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翼を失った竜と血塗られた聖女  作者: 小鳥遊輝
第一章 聖女覚醒編
14/69

第拾話 旅路で出会った青年

意外と長くなりました。

[2011/10/22]変換ミスを修正

[2013/08/03]変換ミスを修正

 セリーナが目を覚ますとそこはちゃんと天井のある場所だった。


「ここどこ?」


 セリーナがそう言うと近くにいたらしいフェンリルが声をかけてきた。


「目が覚めたか主。倒れた主を運んでいたら二人組が来てな、それで近くの町まで運んできたのだ。ここは、城塞都市≪クシロメリア≫にあるやどだ」


 フェンリルは説明し終えると近くに伏せてそのまま無言になった。


 どうやら話から察するに、倒れた私を洞窟から運んでいたらビルレッティとファリアナが来て馬車で近くのこの都市クシロメリアまで連れてきたらしい。ありがたい話だった。


 セリーナはベットの上から部屋を見回した。

 ビルレッティは椅子に座ったまま寝ていた。どうやら、ベットが足りなかったらしい。ファリアナは隣のベットで寝ていた。ビルレッティが譲ったのだろう。

 折ったベヒーモスの角はちゃんと持ってきているようだ。バカでかい角が壁にたてかけてあった。


 一通り見回したところ窓からは何も見えないほど暗かった。どうやら、夜のようだ。

 二人を起こすわけにもいかないなと思うとそのままベットに寝転んだ。


 そうするとさっきまで黙っていたフェンリルが小さく声をかけてきた。


「ところで主、奴を倒すときに使ったものは何なのだ?」


 フェンリルの問いにセリーナはこう答えたのだった。


「内緒よ。使う時にいったでしょ。『ここで見たこと(・・・・)は見なかったこと(・・・・・・・)にしてね』って」


 フェンリルは黙るしかなかった。しかし、セリーナは後を続けた。


「まあ、パートナーだしね。そのうち教えてあげる」


 そう言うとセリーナは眠りに落ちて行った。







 +++ † +++







 翌朝、セリーナが起きると二人が声をかけてきた。


「おお、起きたかい。さすがに二日も目を覚まさなかったんで吃驚したよ…」


「そうですよ、全く心配させないでください…」


 そう言われ吃驚した。まさか二日(正確には一日半)もの間寝ていたのだそうだ。

 まあ、魔力のほぼすべてを使いきってそれだけの日数で済んだ方が奇跡ではあるのだが。


「まあ、起きてくれて助かったよ…」


 ビルレッティはそう言って部屋を出て行った。

 ファリアナはビルレッティが出て行ったのを見て、こちらに話しかけてきた。


「ちょっとお金がなくて無理言ってこの宿借りたのよ。だから、ここの主人の依頼をやらなきゃいけないんだけど貴女が起きないと安心できないって今まで待ってもらってたのよ。まあ、その間は給仕をしたたんだけどね」


 どうやら、ギルドに報告はしていないらしかった。




 起きたセリーナは下に降りて主人に挨拶して、そのあとビルレッティに声をかけてからファリアナと一緒にギルドに向かった。

 ベヒーモス討伐の報告とどうなっていたのかのちゃんとした説明の為である。


「失礼しま~す。報告に来ました」


 ファリアナはカウンターにいる女性に向かって言った。


「はい。依頼はどのようなものでしょうか?」


 そう言われファリアナは一枚の紙を取り出した。


「はい」


 渡された紙を見て女性は吃驚したような声をあげた。


「緊急Sランクですか!」


 その声を聞いてギルド内は騒然となった。


「Sランクだって?」「何かの間違いじゃないのか?」「緊急依頼とか初めて聞いたぜ」


 いろいろと聞こえてくるがとりあえず無視して話を進める。


「ええっと。では、森の様子とどのような事態になっていたのかをお教えください」


「はい。まず様子ですが、まるで生き物の気配がありませんでした。森はそこにあるのに何一つ気配を感じない状態でした」


 ファリアナが説明している。その間セリーナはやることもなく話を聞き流しつつギルド内を眺めていた。

 いろんな人がこちらを見ている。


「では、その調査で分かったことをお教えください。」


「それはこちらの子から」


「えっ!」


 いきなり話を振られたセリーナは少し吃驚してしまい止まった。


「ええっと。教えてくれますか?」


「はい」


 そう言ってセリーナは洞窟での一件を説明した。




「では、大老獣の一角である大老熊ベヒーモスがいたんですね?しかも、一般的な大きさの倍はあるような」


「はいそうです」


 説明を終えると女性は依頼書を取り出してきて書き始めた。


「では、討伐依頼を出します」


「ちょっと待ってください。すでに討伐しちゃいました…」


 そう言われた女性は大きな声をあげた。


「あり得ません!そんな、大きさのベヒーモスを一人で倒したっていうんですか!」


「うう…。はい…。証拠にへし折った角を見せましょうか?今持ってきてますし…」


 そう言って、セリーナは持ってきたベヒーモスの角を見せた。

 身の丈の実に数倍はある角を軽々と持っているのを見て吃驚したような声を上げたがすぐに対応した。


「理解しました…。一人で倒したんですか?」


「ええっと。私以外にこの人ともう一人、あと召喚契約した霊獣一匹でです」


 嘘をついた。ここで本当のこと、つまり一人で倒したなんて言えばどうなるかはわかったもんじゃない。

 だけど、少人数でも角のみを狙ってやればできないことはないのだ。

 しかも、ビルレッティとファリアナはA+ランクの冒険者だ。納得された理由の一つである。


「分かりました。では、報酬を計算いたしますので明日にお越しください」


 そう言ってギルドを出た。ちなみに折ったベヒーモスの角はギルドに渡した。ついでにセリーナのギルド登録もしたが。

 もちろんベヒーモスの死体の確認はそのあとすぐに行われて全ての素材が高値で市場に出回った。まあ、余談ではあるのだが。







 +++ † +++







 その後、宿に戻って、主人の依頼を行うことになった。


 主人の依頼はグリフォンの羽を取ってきてほしいとのことだった。


 グリフォンの羽はとても貴重な素材の一つでそれだけで金貨数枚の価値はあるといわれている。薬の材料としてもとても優秀で羽を使った薬は万能薬としても有名だ。

 主人の依頼はつまり万能薬の材料を取ってきてくれというものなのだ。自分で用意さえできれば安く作ることができるのだ。


 そんなわけで、ギルドに行った翌日、ギルドに赴き、お金(金貨4~5百枚はあった)をもらってからグリフォンの多く住む近くの山へと向かった。




「そんなわけで来たのですが何かおかしくないですか?」


 セリーナが言った。


 セリーナが言ったことは的を射ているのである。確かにグリフォンはいたのだが大きさがあまりにも小さかったり傷ついていたりとどこかおかしいのである。


「確かにそうですね。何かおかしいですね。凶暴で有名なグリフォンが襲ってこないのもおかしいですが…」


 ちなみにビルレッティは宿での手伝いのため来ていない。そのためファリアナが答えた。フェンリルは現在、天界に行っている。


 なので、二人で来たのだが満足な羽を手に入れられるグリフォンがいないのである。


「何が起きてるのよ…。異常な大きさのベヒーモスといいこの惨状といい…」


 ファリアナがつぶやく。


 セリーナは考えていた。自分が生きていたときにこのようなことが起きていたのかを。


(確かにおかしいのは分かるんだけど…。まさか、何らかの力を与えている存在がいるのかしら…)


 セリーナの考えは正しい。本来の進化の過程上であそこまで大きくなる前に何らかの騒ぎがあるはずなのだ。特にベヒーモスはその凶暴性から大老獣に選ばれているのである。出てくるときには大体15メートルであり、それで猛威をふるう。

 つまり、あそこまで大きくなるならそれこそ何かしらの被害がでているはずなのだ。それなのにギルドで聞いた限り最近はベヒーモスが出たなどという報告はなかったという。

 明らかにおかしいのである。


「とりあえず、採取できそうなグリフォンを探しましょう。私たちの出来ることはすべきです」


 セリーナはそういうと羽を採取できそうなグリフォンをファリアナと共に探し始めた。







 +++ † +++







 ルーキス・М・アインスフィアは依頼であるグリフォンの羽を取りに来ていた。


 グリフォンの羽は防具として使われることもあれば薬になることもなる。つまり万能な素材のひとつなのだ。

 その為、多くの単位も出るし、実力的にもちょうどよかったのでルーキスはこの山に来ていた。


 しかし、来てみると採取できそうなグリフォンがほとんどいないではないか。


 その為、山の山頂付近まで登る羽目となったのだが、最悪の事態になっていた。


 キィンッ!カアン!パキィン!


 何かを打ち合う音がする。


「なんでこんなとこにキメラグリフォンがいやがるんだよ!」


 そう言いつつ応戦する。


 ルーキスが山頂に登ってみたところそこには、人口的に作られた魔物であるキメラがいたのである。しかも素体はグリフォン。その為キメラグリフォンといわれる。

 キメラは基本的に人工である。しかも、作ったキメラは人間に従順になるように躾けられる為、このように襲ってくるなどあり得ない。


 現状から見るにこいつがグリフォン達を襲ったようだ。


 ガキィン!


 剣で応戦する。


「いい加減にしてくれや!これじゃ満足に魔法も使えん!」


 叫んでみるが伝わるわけもない。その為、魔法も使えない状況で応戦し続ける。

 身体強化の身で勝てる相手でもないのは分かっているが、現状で魔法が使えるほど楽な状況でもない。


 つまり、最悪の状況だ。ジリ貧でしかも自分の体力が多く削られていく状況。


(ああ、最悪の場合、俺はここで死ぬのかなぁ…)


 そう思いつつも出来る限り応戦する。


 ミアが自分のことを待っている。だから死ねない。だけど、現状がきついことも事実だ。


 そう思っていると魔法がどこかから飛んできた。


「【吹く風は業風。顕現せしはおおいなる神の息吹。我は風を纏いて全てを吹き飛ばさん】!!ゴッドブレス!!」


 キメラグリフォンが吹き飛ばされたので、後ろに下がる。そうすると助けてくれた二人組が声をかけてきた。


「あの大丈夫でしたか?」







 +++ † +++







「あの大丈夫でしたか?」


 セリーナは声をかけた。


 山頂に上がってみたら何かが戦っている音が聞こえたので駆けあがってみたらグリフォンらしきものと青年が戦っていた。


 それを見たファリアナが瞬時に魔法を使い青年を助け、グリフォンらしきそれと対峙した。


「ああ、助かった。まさか、助けが入るとは思ってなかったんで」


「それはよかったです」


 そう言って、セリーナは戦闘態勢をとる。ファリアナはすでに魔法の準備をしている。


「あれはいったい何なんですの?」


 ファリアナは青年に尋ねる。


「多分ですが、グリフォンを素体としたキメラだと思います」


 そう言って青年は戦闘態勢をとる。


 セリーナは武器をどうしようか悩みつつ、羽を出した。


「へぇ。羽もちだったんですね」


 ファリアナがセリーナに言う。


「そりゃそうですよ。真祖が持ってないとかあり得ないでしょ」


 セリーナは答えつつ、準備する。


「自己紹介とかは後でしますから、今は、あいつを倒してしまいましょう」


 そう言って、3人は戦闘を始めた。

相変わらず微妙ですね…。

もっと頑張らなく…


ズズズ…


作者「ては…。ってここどこですか!」


少女「私の部屋ですわ」


作者「誰…?」


少女「貴方が考えた人物でしょう?忘れるんじゃありません!」


作者「ええぇぇ…。まだ、ちゃんと出てないんだから、まだ出てこなくても…」


少女「いいえ、ここで出なくては私は今後ちゃんと出れない気がしますので呼ばせていただきましたわ」


作者「ええっとそうですか…。まあ、今後の予定としては貴女の出演は結構先になっちゃうんですけど…」


少女「分かってますわ、そんなこと。だからこそ、ここに出てきたんですわ」


作者「まあ、自分としては気に入ってるのでもっとはっちゃけさせた上で出したいとは思ってるんですが、どうですか?」


少女「最高じゃないですか!ああ、早くお姉さまと会いたいですわ!」


作者「………。なんかトリップしてますので今日はこの辺で…」


ズズズ…


ってなわけでここで感謝をユニークが1500、PVが8500をいつの間にか越えてました。

いくら感謝しても感謝しきれません。

今後ともよろしくお願いします。

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