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43 懐かしいレミ村

どうぞよろしくお願いします。

「ペスカ!」


 ちょんちょんと背中を叩かれる。

 目を開けると、まだ空の上だ。


「ちょうど今、ダン村の辺りだ」


 えっ?

 私、何時間うとうと!? まだ太陽も高い。


「出発して4、5時間というところだ。今は昼を少し過ぎたところだ」


 ははは、うとうとじゃねえわ。熟睡してた……。恥ずかしい……。


「……早いですね!」


 肘をついて頭を起こし、下界を覗き込む。


 村にしては大きい感じ。ここがフレイの村かあ。


「ノア村は?」


 私の言葉にジェラルドさんは右の方を指差した。


「あそこの辺りだ」


 ダン村の隣村って感じだな。

 ちょうどその間に、あのみんなで判定を受けた大きめの教会がある。


 そこから山を越えてから少し奥がレミ村になる。


 あー、確かに、レミ村が一番小さい。



「ジェラルドさんの領地はさらに奥ですか?」


「……ああ、もっと奥だ。ラファイエト辺境伯爵領になる」


「……えっ? ジェラルドさんは辺境伯爵?」


「まさか! 竜騎士の時にラファイエト辺境伯爵領を担当していてね。

 ドラゴンならどんな辺境でも1日で王都と行き来できる。

 それで、引退後にジョイとのんびりできる小さな領地を頂いたんだ」


 今は王立の竜騎士団は引退したけど、辺境伯爵家直属の竜騎士って感じなのかな?



「とりあえず、レミ村の外れに降りよう」


「あ、うちの畑の脇に空き地ありますから、そこなら大丈夫だと!」


「ではレミ村に入ったら教えてくれ」


「はいっ!」


 ワクワクしてきた。


 山を越えレミ村の小さな役場と広場が見えた。


「あっちの少し離れたところにある赤い屋根の家です。

 左手に畑があって、その横が空き地で……」


「ああ、わかった。

 あそこに降りられそうだ」


 旋回していると家から母が外に出てきて見上げているのが見えた。

 父も出てきて、何か母に言っている様子。


 だんだん低くなってきた。


「揺れと衝撃があるから」


 一言注意されたので、私は衝撃に備えて身体に力を入れた。


 ガッガッガッとジョイが地面に足をつけたような軽い衝撃が伝わり、振動が続いてググっと身体が斜め横に押しつけられるようなガツンとした衝撃があり止まった。


「到着だ」


 ジェラルドさんがベルトを外すのを手伝ってくれ、起き上がると少しくらくらした。

 ジョイの上から父が恐る恐るこちらの様子を見ている姿が目に入る。


「お父さん!!」


「ペスカ!?」


 私はジョイの背から滑り降りると、お父さんに走って行って抱きついた。


「ペスカ!? 本当に!」


「うん、ただいま!

 竜騎士のジェラルドさんが連れて来てくれて!」


 ジェラルドさんも降りてきて挨拶してくれる。


「ジェラルドと申します。今、娘さんの学校で、まあ、臨時の教師のようなことをしております」


「それはどうも! お世話になっております。

 どうぞ、家の方に!

 うちは他の家とも離れているので、庭でよければドラゴンを連れて来て頂いても大丈夫です!」



 父の言葉にジョイを家の庭まで案内し、庭にある馬用の大きな木の桶に水を入れる。


 おいしそうにジョイが水を飲んでいる。良かった!


 私ものどが渇いた……。



 母が家から出てきて私を抱きしめてくれた。


「ただいま、お母さん。のどが渇いた……」


 私の荷物をジェラルドさんが外してくれ、持ってくれて家の中へ。


 母が私達にお茶を出してくれた。


 庭のジョイが窓から見える。大丈夫そう。


 父と母の話だと、ヒイロ兄さんはノア村へ荷運びに行っていて、クインとアメリは村の学校だけどそろそろ帰ってくる頃だと言う。


 ジェラルドさんがパンやハムを出してくれて、台所をお借りしても? と聞いてくれる。


 母と私は「私達が作ります!」と言って、台所へ行った。



「お昼まだだったのね」


「うん、ずっと空を飛んできて。私は乗せてもらうだけだから途中寝たりもできたけど、ジェラルドさんはずっとだから……」


 ジェラルドさんは疲れている様子もなく、父と話をしている。

 早くご飯作って食べよう。

読んで下さり、ありがとうございます。

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