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翼を失った竜と血塗られた聖女  作者: 小鳥遊輝
第六章 王国戦乱編
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第零話 始まりと終わりの会話

終盤開始!

 多くの国は魔王に降伏した。防衛拠点を潰されてなお生き残るほどの力を持つ国などそうそうはないのだ。


 そして闘争は始まった。魔王軍による侵攻と国による防衛。だが、それも長くは続かなかった。


 スフィア王国を残し、他の国は魔王に支配された。それは、たった数か月の出来事だった。






 +++ † +++







 そこにいたのは、セリーナだった。遠くを見据え、何かを見るような視線を投げつけている。


 そこへ、妹であるセフィリアがやってきた。


「お姉様……」


「セフィ。大丈夫、いざとなったら迷わないわ」


「そういうことじゃないんです……」


 セフィリアは口をつぐむ。丸で言わなければならないことがあるが、言いだせないような。


「お姉様。悪いとは思いますが、国の防衛から外れていただけませんか?」


「!?」


 驚きだった。セリーナ一人がいれば、都市一つの防衛すら余裕でこなすだろう。だが、セフィリアはそれを拒んだ。


「お姉様がやるべきなのは、かの魔王を名乗る不届き者を倒すことです。魔王の名を冠していいのは過去にも未来にもゼノンただ一人にすべきです」


「ええ、そうね。でも、私は……」


「分かっています。お姉様一人が抜けるだけでスフィア王国は危機に陥りかねないこと位は。でも、それでも、お姉様は魔王を倒しに行くべきです!」


 セリーナはうつむく。セフィリアの言っていることは理解できる。だが、それを容認できるほど、現在の状況はよろしくないのだ。


 たったの数か月で、スフィア王国を除く、この大陸にある国は降伏した。その事実は、まぎれもない事実なのだ。いくら、セフィリアの能力により守られているとはいえ、いつまでも、持つとは限らない。


「……分かった。でも、約束して魔王を倒すまで必ず守り抜きなさい」


「はい……」


 このときセフィリアは気付かなかった。セリーナが帰ってくるとは言わず、倒すまでと言ったことに。

前書きでいった通りに終盤です。これ以上長引かせるとたぶん話が破たんするか完結できなくなるので、ちゃんと終わらせるためにもちょっとばかり早めの終盤宣言です。具体的には次章が終章の予定です。あくまでも予定でしかありませんが……。

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