第71話 子供はよく見ている
結構大家族になったなぁ。と思うのです。組員を含めるともうメガサイズだろう。
この間、大和と大斗に「この間父さんたちは何を話し合っていたの?」と無邪気に聞かれたので、「どっちの奥さんがすごいか対決してたのよ」と答えた。
そしたら……
「うちの母さんの方が強い!だってお医者様で若姐だもん」
「うちの母さんだって強いよぉー。父さんの方が年上なのに、いっつも父さんを言い負かしてるもん」
だそうだ。実に可愛らしい対決。大人の不純な対決とは違うなぁと思う。
二人は保育園に預けているのだが、いつも接しているから忘れていた。この一族は美形だった……。
大和と大斗の迎えに茜ちゃんが行くと、「あんたが来たの?」的な感じで保育士さんから見られるそう。二人は大喜びなんだけど。
大輝が行くと、「あんたは本当に親なの?」って目で見られるらしい。若くして大斗の母になってるからね。大斗は大喜びで抱き着く。多分大斗も巨乳好き。血は争えない。
朔斗君や大志が行くと、保育士さんの声のトーンが上がるって二人が言っていた。子供ってよく見てるなぁ。
少し前までは若い衆が子守してたから、同年代の子に馴染めるかちょっと不安だったのよねー。子供って順応力が半端じゃないわ。と思う老婆心。
茜ちゃんも大輝ももう一人くらい子供産めるんじゃないかって思うのよね。
大輝に至ってはまだまだ若いし、と思うんだけど。こればかりは私が思っても息子夫婦・娘夫婦の事だから、何も言えないなぁ。
「おい、大志、朔斗。もう一人くらい子供作れるんじゃないか?」
大雄さん、ダメだよ。息子夫婦・娘夫婦の事に口出しちゃあ。
「俺は茜の体の限界が気になってます。子供産むのも命懸けですからね」
「俺は、大輝さんがどう思ってるのかかなぁ?仕事復帰もしたいでしょうし」
ああ、仕事との両立とかそういう問題もあるのかぁ。
私は姐やってたから、仕事の両立って言っても組員たちが協力してくれたりしたし。よくわかんないんだよなぁ。
そういえば、この間のサツがヤクを横流ししている事件はどうなったんだろう?
大雄さんに聞いてみた。
「やっぱサツはズルいよなぁ。その辺のチンピラの方が素直だ。映像のお偉いさんと似てる若い男をスケープゴートにして終わりだ。若い男ってのは署内のな」
外部から手出しするのは難しいし、内部にスパイも無理。お手上げ。
「でもな、サツが横流ししてるって事実を世の中に知らしめることはできた。しばらくはあのヤクはオモテに出てこないだろう」
ちょっと一安心かな。
そんな時に蘭さんが私に一言。
「ユキさん……。なんかだけど…妊娠なんかしてないよね?」
「まさかぁ!」
避妊なんかしたことないけど。まさかなんですけど!




