第78話 粛清と出産
そんな生活を送ってるもんだから、大海も妊娠。諸手を上げて喜びたいところだけど、大雄さんの視線が気になる。
「また新しい孫かぁ。ハーフの子は可愛いって言うし。二人とも美形だから。生まれる子は絶対に可愛いわよね~。あ、性別は私に秘密で頼むわね~」
「ケビンもいい年で子供かよ」
「何不貞腐れてるのよ~。大雄さん、大輝が生まれた時大雄さんは39才ですよ?」
流石に閉口してしまった。愛娘の例を出されてしまうとなんとも言えない。
「仕事はどうするのかしら?」
「ケビンと同じくリモートで会議に出たりするらしい。社内の風紀が乱れないといいんだけどな。引退はしたが、俺が会社の方に顔を出すか?」
「いい考えですね。頭の固い親父がいるかもしれませんし。通勤していれば、脛に蹴りとかできたかもしれないですけどリモートじゃ無理ですからね」
「これ見よがしに、大輝に言い寄ってたりしたらと思うと腸が煮えくりかえる。明日にでも通勤するか」
私は新橋と大輝に明日大雄さんが会社に行くことを伝えた。
やはり会社の方は腐っていたそうで……。大輝に言い寄ってたのもそうですし、会社の実権を握ろうとするオヤジもいたそうな。大雄さんがどっちも自主退職させたけど。
リモートってそんな弊害があるんだなぁ。
「よし、これからは週に1回でも俺が出勤する。いつ出勤するかは伝えない。社内の風紀が乱れていないかを見るための出社だからな」
とはいうものの、出社してはCEOとしての仕事をしたりとなかなか忙しい。しかし、エロオヤジなどはよくわかるもので、発見しては潰している。左遷されればいい方だ。
そうこうしているうちに、大海も臨月を迎え蘭さんが見ている。
「あらあら、大きなお腹!大きな子なのかしら?初産でこれはちょっと…。大海さん、帝王切開も覚悟しておいてね?」
「え?それって切るんですか?」
「切るのよ。母子ともに健康に出産を迎える方法はそれしかないもの大海さんにもしものことがあったら、三代目に私シバかれちゃう!」
ありそうだから何も言えない。
数日後、
「センセー、破水したみたいなので来ました」
「随分余裕ね?」
「そこまではケビンも一緒だったんです」
「という事は、ちびっこたちも?」
「そうです。励まされましたよ。「頑張ってお友達増やして!」って」
「友達というか、イトコよね~。頑張りましょうね!」
数時間後
「何なの?お腹が大きいから苦労すると思ったのに、かなりスピーディーな出産ね」
「こっちはめっちゃ痛かったんですけど……」
「あ、元気な男の子よ!近年まれにみる大きさで産まれてるわね。ケビン、長身だものね。てっきり3人くらい入ってるかと思った~」
エコー検査でわかってたクセに!
「あ、ケビン。元気な男の子だって!」
「うーん、俺は女の子も欲しいんだよなぁ。大佳も大己も可愛いだろう?」
ナルホド。その影響か……。




