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第142話 アリシア、氷のリンクを『創作』する

 食材の補給とか、ポーションの補充とか、もれなく手際が良すぎるとは思っていたんだよね……。結局『龍神の館』もエヴァちゃんが管理していたのね。

 

 なるほど、それでソフィーさんもニコニコ顔で冒険に……。

 みんなでコカトリスとか、狩りまくっているんだろうなー。アークマン、スキッピー、マッツは元気かな。


「そろそろ『ローラーシューズショー』を見せていただけたりしますか? チーは待ちくたびれてしまいましたわ」


 チテネティア様の存在をすっかり忘れていました……。

 なんか平らな石の上に座って、ヘビのおもちゃで遊んでいらっしゃる……。


「アーちゃん、我もひさしぶりにアーちゃんプロデュースの『ローラーシューズショー』が見たいのじゃ」


「うーん、そうは言ってもねー」


 チラリチラリ。

 チームドラゴンの3人には、急に来てもらったばかりだし、何も打ち合わせはできていないし。


「ここ、屋外だしなー。なんか手ごろな施設があったりする?」


 なさそうなら、原っぱのほうに『創作』スキルで、ステージでも創りますかねー。


「アーちゃん、もっと良いものがあるじゃろ」


「良いもの?」


 マーちゃんがグラスを片手に指さしたのは――。


「湖⁉ えっと……湖を凍らせてアイスリンクにしようってこと……?」


「前にどこぞの街でやったことがあるんじゃろ?」


「あー、『エクリファイス』のことかな。エデンも一緒に行ったよね」


「懐かしいね。アイススケートは、ローラーシューズと違って氷の上を直に滑るから、ちょっとコツがいるよね」


 わたしが異空間に落ちる前の話だから、エデンの時間ではもう6年くらいになるのかな? あの時、ラダリィもあそこにいたんだよね。『エクリファイス』はラダリィの出身地の街だったから。エデンってラダリィから『白薔薇のお兄様』って呼ばれていたっけ。


「そうねー。アイススケート懐かしいねー。ローラーシューズは魔力の波でちょっと地面から浮いているから、見た目は似ていてもぜんぜん違うかも」


「そうなのか。エデンから話だけは聞いていたが、私もやってみたいな、アイススケート」


「自分もやってみたいっす!」


 エリオットとセイヤーが興味を示してくる。

 

「んー、チテネティア様。この湖の表面は凍らせたりしても大丈夫ですか……?」

 

 何か神聖な場所だったりしますかね。

 最初、湖の中から登場されましたし?


「気にしなくて良いダゥ!……オホン。気にしなくて良いのですわ」


 キャラ間違えたな。


 あー、キミたち。

 そこはスルーするように「ダゥ?」「ダゥってなんだ?」ってざわざわしないように。


「チテネティア様からのお許しが出たので、アイスリンクを創っちゃおうかなー」


 サクッと凍らせちゃいますかー。


「でもどうやって? こんなに暖かい気候なのに水は凍らないんじゃない?」


 エデンの純粋な瞳がわたしのことを見ている!

 そうだったわ。

 3人には『構造把握』スキルのことは打ち明けたけれど、『創作』スキルのことは言っていなかったっけ。まあでも、別に3人になら見せても平気だよね。誰かに触れ回るってこともないだろうし。


「まあ、見ててよ。実はわたし、こういうこともできるんだー」


 いざ『創作』スキル解禁――。


「アーちゃん、ちょっと待つのじゃ」


 えっ、何⁉

 もしかして、『創作』スキルを3人に見せるのはダメだったりする?


「水の女神の加護を与えるのじゃ。美しく滑らかな氷ができるようにの」


 マーちゃんの手の平から光があふれ、湖全体に注がれていく。


「ありがとー! マーちゃん好き好き♡」


 よーし、わたしもがんばちゃうぞ!


「厚さ50cmの氷の板をイメージ。滑らかに均一に。湖の縁はシリコン素材できっちりと固定する……『創作』!」


 マーちゃんの加護をいただいた湖の水が瞬く間に凍っていく。

 キラキラと光り輝き――氷のリンクが完成した。


「すごい……」


「これはたまげたっす……」


 エリオットとセイヤーが目を丸くして驚いていた。

 エデンは……あまり驚いていないね? なんでだろう。


「やっぱりあれは暴君がやっていたんだね」


「ん、あれって?」


「『エクリファイス』の湖のリンクで滑っていた時、最初氷がガタガタだったのに、少ししたらとっても滑らかになって滑りやすくなっていたからおかしいなと思ったんだよ」


 あー、はいはい。

 スケート靴で滑るだけでリンク整備ができるようにはしておいたんだけど、どうしても凹みが大きいところとかは、直接わたしが直していたからそれを見られていたってことかな。


「そういうのは、あえて言わずにこっそり調整しておくのってかっこいいでしょ?」


 影で努力できるわたしって素敵じゃない?


「でも暴君って言わなくてもわかりやすいからね」


 エデンが笑う。


「どういうことよ……」


「それわかるっす」


「アリシアはわかりやすいからな」


「何よセイヤーとエリオットまで……」


 わたしの何がわかりやすいのよ?


「だって暴君って、何か思いついた時、すっごいニコニコしているじゃない?」


 えっ、そうなの⁉


「それに、うまいことやったなっていう時には、悪い顔で笑うっすから、すぐにわかるっすよ」


 マジぃ⁉


「アリシアはわかりやすくてかわいいからな」


「うっせ! 次からはしかめっ面しながらやってやるわっ!」


 あー、恥ずかしっ!


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