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星図師は空の欠けを知っている

作者:ごま
最終エピソード掲載日:2026/08/06
俺は三十二歳で死んだ。

国立天文台のデータ解析研究員として、星の異常を追っていた台風の夜。
観測塔から落ちた俺が最後に考えたのは、解析途中のデータのことだった。

次に目を覚ましたとき、俺は異世界で赤ん坊になっていた。

魔法があり、星に意味があり、空を読む職人たちがいる世界。
そこで俺は、レンとしてもう一度生きることになる。

だが、この世界の空はおかしかった。

星が消えている。
それなのに誰も騒がない。
それどころか、人々はその星があったことすら覚えていない。

前の世界でも、俺は異変に気づきながら、誰にも伝えられなかった。
だから今度は違う。

失われる星を記録する。
忘れられていく空を描き残す。

これは、星図師見習いの少年が、世界の欠けを知るまでの物語。
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