第101話 外伝⑰ 双子の育児
俺とユキは人生初の育児に勤しんでいる。
特にユキは大変そうに見える。というのも、その二つの胸に二人の赤子が母乳を吸うという名目でくっついている。
落ち着け、俺…実際に母乳を飲んでいるのだが。この俺ですらユキの胸に吸い付くという行為をするのに時間がかかったというのに、赤子というのはその特権持ちなのか?そうなのか?いとも容易くユキの胸に…俺のユキの胸に吸い付いている!解せん‼
大志が母乳を飲み終わったというので、俺がユキの胸に吸い付いた。ユキはまだまだピチピチだからな。
「ダメですよ。大志の分がなくなっちゃうじゃないですか!」
ユキに注意された…。しかも母乳と言うのはそれほど美味しくもない。乳児は何故に母乳を欲するのかよくわからない。
「大雄さん、大志にゲップをさせてください!」
そんなものは勝手に出るのでは?と思ったが、乳児と言うのは背中を叩いてやらねばいけないらしい。しかも場合によっては吐くとか…。吐くくらいなら飲むなよ!ユキの胸に吸い付くという神をも恐れるような行為をしたんだから、きちんと消化をすべし!
しかし俺はユキに頼まれると断れないんだよなぁ。やり遂げた。あ、大志が吐きやがった。この野郎!またユキの胸に吸い付くつもりか?
双子は二人して泣き出した。
「あらあら、おしめが濡れたのかしら?気持ち悪いわよね?大雄さんも一緒に取り替えましょう?」
ユキと一緒…甘美な響きだ。
双子は母乳しか飲んでいないよ言うのに、大便までしたようだ。どうなっているんだ?
「あっ」
俺は完全に油断していた。まさかの大志に小便をかけられるとは。恩を仇で返すとはこのようなことを言うのでは?と思うが、乳児が相手なので大きくも出られない。
「私が予め注意するように伝えておけば良かったですね。大志もダメですよ?父さんはこの組を束ねるとっても偉い人なんですからね!」
その偉い人にとんでもないことをしやがって。まぁ、こいつが大物になると思って我慢しよう。
大志と違って大海はおとなしくしているようだ。
二人が寝たら、この借りはユキにたっぷり返してもらおう。と思ってたのに…。
何故寝ない?
縦抱っこをしていたらウトウトしてるのに、寝かせようと床に置いたら目を覚ます。背中にスイッチでもついてるのか?これは二人に共通だけど。寝ない!どうすればいいんだ?
こんな俺とユキの奮闘っぷりを新橋夫婦がコソコソと見ていたらしい。見たいたならなんとか手伝えよ!と後になってから思う。
子供たちの育児は組員たちが手伝ってたというからどういう事なんだ?と今になって思う。
それでも子供は大きくなるもので小学生になったりしたから驚き。参観日と共にある懇談会でママ友ってやつをユキが作れないことをなんだかガッカリさせてしまったけれども、翌年に新橋のところに子供が産まれていたので、新橋の嫁さんとは仲良くしているようでお互いによかった。
敢えて言うまでもないことだが、子供たちが大きくなろうとも変わらずに俺は毎日のようにユキとイチャイチャと夜を過ごしてた。まぁ日課だしな。




