84 キルシェの話(前)
どうぞよろしくお願いします。
アンナ先輩も「私も行きます」と言う。
なんで!?
私がびっくりしたように見ると笑う。
「来年度、私、女神寮の寮長ですので!」
確かに今副寮長だけど。
アンジェリカ先輩が頷いた。
「いいわ! 一緒に来て!」
いいんだ!?
歩き出すとザカリー先輩に言われる。
「フレイとはどうだ?」
どうだと言われても……。
「何も変わっていませんよ。いい友達です」
ザカリー先輩がびっくりした顔をする。
だからもう! なんだか腹が立ってきた。
学校に到着し、また学校長の部屋に……。
もう!!
キルシェはそこにいなかった。
学校長と先生が何人か。
1年生の担当の先生はなんだか顔色が悪い。
そーだよなー。担当していてこんなに問題起こす子は珍しいだろう……。
「ペスカ、来てもらって申し訳ない。キルシェが君となら話すと言っているんでな……」
「キルシェはどうなるんですか?」
「まだ、決まってはいない」
「私はキルシェと何を話せば?」
「何でもいい、とにかくキルシェの言いたいことを聞き出してくれ。
その中で今回のことが少しでもわかれば……」
「はい」
私はアンジェリカ先輩とアンナ先輩と隣の部屋へ行った。
キルシェがベテランの魔法使いの先生と一緒にいた。
魔法使いの先生がアンジェリカ先輩とアイコンタクトを取り出て行く。
私はキルシェの前の椅子に座り、先輩方は少し離れた椅子に座った。
キルシェが話し出す。
「ペスカ……、こうなったのはあなたの狙い通りなの?」
私は首を振った。
「真面目に本気でヒーラーになろうとすると思ってた。
地道に頑張れば、フレイが5年生になる前くらいにA級にはなれると思ったから。
卒業まで、キルシェがフレイのヒーラーをすればいいと思っていたよ」
「ふん、口ではどうとでも言えるか。
私はあなたが嫌い。
前世から嫌い。あなた、百果よね?」
「モモカ?」
アンジェリカ先輩が首を傾げて呟いたのが聞こえた。
私も覚悟を決めた。
「キルシェは智恵理?」
キルシェは乾いた笑い声を上げた。
「やっぱり! そうじゃないかと思ってたんだ……。
一護はあんたのこと好きだったんだと思う。
本人はよくわかってなかったみたいだけど、私にはわかった。
だから、あの時も私……」
あの時? あの時の事故?
読んで下さり、ありがとうございます。




