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第19話 伊600




香川総理

「――――とゆう経緯で旧同盟国である、アメリカと戦争状態に突入した。これに協力的な意見が多数あった。急な出来事で戸惑うなか、冷静な判断の出来る国民の皆様を心より尊敬します。・・・実際、核攻撃後の米大統領とのTV会談の時、冷静だったと言うと嘘になる。頭に血が上っていた。この判断は本当に正しいのか分からない・・・・・。だが、今確信した。正しかったのだと。国民の声以上に後押しになる声援はありません!我々は5度の核攻撃を受けました。1回目は広島、2回目は長崎、三回目はアメリカのビキニ環礁で実行された核実験の標的艦となり沈んだ酒匂と長門。そして4回目は日本の首都東京。さらに5度目は再び広島に核が落とされた・・・・・・・。落とされた核は中国の物だが、発射、目標を指示したのはアメリカである。これは断じて許してはいけません。よって日本はアメリカに報復攻撃を実行します。国民の皆様には耐え難い恐怖と不安を与えることになってしまうでしょう。申し訳ないが耐え抜いて欲しい。そして1つ報告しなければならないことがあります。それは我々政府と海軍が皆様に今まで秘密にしていたことです。古来日本では、物にも魂が宿ると教えられてきました。私の母も『物を大切にしないと化けてでるわよ!!』とよく幼い日の私に言ったものです。今年の初めに我が日本に先代方の魂とも呼べる大日本帝国海軍連合艦隊が加わりました。これが何を意味するか分かりますか?・・・・そうです。軍艦にも魂は宿るのです。正規空母、戦艦は実際に見える人には見えるそうです。残念ながら私には見えませんがね。現日本海軍総司令である北川拓也があの若さで総司令に抜擢された事はみんな知っていると思いますが、彼には艦の魂、艦魂が女性の姿として見えるそうです。抜擢の理由もそれですね。今回の発表も総司令の拓也君と第1艦隊旗艦である長門の決定で実現しました。しかし彼女等を単なる兵器として見ないでください。実際に電波を通してなら、私にでも話すことが出来ます。これは戦艦長門の艦魂の言葉ですが、人間扱いしろとまでは言わない、ただ消耗品である兵器としては見ないで欲しい。彼女は泣きながらに拓也君に訴えたそうです。是非!期待してあげて欲しい。彼女等の一番の応援歌は、私と同じように守るべき国民の声なのです。我々は負けない。70年前のような無残な姿はさらさない。勝つ、絶対にだ」



ここで、香川の国民に対するスピーチは終わっている。艦魂のことを軍以外に話すのは初めてだったが、案外すんなりと受け入れられ、海軍に艦魂宛ての手紙が5千通程届いた。当時乗組員であったご高齢の方から、社会人、学生、さらには4歳の子からも届いていた。そこには、励ましの言葉や激励の言葉が綴られていた。



こうして日本はアメリカと『戦争』を開始した



沖縄潜水艦基地  深度300m


整備長

「減圧区画内の整備員及びその他関係者は退避」


整備員

「全員の退避確認しました!」


整備長

「よし!減圧開始!」


巨大な鉄の塊が固定されている空間の気圧が急激に下がり始める。それと同時に、底から海水が噴き出してくる。やがてその漆黒の巨体は水に包まれた。


整備長

「区画海水満タン!固定アーム解除。『伊600』出港を許可する」



伊600艦内


通信士

「こちら、伊600。前方の隔壁の開放を確認出港します」


グググ、と重い巨体が進みだす。漆黒の黒で全体を塗り潰した潜水艦、『伊600』の初航海だ。



伊号第600型潜水艦 1番艦 『伊600』



全長 256m

全幅 48m

吃水 19m

機関 慣性型核融合炉2基

   ポンプジェットスクリュー4軸

速力 水上45ノット

   水中41ノット

兵装 各種SLBM

   ・SWCM(衝撃波巡航ミサイル)

    空中で弾頭の炸薬を爆破させ、空気の板を作り上から潰す。対空兵器としても使用可能

   ・CTM(非核弾道弾)

    弾頭に核ではなくタングステンとチタンの合金を用い、宇宙空間から、ただ落とすだけである

   ・EWM(炸裂弾頭弾)

    あらかじめ設定した高度で弾頭が炸裂し小型爆弾をばら撒く。対地、対艦、対空と多用途である

   ・SAM、ABM、VLA、SUM

   60cm魚雷発射管 艦首14門、艦尾6門

   ・99式魚雷

      全長 9.4m

      直径 60cm

    弾頭重量 350kg

    最大速度 300ノット

      機関 液体燃料ロケット

    キャビテーション現象を利用した超高速魚雷である。


この伊600は日本の潜水艦技術の塊である。大和に迫る巨大な艦体を持ちながら、それなりのステルスも備えている。最高速度は水中で41ノットとあるが、そこまでの高速潜行はしない。ただやろうと思えば出来る。兵装も伊600型の為に新規開発されたものが全てで、どれも大陸を越えた敵国を想定して開発されている。



伊600潜水艦


艦長

「予定海域に到達。・・・・これよりアメリカへ報復攻撃を敢行する。SLBM発射深度まで浮上。1番から20番のVLSにCTMをセット。発射タイミングは砲雷長に任せる」


砲雷長

「りょ、了解!カウントダウン開始。5・・4・・3・・2・・1・・全弾発射!!」




数分後・・・



ピーターソン空軍基地 北アメリカ航空宇宙防衛司令部


米兵

「大気圏を離脱する物体を捕捉。数20」


司令官

「20?何かの間違いだろう、最近は太陽の働きが活発だからな」


米兵

「しかし・・・・・・じ、自己診断プログラムを作動、診断開始。念のため他の基地にも確認をとります」


司令官

「いい判断だ」


米兵

「エドワーズ空軍基地より、こちらも捕捉。当基地は厳戒態勢へ移行。とのことです」


司令官

「よし、こちらも厳戒態勢へ行こう。至急大統領へ連絡。カナダ首相もだ」


米兵

「未確認飛行物に動きあり・・・・これは・・・何かが分離、弾道軌道へ・・・・だ、弾道ミサイルです!非常事態発生!弾頭、アメリカへの落下コースに乗りました!」


司令官

「発射地点の逆算急げ!それと大統領はなんと!?」


米通信員

「・・・一言・・・鬼が来る・・・とのことです。核シェルターへ移動しました」


司令官

「鬼・・・日本か・・・しかし日本は弾道ミサイルは持っていないはず・・・こうも速く報復攻撃を実行できるのか?」


米兵

「司令官!一つ分かりました。弾頭は核ではありません!」


司令官

「通常弾頭か!?そんなので攻撃してどうなる」


そう、鼻で笑っているとレーダーを見ていた米兵が叫ぶ


米兵

「司令!!レーダーから消えました!20個全てです!」


司令官

「バカn―――――


ズガァァァァァァァァァァァァァァァァン




大統領避難用地下核シェルター



補佐

「だ、大統領・・・・・外の我が基地の様子です・・・・衛星からの映像です」


米大統領

「ッ!!」



大統領補佐から見せられたタブレットの画面には、地面が根こそぎ剥がされ数キロに亘る広大な基地が跡形も無く消し飛んでいる映像が衛星から送られてきていた



補佐

「それと日本首相から伝言です。『1945年8月6日の広島に捧ぐ』と。我が国の20の基地が跡形も無く消し飛んでいます。都市部及び民間人の被害は皆無です。基地の会話記録を聞く限り、迎撃のタイミングなどありませんでした。」


米大統領

「こんなことが・・・・あっていいのか・・・。我々は世界一の国家ではなかったのか・・・。それがあんなちっぽけな島国に本土攻撃を受けるなど・・・・・・ありえん・・・・」



伊600潜水艦


通信士

「天照より。着弾を確認。ターゲットに与えたダメージ100%、完全破壊です」


艦長

「了解。任務完了。これより帰投する」














試験の為に書き始めた小説だったけど、最近は趣味にまで匹敵するぐらいになってきました。PVは2万5千を越え、ユニークも5千5百を越えました。これも皆様のおかげです。これからも、趣味と勉強の為に頑張りますのでよろしくお願いします!!

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