44 幼馴染
どうぞよろしくお願いします。
私は母の手伝いをしながら話し始めた。
「あのね、ダン村の村長の娘さんが入学してきて。
その、私にいろいろ言ってくるの……。
学校へも私に対する苦情を言って、問題になっててさ。
レミ村の方でも……、ダン村から何かされているとか……、ないかな?
今、そういうのちゃんと調べてもらってるから、もしあれば、我慢しないで教えて欲しい」
母はちょっと困った顔をした。
「そうね……、ダン村のお店のいくつかから取引を断られたりはあったけど、それくらいよ。
ノア村とはそんなこともなく、それをきっかけにノア村との取引の量を増やして欲しいと頼まれて、特に困ることはないの。だから、安心して」
母をじっと見る。嘘は言ってなさそう。
「あー、安心した……」
「こっちより、学校の方は、ペスカは大丈夫なの?」
「うん、大丈夫っていうか、まあ全く影響がないわけじゃないけど、学校も先生も友達もみんな私が何かしたわけじゃないことわかってくれて、良くしてくれてるから大丈夫だよ」
「良かった……。
何度かダン村や王都の方からもあなたを養女にしたいとか、面倒を見るから将来を約束して欲しいとか……、変な問い合わせもいろいろあってね。心配はしてたのよ」
「そうなんだ! 学校が守ってくれてるから、直接そういう話をされたことはないよ。
でも、実際、親が約束してしまって、13歳になったらそれが明らかになって問題になっている子もいる。ちゃんと、断ってくれてて良かったよ」
うちの菜っ葉とトマトとチーズを足して簡単なサンドイッチが出来上がる。
「そうね、お父さんがすごく気をつけてくれてたからね」
「うん、ありがとう。守ってくれて」
ふたりで食事を運ぶ。
ジェラルドさんと私で「「いただきます」」と言って食べ始めた。
父が何かに気がついて外に出た。
誰か様子を見に来たみたいだ。
ドラゴンが村に飛んで来たらそれはびっくりするよね。
父の声がした。
「ペスカ! 友達が来てくれたぞ!」
私は慌てて最後のサンドイッチを口に押し込み、もぐもぐしながら外へ出る。
庭の柵の所に父とライオネルがいた!
「ペスカ!?
竜がさ、飛んできて、こっちに。
様子を見に来たら、ペスカんちにいるし……」
私はサンドイッチを飲み込んでから、叫んだ。
「ライオネル! 元気だった!」
私は走って行き、手を取ってぴょんぴょんした。
「本当にペスカ!? 竜に乗ってきたの!?」
「学校の演習で! もう少し奥地まで行く予定なの。
ジェラルドさん、今の先生ね、が、レミ村のことを聞いて寄って下さって!
そう、スノウは元気?」
ライオネルはちょっと困った顔をした。
「スノウは……、王都に行ったんだよ。連絡取ってない?」
「王都に? 何も知らない……」
「あいつ、最後ペスカにちゃんと挨拶できなかったのが気になってたみたいで。
それは俺もなんだけど、なんか村の雰囲気が変でごめんな。
去年、ダン村のお針子の仕事から、王都の店に引き抜かれたとかで、行ったよ王都に。
スノウの親に聞けばお店わかるかもな」
読んで下さり、ありがとうございます。




