第22話 久しぶりの特に会いたくもない人物
私なら、朔斗君よりも男の子なのが不満なら男の子を産んだ、リコ本人を虐待するけどなぁ。娘には甘いの?
リコにしたってさぁ、実の息子がケガさせられてるのを傍観してるの?ちょっとは口出ししたりしないの?
赤川は不思議だなぁ。
朔斗君はうちに来て、明るくなった気がする。
周りには強面の男だらけだけど、それは赤川のところでも同じだろうし、あ、でも子供に何とかしようとするような腐れ外道はうちにはいないね。
私は見つけたらその場で制裁してるし。(マイ鉄扇で打つ)
朔斗君は大志と大海と茜ちゃんと毎日遊ぶようになった。
あー、でも大志は四代目になるための勉強しなきゃだったり、大海も白虎商事のCEOとなるための勉強。茜ちゃんもなんか「母さんみたいなお医者さんになりたい!」って言いだして、猛勉強だし、最近は朔斗君も何らかの勉強をしてるかなぁ。結局4人とも勉強……。
勉強を強いてるわけじゃないのよ?本人たちが自分たちからやりたい!ってやってるんだから、虐待とかじゃないわよ?
その時全くおよびじゃない人物がやってきた。
「うちの朔斗が白虎組に誘拐されたって聞いたわよ?どういうこと?」
はぁ、そういうシナリオだったのね。
「朔斗君がうちに来て、1カ月になろうってのに情報が遅いんじゃない?赤川組の情報収集能力はその程度なの?三代目にお伝えするけど?」
久しぶりに見た赤川リコ。昔のような、華やかな感じとは裏腹に、なんだか貫禄のあるオバサン。出産後の運動をさぼったんだろうか?妊娠中も「体が重くて動けない~!」とかワガママ言って。
「っ。そんなのはどうでもいいのよ!ここに朔斗はいるの?いないの?」
「結論から言うと、朔斗君はここにいるよ。朔斗君がうちに来たときは酷いDVの跡が見られたよ。診察によると、ろっ骨も数本折れていたとか…。この屋敷で養生していたよ。そして本人曰く「赤川組には帰りたくない」と言っている。それで、何の用だい?DVを働いていた当人の母親が!」
「もちろん、朔斗を連れて帰るわよ」
「連れて帰ってどうする?また、朔斗君を虐げるつもりかい?朔斗君がいなくなって赤川の組長の怒りの矛先があんたにきているみたいだからねぇ」
貫禄はあるが、ところどころにアザが見え隠れする。
「朔斗君は何か悪いことをしたのかい?してないだろう?彼を虐げるのはただ彼をサンドバッグ代わりにしてるだけさ。なんならあたしから赤川に拳を痛めないっていうウォーターサンドバッグでもプレゼントしようか?朔斗君は男の子だからって虐げられたらしいけど、いいじゃないか?赤川組にとっては跡取りが生まれて万々歳じゃないのかい?」
「そ、それは…」
まぁ、女の子を大志と結婚させようと目論んでたら厄介だよな。
「そんなに女の子女の子言うならあんたがもう一人産めばいいじゃないか?違うかい?朔斗君を虐げるのはお門違いだよ」
「あんなに痛いのは嫌よ!」
なんだ。リコのワガママのせいで朔斗君が虐げられることになってるじゃん。
「へぇ、結局自分のワガママのせいで実の子が虐げられてるし、朔斗君がいなくなればリコさん、あんたに矛先が回って来てるわけだ。完全なる自業自得だね。帰んな。あんたに用はないよ!」
後日、私は赤川にウォーターサンドバッグをプレゼントした。




