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第五話 世界と歴史




 翌日、俺は、朝食を食べ終え、昨日より少し早めに、本棚の前に行く。ちなみに、本棚の周りにはしっかりとした読書スペースがあるため、割と快適だ。なのに、他の子供達はあまりここに来ないようだ。まあ、遊びたい盛りなのだろう。




 今日は、できれば2冊とも読み終えてしまいたい。

 本日読む本は孤児院に勤める若い人が適当に選んだ者の中でも、割と厚めの本である。

タイトルは以下の通りだ。これ昨日もやったな。



『静かな勇者と怒りの世界』著 トーラ=ヴィエタ



『世界と歴史』著 ダステス=ローウェ



 この2冊だ。



 まずはじめに、『静かな勇者と怒りの世界』を読もうと思う。



〜〜Now Reading〜〜




結論から行こう。これはなんというかすごい読みづらかった。



 内容は、神の子と呼ばれた少年が世界を旅し、世界に迷惑をかける邪王なるものを倒していく話なのだが、邪王は特に何もせず邪王の手下の一人が暴れまわっていた。

邪王自体は物語の後半まで全然出てこないし、邪王編になるまでは人から聞いた話みたいに進んでいくのだが、邪王が出てきてから急に視点が変わるのだ。なんで邪王視点になんだよ!と思いながら読んでいったのだが、著者の感情からなのかやたらと勇者を推してくるのだ。

 邪王編まではまだいいのだが、邪王編になると「どこどこがカッコイイ勇者は」とか勇者が行動するたびに「颯爽と」とかそんなまるで主観的な表現が増えるのだ。それに、邪王の手下を倒すまでも、ところどころ辻褄が合わないし。これは、推測だが勇者のモデルは著者の身近な人だったんだと思う。

 



〜〜Now Reading〜〜




 最後に読んだのは、『世界と歴史』だが、これが一番勉強になった。この世界の地理や歴史がしっかりと書かれていた。ダステスってやつはどういう経緯でこの本と世界の珍味を書いたのかすごい気になった。


 そして、どうやらこの世界は前世と同じ世界だが、俺が死んでから1000年ほど時間が経ってしまっているようだ。本に書いてあった昔の言語が俺の知ってる言語だった。


 まず第一に、この『世界と歴史』の内容が真実であると仮定する。

そうすると、この世界についての謎がいくつか解ける。




 この世界は、現在大きな問題に直面している。それは、この星の半分近くが邪気という物質によって浸食されてしまったことだ。



 もともと、この世界にはたくさんの種族が暮らしている。世人族、魔人族、獣人族、森人族、鉱人族、竜族だ。世人族とは、俺たち人族を表し、魔人族は魔族、獣人族は獣族、森人族はエルフ、鉱人族はドワーフ、これらを主に人間と呼ぶ。竜族は正確には魔物に該当するのだろうが、人間よりもステータス的にすべてにおいて上回っているため特別だ。


 これらの種族のうち物語のように、どの種族が悪でどの種族が善なんてことはなく、時代によって善と悪が循環しているようなものだ。この世に絶対的なものなどないのだ、それがたとえ神であったとしても。



 前世では、確かにさっき述べた種族しかいなかったのだが、現在は異なる。これらの種族の他に、邪族と神族が加わる。この二つの種族は少々特別で、どのような種族と断定することができない。

邪族も神族も他の六種族から後天的に派生する。



 邪族に関しては堕天という言葉が近いだろうか。邪族は主に邪気というものを体内に取り込んで生まれる。邪気は基本的に悪意を持つ者が取り入れやすく、邪気を取り入れることと引き換えに、圧倒的な力を手にいれることができる。邪族が出現した当初は世界中で暴れ、大混乱が起こった。現在でも邪族になると暴れ回る者がほとんどであるが、稀に邪族になっても暴走しない者が現れるそうだ。それとは別に、邪気そのものから生まれる邪の物という存在もいるそうだ。



 次に、神族だがこちらは、どういう原因で生まれるかは明らかではない。だが、一つだけ確かなことは、邪族はどんな者でも邪気を取り入れると生まれるが、神族になる者は総じて皆、強者のみということらしい。








 そして、それらのことを読んで調べていく中で、俺は前世と今世での根本的な違いを理解した。

前世で俺は、魔法と魔力によって身体能力の限界を超えて戦っていたが、この時代では限界というものはないらしい。眉唾だが。



 なんでも、今世での生物には、レベルなるものがあり、経験を積むにつれてレベルが上がり、ステータスも向上する一方だそうだ。うん、よくわからん。


 このへんの事は、生きていく上で誰しも通る道だそうなので追々身体で覚えていけばいい。


 問題は、なぜ現代では急にそんなものが出てきたのか、ということだ。もともと、存在していてその上で俺たちの時代には感知できなかったということなのか。それらのこともしっかりと書いてくれていた。少し胡散臭いが、俺にとってはとても都合がいいのでまぁいい。




 レベルとステータス、並びに邪族と神族の出現は、すべてあることが原因になっていて、それらは、1000年前の大きな戦いに起因するそうだ。



 ことの始まりは、一人の魔族から始まった。その魔族自体は特に問題はなかった。強いて挙げるのならばその子供が魔王になってしまったことか。この世界では王という制度が存在する。それを用いている種族は、魔族、獣族、人族、竜族のみだ。王は種族によって、いろいろ異なる点がある。まず、大きく分けて王の選ばれ方が違う。



 人族は主に血を重んじている者が多いため、基本的に王の血族が王に襲名する。これに対して獣族、竜族、魔族、それと人族のある一つの国のみ、強者の中で王が認めた王の器を持つ者が王に襲名する。まぁ強い奴が王になってその王が認めた強い奴が次の王になるわけだな。



 話が逸れた。



 つまり、ある魔族が始まりの邪気を取り入れて、そいつが魔王に就任したのちに、邪気の暴走が起こったそうだ。どうやら、その魔王が俺が倒した、乱心の魔王のことだと思う。本には不言の勇者が魔王を屠ったって書いてあるし。



 だが、問題はその後だ。その後についてはあまり書かれていない。ただ、邪気で暴走した魔王が倒された時に魔王から邪気が溢れ出して世界にそれをばら撒いたことになっているな。多分、ここのところは間違いだろう。確か、魔王を倒したすぐ後に神の奴らが現れたしな。まず、俺、魔王を殺してねぇもんな。その、邪気?っていうやつは全部吸収したけど。



 まあ、神のことなんてみんな知らないだろうしな。と、思いながら読んでいくと、どうやら神についても記載されているようだ。








 現在、神=神族というのが公式見解のようで、その中でも、三柱の神は特別なんだそうな。三柱ってことは、あの妙な天使が神に繰り上がったってことで良いのかな? まあ良い。



 その三柱の神々がレベルとステータスを作り世界中の生物に与えたそうだ。なんでもその神々にはそれぞれ特別な力があるそうで、『創造の神』、『破壊の神』、『生と死の神』、と呼ばれてそいつらを崇める宗教もできているそうだ。



 それらのことを鑑みると、確か俺の出会った神たちも作るのが得意な神と壊すのが得意な神だったし、三柱の神のうち、二柱はあいつらで決定だな。確か、天使のやつもその二人の子供だって話だったし、ってか神も子供とか作るんだな。








 よし!これで大体のことがわかったな。気になるところしか読む時間なかったけど、だいぶ情報は得られたし、現在の他の神族っていうのは気になるところだが、お腹もすいてきたし、追々調べていけばいいだろう。今日はこれでやめにしておくか。









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