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第69話 アリシア、疑似プレイを再生する

 というわけで、わたしたちのパーティーは、全会一致で『スミナルド陛下暗殺計画』阻止に動くことになったわけですが。


「ここはやっぱり2手に分かれるほうが良さそうだよね」


 1つは王都に向かい、スミナルド陛下と対峙するチーム。

 もう1つは『デオミンガル』に向かい、≪シガーソケット≫の動向をチェックし、暗殺計画の詳細な内容を入手するチーム。


「スレッドリーは王都に向かうことが決定しているから、王都チームはスレッドリー、わたし、ステファンかな。デオミンガルチームは、ラダリィとナタヌでお願い。もちろんエヴァちゃんはどっちのチームのバックアップもよろしくね」


≪Yes, My Lady. 妥当なチーム分けだと思われます≫


 まあ、これしかないかなーって思います。

 ラダリィは潜入捜査も得意だろうし、いざ戦闘になったとしても、ナタヌがいれば全員吹き飛ばしてラッシュさんとエイミーンさんを救出するプランBに移行すれば良いし。


 ステファンの所属をどっちにするかは悩ましいところだけど、軍人としての見解も聞いておきたいから一旦はこっちのチームに入れておこうかな。それに起きているならモフモフしたいし。


 全員が頷き、チームに分かれてそれぞれの行動に――。


「反対反対反対反対反対反対反対反対反対反対反対反対反対反対反対反対反対はん~~~~~い!」


 1人だけ頷かなかったメンバー。そう、ナタヌだ。

 前回のチーム分けの時もわたしと同じチームにしてあげられなかったし、まあ……抵抗されるのはわかっていたけれどね。


「ごめんね、ナタヌ。でもね、ナタヌの戦闘力に期待しているんだよ。今回は≪シガーソケット≫と正面衝突する場面がないとも言えないからさ。危険な役回りをお願いしてごめんだけど、派手にぶちかまして、その間にラダリィがラッシュさんとエイミーンさんを救出する。そんなプランもあり得るからね?」


 だからわかって?

 この作戦が無事に終わったら、みんなでパーティーをしようね。


≪アリシア、それはいけない。死亡フラグというやつです≫


 おっと。

 これは失敬。


「アリシアさん……」


 ナタヌがわたしの名前を呼んでから下唇を噛む。


 ホントごめんね。

 エヴァちゃんとステファンを除くと4人しかいないパーティーだからさ、どうしても2対2に分かれるしかなくて。わたしは自作の魔道具で、ナタヌは才能溢れる魔法スキルで、対軍用の範囲攻撃ができるじゃない? 戦闘が絡む作戦の時には、わたしたちはバラバラになっていたほうがチームバランスが良いのさ……。スレッドリーとラダリィは対人戦闘特化だし。


「私だってわかってるんです!」


「うん……」


「その分け方しかないのはわかっています……。でも!」


 わかっていてもってやつだね。

 うん、大丈夫。いっぱい不満をぶつけて。それを受け止めるのはわたしの役目だから。


「もうエヴァさんの『レプリケーション』スキルで変身したアリシアさんとイチャイチャするだけだと満足できない体になってしまったんです!」


 ……ん?


「やっぱり……微妙に本物と違うというか、質感とか、雰囲気とか……本物のアリシアさんなら絶対させてくれないようなことをさせてくれるのはとってもうれしいんですけど、やっぱりそれは違うな~って思いますし、本物のアリシアさんが嫌がる姿を見ると、より気持ち良くなれるっていうか、いろいろあれであれなんです!」


 ……ちょっと待って。いったい2人で何してるのよ?


≪少しでも作戦行動が楽しくなるようにという配慮です≫


 なんで勝手にわたしの見た目に変身して、ナタヌとイチャイチャしてるのって聞いてるの!


≪そうするとナタヌさんがとても喜びます≫


 その場にわたし、いないじゃん!

 今、ナタヌが浮気していたって話を聞かされたわたしの気持ち、わかる⁉


≪おっしゃっている意味がわかりません≫


 わかるでしょ……。

 エヴァちゃんはわたしじゃないよね?


≪私はほとんどアリシアと同じ存在だと思いますが、個体としては異なると分類しても差し支えないと思われます≫


 いや、同じ存在じゃないし。

 別々に思考している時点で別個体だからね。


 わたしじゃない人が、ナタヌとイチャイチャしたら、それはとんでもないことだよ⁉ 完璧に浮気だよ⁉ ナタヌの体に傷がついていたら、いくらエヴァちゃんでも許さないよ⁉


≪いえ、私はナタヌさんに特別な感情を持っていませんので、ナタヌさんのアレを奪ったりソレを傷つけたりはしませんが……≫


 でもナタヌがそれを望んだらどうするの⁉


≪ナタヌさんのほうも、わたしが擬態した姿であることを理解した上でのことなので、疑似プレイみたいなものでしょうか。一応線は引いてのあれこれなので……。ラダリィさんもそばにいらっしゃいますし≫


 疑似プレイ……。

 背徳感が半端ない……。

 ラダリィに見られながらの疑似プレイ⁉


 えっ、それってわたしも頼めるの……?


≪ドリーちゃんに見られながら、私がドリーちゃんに擬態して、イチャイチャの疑似プレイですか? さすがアリシア。求めるもののレベル高いですね≫


 そっちじゃねぇよ!


≪ドリーちゃんに見られながら、私がラダリィさんに擬態して、どぎつい罵倒プレイですか? さすがアリシア。求めるもののレベル高いですね≫


 それでもないわ……。

 んー、でもそれはちょっと……やりたいことリストには加えておくけど。


≪ナタヌさんとイチャイチャする疑似プレイはおすすめしません≫


 なんでよ⁉


≪それは……≫


 それは?


≪ナタヌさんの愛は、ほかの方と異なって、ねっとりとして重いからです……≫


 ねっとり⁉

 聞いたことないワードが出てきた……。

 逆にいつもエヴァちゃんとナタヌがどんな疑似プレイをしているのか気になってきたわ……。

 記録映像をシェアして。


≪これを閲覧するのは覚悟が必要だと思いますが……引き返せませんよ?≫


 めっちゃ脅してくるじゃん……。

 いや、大丈夫だって。ナタヌはわたしのパーティーの一員だからね。これからずっと一緒にいて、いつかはあれやこれや……だから大丈夫!


≪わかりました。それでは私(アリシア擬態済み)1人称視点での記録映像を再生します≫


 よし、バッチコーイ!


 おー、ナタヌ。

 そんな感じ?


 はいはい。


 えっ?


 ふぁ?



 え。



 

 ちょっ!




 あっっっっ!



 ♡



 ♡♡




 ♡♡♡





 きゅぅ。


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