諦めますか?」と言われたので、



「絶対に諦めない。苺ちゃんのナイトは僕がなる。何時か気持ちを伝えて受け入れて貰うんだ!」と宣言した。



ただ、『ジュノン殿下の生誕祭』が催される半月前から凄く忙しくなって、苺ちゃんに全然!会えなくなった!


僕がセルビス第2王子の側近に決まったから!名誉ある事だと言われたけど!確かにそれは思うけど!好きな子に会えないのが辛い……


僕が、胡散臭い貴族達の化かし合いにウンザリしてる間に、ユージと苺ちゃんの中が、どんどん深まってくじゃないか!


たぬき爺達の、全然深まらない話を聞く、この無駄な時間は何だ!


チョビ髭男爵とヅラ子爵!ニタニタしながらセルビス殿下に近寄るな!

「セルビス殿下こそ次期王に相応しい!」とか言ってんなよ?勝手に派閥作って何がしたい?


大人しい殿下を懐柔したいんだろうけど、魂胆が見え見えでウンザリする。殿下はニコニコするだけで何も言わないし、だからって僕に話振るな。


(あー早く苺ちゃんに会いたいなぁ。癒されたい。あのちょっとバカな所が可愛いんだよなぁ)


(生誕祭の前日だけでも良いから一緒に居たいなぁ。屋台巡りしたいなぁ。手握って)


(そういえば、苺ちゃんは学園に行くのかな?もし入学するなら一緒に勉強したいなぁ。学校終わったらデートするんだ……)


(出来ないかぁ。殿下の子守りがあるもんなぁ。誰か代わってくれないかなぁ。ムリだよねぇ)


(あ、無駄なパーティが終わった。はいはい、殿下、帰りますよー)



側近として忙しい日々を過ごしながら、大魔導師に成る可く勉強もしつつ、何時も苺ちゃんの事を考えてた。


そんな僕に神様が慈悲を与えてくれたんだと思った。生誕祭前日に会える事になったんだ。


ウキウキと会いに行った。久々に会った苺ちゃんは成長してて更に可愛くなってた。ちょっと緊張した。バレたかな?


そして、街に行った。ギルドに用事があった次いでに屋台を見て回ろうと思った。


手を繋ごうとしたら苺ちゃんが消えた。エドと慌てて探したら『ミットさんのお宿』にいた。


またトラブル?なんですぐ首突っ込むのかな……それでこそ苺ちゃんなんだけどさ。


やっぱり、ユージだけに苺ちゃんは任せられない。だから、僕が傍に居てあげる。側近やめてくるから待っててね。


そう意気込んで、お父様に「側近やめたいです」って言ったらめちゃくちゃ怒られた。


理由を聞かれたから、「ストロベリー様を守るナイトになるんです」と伝えたら、



「側近はやめられない。それは諦めてくれ。学園へ行き色んな人と出会い、それでも気持ちが変わらず、尚且つ、相手に了承を得られたら、その時は婚約しても良い」



って!!「お父様ありがとうございます!僕は必ずストロベリー様と結婚します!」嬉しくてバンザイ!!



「待て待て、相手の了承は必ず取りなさい。それは絶対だ。自分だけが想っていても、相手がそうじゃなければ諦めなさい。分かったね?」



デビ父がそう言ってたけど、デイビッドは舞い上がっていて聞いて居なかった。


一途にベリーに恋する男は、その恋を成就させる事が出来るのか。結婚する事が出来るのか。


それは神にも分からない未来である。

アルファポリスでも掲載しています

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