63 養女の報告
どうぞよろしくお願いします。
「演習で何かあった?
竜舎番の元竜騎士について竜の勉強したんだろ?」
「あ、まだ竜騎士だよ。竜騎士団は引退したけどね。
ジェラルドさんっていうの」
「ジェラルド? ってジェラルド・ハウアー竜騎士団長!?」
あ、ヨシュアが知っているということは、やっぱり有名な竜騎士なんだ。
「なに外で騒いでるのよ」
マリアがドアを開けてくれた。
私は手紙を持って机に直行するとペーパーナイフで開けてざっと目を通す。
王都の大きなお店らしいけど私は知らない。
「マリア! 王都のカペー商会って有名?」
「なに突然? うーんそうねえ。うーん、普通かな。
大通りに店があるけれど、今はあんまり聞かないかも?」
「休みの時、一緒に行ってくれる?
幼馴染がその店で働いているってわかって!」
「そうなんだ! わかったわ!」
「ありがとう!」
ヨシュアがイライラしたように言った。
「ペスカ、旧姓って?」
「あ、話すから座ろう。
お茶入れるね!」
察したマリアが「私がお茶入れるから、話して!」と言った。
「うん、あのね、私、竜舎番をしている竜騎士ジェラルド・ハウアー、男爵? の養女になりました。
で、後見がラファイエト辺境伯爵家、です」
ヨシュアもマリアもポカンとしてる。
「……演習の10日間で何がどうなってそうなったんだ!?」
ヨシュアに言われて、私は順を追って説明を始めた。
◇ ◇ ◇
「はー、危なかったじゃん。何やってるんだよ!
それによく調べもせず……。いや、ハウアー男爵はいい人だよ。本当に英雄。
僕も憧れてた。
僕達が6歳ぐらいかな、竜騎士団長を引退されて、領地の方にしばらく休むみたいな……。
本当に格好良かったんだから!
そうか、後継を育てるお仕事に……」
「でも、マリアと生活魔法の攻撃を考えてて本当に助かったよ。
攻撃力が足りないってのも、厳しいね。
あ、ヨシュアかマリア、年末の貴族の令嬢令息が集まるパーティーって知ってる?」
ヨシュアとマリアが顔を見合わせる。
「ペスカも出るの? 13歳だから参加は可能だけど」
「あ、年齢制限があったの!?
養女になる前の話で、ラファイエト辺境伯令息のアルベルトさんって竜騎士がいて、一緒に行く女性が見つからなかったら付き添いで一緒に行くって約束しちゃって。
あ、男爵令嬢になったから、結局行くのか?」
「アルベルト・ラファイエト?
かなり前に卒業してたよな?」
「あ、そう、20歳かな?」
ヨシュアの顔が怖くなる。
「そいつがペスカを?」
「うーん、なんか異性の友達が全然いないからって言ってた。
私はまだ子どもみたいだから話しやすいみたい」
「そーいう問題じゃないよ!」
「まあまあ、なら、私も行くからペスカ一緒に行こう!
姉達もペスカが一緒なら喜ぶと思う!」
「マリア?」
「んふふ、ペスカが気にするかもと思って言わなかったけど……、うちも一応男爵家なの。
今度13歳になるからそのパーティーに参加はできるんだけど、ペスカが一緒なら楽しそう!」
「そうなの!? 一緒! うれしい!」
マリアと私は手を取り合ってキャッキャした。
そうだよ。お姉さん達を紹介すればいいんだ!
ヨシュアだけが渋い顔をしていた。
読んで下さり、ありがとうございます。




