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翼を失った竜と血塗られた聖女  作者: 小鳥遊輝
第一章 聖女覚醒編
13/69

閑話 世界の全てをその手に収めんとするモノ・世界を見つめる少女の憂鬱が消える時

遅れまくりました。

すいません。

[2011/10/22]変換ミスを修正

 セリーナがベヒーモスを倒した時遠くにあるとある城の一室にいる魔族の青年がつぶやいている。


「ふむ。キングベヒーモスがやられたようだな」


「そうなのですか、主?」


 青年の言葉に反応するように執事服を着た青年が問う。


「ああ、まさかあれが簡単にやられてしまうとはな…。あれをやれる人材がいるというのは少しばかり脅威だな…」


「ですが、ご主人様に敵う人がいるとは思えませんし、そう難しく考えなくてもいいのでは?」


 答えた青年の言葉にかぶせるようにメイド服を着た少女がさらなる問いをかける。


「かもしれぬが、楽観視をして足を掬われるのも困るな。お前たちには苦労をかけるな。すまん」


 そういう青年の言葉に執事とメイドは答える。


「謝らないでください、主。私たちは主に命を救われたからこそここにいることができるのです」


「そうですよ、ご主人様。ですから、何かをするのならば遠慮なく申しつけください」


「そうか。今後もよろしく頼む」


 そう言うと、思い出したように青年は尋ねる。


「そう言えば、奴はどうしたのだ?」


「勝手に出かけたようです。というよりも『主の為に都市を奪ってくる』などと言って消えましたよ。全く、勝手なことをしないでいただきたいものです…」


「そうですね。ご主人様に褒められたいからってちょっと度が過ぎます。まだ、動くべき時は来てないんですから自重を覚えてほしいですよ」


 そう言う二人を青年はなだめる。


「まあ、いいさ。あれもまだ若いのだ。お前たちほどではないにしろ力を持っているのでな、持て余すなら発散させてやらんと。かわいいものだよ、まだまだ。兵たちも連れて行ったのだろう?いい訓練だ」


 その言葉に執事はしぶしぶ了承した。メイドは執事の様子を見ると、お茶を汲みに行った。


「主がそう言うならばいいでしょう。主はそう遠くない未来の為に力を蓄えてくださいませ」


 そう言うと、執事は部屋を出て行った。そうして、青年は一人になると小さくつぶやいたのだった。




「そうだな…。我はあの方を超えて真の魔王になるのだから…」







 +++ † +++







「ああもう、なんて暇なのかしら…」


 王都≪メアスフィア≫にある城・スフィア城の奥深くにある庭園とそこにある小さな塔。それは、まるで誰かを閉じ込めるかの如くそこにあった。

 そこには一人の少女が何かを憂いたような表情をして立っていた。


「どうせ何もすることなんてないし、いい加減にしてほしいわ。私に何を期待してここに居させてるのよ…」


「まあまあ、貴女様がいてくれますからこそこの城は守られているのですよ」


「分かってるわよ。この城の守護精霊としてこの城にいることくらいね。でもね、私は何もすることもないんだから暇なのよ。せめてアカデミーに行かせてくれたらいいのに…。私が離れてたって守護は効くから問題ないのに…」


 少女はすねる。それをなだめるメイドも困った顔をしていた。


「それはそうなのですが…。貴女様がどれだけこの国にとって重要な方なのかをお考えください…。貴方様にもし何かありでもすればこの王都が危険にさらされてしまいます。それだけは避けねばならぬのです…」


「だから、分かっているってばもう!」


 そういうと少女は塔の中に入って行った。もちろん、メイドも後を追った。




 少女は部屋に戻ると即座にベランダに出た。


「ふう。息が詰まるわね相変わらず…。まあ、私がここにいるのは望んだ結果なんだし文句なんて言っていいわけないんだけど、まさかここまで何も出来なくさせられるなんて…。ほんと退屈…」


 少女は望んだのだ。この国を守りたいと。そう望んだから彼女はここを守る守護の精霊となった。

 分かってはいる。でも、世界はどうにも退屈なのだ。

 することもなく、ただただここで時が過ぎゆくのを見つめつづける。


 そう、少女はただ過ぎていくときの中で憂鬱を感じ続けている。やることもなくただただ世界を見つめ続けている。


 そんな毎日を送り続けていればどんなものだって嫌になるのは当たり前である。


「はあ、何か楽しくなるようなことがおきないかなぁ…」




 少女がそうつぶやいた瞬間少女は何かを感じ取った。このときはちょうどセリーナがベヒーモスを打倒したときであった。




「えっ!ほんとなのこれ?嘘じゃないの?」


 少女は感じ取った何かが嘘じゃないのかと疑う。


「ふふ。ふふふ。ふふふふふふふふふふふふふふふふふ」


 不気味に笑う。


「どうしたんですか?何かありました?」


 メイドは部屋からベランダに出てきて少女に問いかける。


「何でもないわ。でも、多分これからとても面白いことが起きるわ」


「え?どういうことなんですか?」


「意味などないわ。ただねきっとこの後楽しいことが起きるはずなのよ」


 少女はそういうと部屋の中に戻る。


 その時少女は小さくつぶやいた。













「お姉さま。早くここまで来てくださいね♪」

いろいろと重要キャラが出てきました。

いい加減登場キャラ紹介を考えようと。

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