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小さな勇気、大きな光
夜の街に、春風がそっと吹き抜ける。
ほのかは街灯の下、少し震える手でロッドを握りしめていた。
ルゥが肩に乗り、柔らかな光をふわりと散らす。
「ほのか、今日の敵はちょっと強めだよ」
「……強め……!?でも、やらなきゃだよね」
天然だけど、ほのかの目は真剣だ。
公園の奥に進むと、黒い影がゆらりと動き出す。
「うわっ……やっぱり大きい!」
「でも、焦らなくていい。小さな勇気を信じて」
ほのかは深呼吸して前に進む。
足が少し滑ったけど、その拍子にロッドから光が弾ける。
光が影に触れ、シャドウは一瞬で反応を止めた。
「え……!?これ、私の……?」
「そうだよ、ほのか。君の勇気が光を呼んだんだ」
ルゥが微笑む。
ほのかは胸の奥で、ほんのり温かい気持ちを感じた。
天然でも、ドジでも、勇気を出すだけで世界を変えられる――
そんな小さな確信が、彼女を少しだけ強くした。
「……私、もっとがんばれる気がする」
「うん、その気持ちがあれば、どんな敵でも乗り越えられる」
光の粒が夜空にふわりと舞い、街をやさしく照らす。
ほのかの小さな勇気が、大きな光となって夜を包んだ──。




