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第135話 アリシア、女神様の大変身を目撃する

 宴もたけなわではございますがー。


「そろそろまじめなお話をしたいなって思うんですけどー」


 チテネティア様とちゃんとお話したいのです。

 まずはこの西部地域のことと、王都方面からの疎開してくる民の受け入れのこと。

 それからパストルラン王国の現状と、これからのこと。

 そしてシアヌのこと。


「おい、チーちゃん。アーちゃんがわざわざ会いに来ているのじゃ。いつまでイモを頬張っておるのじゃ……」


 マーちゃんがあきれ顔を見せる。

 というのも、チテネティア様は星、ならぬリスの女神様なのかなとおもうほどに、頬袋いっぱいにポテトサラダを詰め込まれていて……。


「美味美味うまいゾノ! ジャガイモ最強ダヌ!」


 ポテトサラダの入ったボウルを掲げてうれしそうにしていらっしゃる。


 さすがチテネティア様ですね。

 お目が高い。

 ポテトサラダはね、この中でも自信作の1つなんですよね。

 そこに入っているベーコン、実はスノーバッファローのベーコンなんですよ!『グレンダン』にあるナルディアさんのお店で熟成させたお肉ですよ。特別に試作品を譲ってもらっていたのです。スノーバッファローのお肉はベーコンにしてもおいしいですねー。今回は贅沢にもポテトサラダに大量投入しちゃいましたからね。噛めば噛むほどうまい!


「ご満足いただけたならうれしいです。こうして押しかけてきて、手ぶらでっていうのもどうかと思っていたので、この宴会で料理をお出しできたのはとってもラッキーでした!」


 やんわりと良い雰囲気作りと、名刺代わりのご挨拶って感じで。

 

「デザートがほしかったら、アーちゃんの話を聴くのじゃ」


 そんな人質みたいな言い方……。


 ん⁉

 急にチテネティア様から光が発せられて……超絶プロポーションの大人の女の人に変身した⁉


「チーには、アリシアの話したいことはすべてわかっているつもりですわ」


 ……誰?

 えっ、口調まで大人に⁉


「あの……チテネティア様、ですか……?」


「あら、どうされたのですか? チーはチーですわ」


 口元を押さえて微笑む。

 

 普通にエレガントな立ち振る舞い……。

 さっきまでのキャラに迷っている幼女な女神様はいずこへ……。


「チーちゃん。説明が足りておらぬぞよ。アーちゃんが混乱しておる。急に余所行きの見た目になるでない」


 余所行き……。

 じゃあさっきまでの幼女スタイルは自分の結界内だから、気を抜いていたってことですかね? 余所行きでそんなに変わる……?


「チーはいつでも自然体で変わりませんわ」


 いや、ぜんぜん違いますけど……。

 こんなに変化する女神様は初めてです……。

 これもキャラに迷っているせいなのかな。


「チーちゃんはの、ずっとキャラに迷い続けているのじゃが、信徒と接する時のキャラだけは、ほれ、このようにばっちり作りこんでおるのじゃ」


「なるほど、作りこんで」


 たしかに女神様って感じがしますね。

 でもどこか既視感があるような……。


「ミィシェリアのキャラをパクってきただけじゃからの」


「ああっ! そういうこと! それでなーんか見覚えがある所作だなって思ったんだ!」


「パクるなんて人聞きの悪いことをおっしゃらないでくださいませんこと? チーは良いものを良いと認め、自身を成長させていける女神なのですわ」


 それは偉いと思います!

 女神様だから完璧、じゃなくて、さらに女神力を高める努力を怠らないのはとても素敵ですね。


「良い感じにまとめようとしておるところ悪いんじゃが、単にミィシェリアがエロ営業で信徒を増やしているのを見て、うらやましくなっただけじゃろ?」


 エロ営業……。

 あれって、やっぱりエロ営業よね。

 大人な女性風なのに隙だらけで、拗ねたり怒ったりしてかわいい一面をチラチラ見せてきて……。


 自分が信徒になって守らなきゃ!


 そう思わせて信徒を増やす……ミィちゃんってやっぱり恐ろしい女神様だわ!


「アーちゃんは、あとでミィシェリアに怒られると良いのじゃ」


「やめてー! 今のは冗談だから報告しないでぇぇぇぇ!」


 あくまでもこの結界内の与太話ってことでどうか1つ、水に流してはいただけないでしょうか! 水の女神だけに!


「仕方ないのぉ。……ふむ。そろそろ新しい酒が飲みたくなってきたの?」


 わかりやすく賄賂を要求されている……。

 マーちゃんってそういうところがあるよね……。

 

「んーと、さっきパンジーの砂糖漬けを作っていてチラッと思っていたんだけど、花をお酒に漬けて香りの良いリキュールを作るのも良いなーってね」


「それは良い考えなのじゃ。ぜひ作ってほしいのじゃ!」


 おー、反応よろし。


「じゃあ香りが強めのお花から試してみようかな。しばらく時間をちょうだいね」


「楽しみにしておるぞよ」


 がんばりまーす。


「ナノがいっぱいお花を用意するナノ~!」


 ナノ様いつの間に⁉

 

 うわー! こんなところで花びらを大量に出さないで!

 花びらをお酒に使うには、ちゃんと清潔なところで1枚1枚丁寧に汚れを取ったり痛みがないか確認してからにしないと!


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