第21話 今後の朔斗
この出来事を夜遅くに帰ってきた大雄さんに話した。
「うーん、家の中に赤川の組のやつがいるって言うと緊張するけど、まだ子供なんだな?」
「ええ、それで赤川が大海の同情心を使ってその子を利用しようとしていることがわかったのよ。その子の名前は赤川朔斗。酷いDVを受けててね?その理由が男の子で産まれたから。だそうよ。ほら、組を乗っ取るなら大志に近づかなきゃいけないでしょ?朔斗君はここに入って内側からどうにかするのが役目なんじゃないのかな?でもろっ骨まで数本折れてるらしいのよ?蘭さんから聞いたの。打撲に飽き足らず。骨まで折ってしまってるの。蘭さん曰く「呼吸も苦しかったんじゃないか」って」
「そいつは同情するな。うーん、赤川リコの息子だろうか?よくわからんが、通称の名前を変えてしまえ。気分だけでも赤川と縁を切った方が良さそうだな。そいつ、生まれた時からずっと虐げられてるだろう」
「多分そうだと思う」
「名前を変えて、うちの組の若いもんに可愛がってもらえば、少しは傷が癒えるだろう?」
「そうね。癒えるといいわ」
「しっかしなぁ、実の血が流れてる子にそこまでするか?ってするのが赤川のやり方だから嫌なんだよなぁ」
そんなことで、赤川朔斗君はこの屋敷から通学(大志と大海と一緒)することとなった。学校では『赤川朔斗』と名乗っているが、屋敷では『川野朔斗』と名乗ることとした。
本人の意向としては、「あの家にいるのは嫌だ。もう縁を切ってしまいたい。」という事だったので、極道としてうちの組員として扱う事とした。組員のちょっとした小突きにも怯えてしまうのは、実家での虐待がそうしているんだろうか?いつか笑って答えられるようになるだろうと思って見守っている。
もちろん、裏切った時には原田がした様に自死をしてもらう。そして亡骸は富士の樹海にという事は極道として本人には伝えてある。
「赤川のやつら酷いなぁ。うちの四代目やお嬢に比べりゃそりゃ劣るにしたって、子供は可愛いじゃねーか。子供を使うのは卑怯だよな」
「赤川はそういうやつらだ、仕方ねーよ」
というのが、組員たちの大体の意見。
子供を使ってるところがやはりみんな気に入らないよう。
あまりにも卑怯で、子供に非はないのだから。
今回の場合なんてほとんど組長の八つ当たり。本来なら女の子が生まれてほしかったのに、男の子だからという理由。跡継ぎ出来ていいじゃん。と思うのが普通だけど、どうも孫は必ず白虎の倅と結婚できると思っているらしい。
大志にも決定権とか選択権あるんだけど?そこのところを無視してない?大志がNOと行った時に跡継ぎがいて万々歳じゃないの?
そのことも大雄さんと話したけど、「赤川の考えていることはよくわからない」という回答だった。私もわからない。




