25.王子誕生
ジネット様が幽閉されてから、王宮には平和が訪れていた。
ジネット様のお腹には、リオ様の子供がいるので、リオ様は毎日ジネット様の様子を見に顔を出していた。
リオ様は私に申し訳ないと言っていたが、リオ様のお子様も大切にして欲しいと伝えた。
リオ様が私といる時間の方が圧倒的に多いし、毎晩私の部屋で一緒に寝てくれるので、私は幸せだった。
ジネット様も毎日リオ様が訪れることに満足している様子で、お腹の子供も順調に育ち、ついに出産の日を迎えた。
ジネット様、リオ様が19歳、私が17歳の時だった。
生まれてきたのは王子様で、アレクシ第一王子の誕生は国中で祝福された。
リオ様は、これで私との間に子供ができると喜びながらも、ジネットの子供だと思うと、どうしても嫌悪してしまうと言っていた。
毎日、ジネット様の様子を見に顔を出しても、ジネット様はいつも傲慢で一方的な会話しかしないから、疲れると言っていた。
我が子を抱いても、なんとも思えない、それどころか何の罪もない息子を、気持ち悪いとさえ思ってしまうと落ち込んでいた。
それでも、子供に罪は無いのだから大切にしなければと葛藤しているリオ様を抱きしめる。
生まれてきてきた子供はジネット様に瓜二つだから、尚更嫌悪してしまうのだろう。
「ご自分を責めないでくださいませ。リオ様。子供の為にここまで悩まれていて、十分立派な父親です。」
「私が愛するのはアンネだけだ。ようやく、私もアンネとの子供を望めるのだな。」
私は妊娠しなくなる薬を飲まなくなり、「子供を急ぐわけでは無いが、早くアンネとの子供が欲しい」とリオ様はよく言った。
私も同じ気持ちだった。
王子様を出産したジネット様は、自分の子供には興味が無く、妊娠中だったからリオ様が夜に来なかっただけで、出産したらリオ様がまた自分のもとへ夜に通って来ると思っていたようで、リオ様が夜に来ない事に荒れた。
怒ったジネット様が狙ったのは、警備が厳重な私では無く、トリスタンお兄様だった。




