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89 ふたりでお出かけ(前)

どうぞよろしくお願いします。

 次の日、やっぱり試験からキルシェが連れて行かれた話が噂になってて。

 まあ、何かしら不正をしてたんだろうね……、という雰囲気になっていた。


 A級試験で不正があったこと。調査中であることだけ貼り紙のお知らせが出た。

 先生からも調査が終われば処分が決まるから、面白おかしく吹聴などするなと注意があり、それでこの話はおしまい。みんなよくわかっている。

 数日後、キルシェも寮に戻ったそう。

 今回の試験の結果も出て、A、S、SSではキルシェ以外はみんな合格となった。


 フレイからはメモのような手紙が来て、今度の休みにフレイも休みなので出かけようとあった。

 お昼過ぎに寮に迎えに行くから王都でお茶しようと。


 マリアに一緒に行くか聞いてみると、フレイと出かけてこいっ! と言われてしまう。


「2人でって今までないんじゃない? 

 デートしてきたら?」


「でっ、デート!?

 ああ、まあ、友達同士でもデートとは言うか!?」


 10月初めの休みの予定が決まってしまった。



 キルシェの罰というか処分が決定した。

 調査と反省のために約一週間、まあ謹慎みたいな感じだったしね。

 アイテムは没収。前回のB級合格も無効にされた。

 そして、これから試験を受ける時は一段階厳しいルールで検査されるということになったそう。


 魔神寮でも上級生のお目付け役がつくことになったそう。

 がんばれ! キルシェ。


 

 休みの日。

 私はピンクのワンピースを着て、髪もハーフアップというの? 髪飾りを付けられるけど下ろしてるみたいにしてもらった。

 黒髪の中に飾りをつけると、よく映えるとのこと。


 マリアが呟いた。


「この髪飾り、きっとこの服を着ていることを考えて選んだのかもね、フレイは」


 あ、まあ、同じピンクだからね。


 出かけようとするとアンナ先輩とパトリシア先輩に見つかる。


「まあ! かわいい! デート? デートなの!?」


 くー、デート連呼しないで欲しい……。

 それでなくても、友達同士のお出かけなんだから、変に意識すな! って自分に言い聞かせているんだから。


 ヨシュアが「フレイが来たけど……」と知らせに来てくれ、私の姿を見て固まった。


「デート?」


「ただの友達とのお出かけだよ!」



 フレイは黒ズボンに白いシャツ、手には黒い上着を持っている。


「どこへ?」と聞くと「とりあえず王都巡りの馬車に乗って王城の方へ行こう」と言われる。


 ヨシュアがぴくっとした。

 あ、混んでる時間帯じゃない?


「王都巡りの馬車、混んでるかも?

 前に乗ってめっちゃ混んでて……」


「でも、混むのは少しだろ?

 次の王都通りで人降りるし」


 うーん、まあ、そうなんだよね。


「わかった、馬車で行こう」


 私が歩き出したのにフレイが出てこない?

 振り返ると玄関の所でヨシュアと何か話してる。


 やっと出てきたフレイがちょっと機嫌悪い? 


「どうしたの?」


「ヨシュアに馬車混んでるからぺスカを守るように言われた。

 前に一緒に乗ったことがある?」


「夏休みの時、竜騎士団本部に行く時に……」


「そうか……」


 馬車、そこまで混んでなかった。良かった。

 まあ、詰めて座るくらいで済んだ。


「前もこれくらい?」


「いや、すっごい押されて、私一番奥の壁の所に座ってたんだけど、ヨシュアが私を潰さないように腕を壁に突っ張って頑張ってくれてさ。知らない人とぎゅうぎゅうするよりかはヨシュアでよかったか! って笑ったくらい混んでた」


「……そうなんだ」


 あれ? なんか……、言わない方がよかったのか!?

 

読んで下さり、ありがとうございます。

うひゃひゃ、デート書くの楽しい……。楽し過ぎる……。


パソコン、前よりは動くようになりました。何とかなるかな?

いつもリアクションありがとうございます。

とても励まされていて、頑張ろうと思えます。これからもどうぞよろしくお願いします。

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