31 フレイの誕生日
どうぞよろしくお願いします。
魔神寮のお茶会があり、私はフレイに招待されていた。
ユミエラがハーブとケビンを招待してくれてて。
でも、フレイは魔神寮にいないから、ユミエラ以外は外で待ち合わせをして一緒に行った。
演習2回目の結果もかなり良かった。
まあ、フレイが相棒の竜を見つけて竜騎士になれたことが一番大きいけどね。
3回まで演習があるので、最後はどこに行こうかと歩きながらそんな話になる。
オーバはダンジョンは無理そうだし、同じ場所をさらに探検するか、最後に気になるところに行ってみちゃうか。
魔神寮に着くとやっぱりカラフルな花、かわいいよな。
「花に、予算けっこうかけてるの?」
ユミエラにこっそり聞いたら笑われた。
「ペスカ、来年副寮長にでもなるの?」
「いや、そんな話はないけど、やっぱ、色とりどりの花いいなと思って」
「ふふん、なんか歴代寮長になるとわかるんだろうけど、伝手があるみたいよ」
「ふーん」
ま、あまり聞き出すのも悪いか。
到着してテーブルに案内されると、キルシェがお茶を出してくれた。もうひとりケーキ係の子が付いていて、すごくキルシェの方を心配そうに見ている。
全体的に危なそうだったんだけど(ソーサーとカップがカチャカチャめっちゃ震えてた)、最後に私のところでひどく震えてしまい、少しテーブルクロスにお茶がこぼれた。
みんな何にも言わなかったけど……、キルシェが怒りだした。
「なんで私がこんなことしなきゃいけないの!?
向いていないことさせられて!!
ひどい!
ペスカがじっと見るから……、失敗しろって思ってたんでしょ!?」
「……ごめん、危なっかしいな……とは思ってたけど、失敗しろとは思わなかったよ。
これぐらいの汚れなら大丈夫」
私は手のひら分小さく清浄魔法をかけてきれいにした。
ケーキ係の子がほっとして「ありがとうございます」と言った。
「キルシェは?」とフレイが言った。
「助けてもらったのなら、ちゃんとお礼を言わないと」
「……ありがと」
ぼそっと呟くようなお礼だったが、言ってくれたので頷く。
「どういたしまして」
そして係の2人は下がって行った。
「少し落ち着いた?」とハーブが言って、ユミエラが「まあね、フレイが魔神寮にいないから、前ほど無理は言ってないかな」と教えてくれた。
「今回は神寮が最後だもんな。
また、踊るの?」
フレイが面白そうにケビンに聞いた。
「もちろん!
去年、ペスカ、見てくれた?」
「私、見てないんだ。
今年は見れたらいいな。楽しみにしてる」
ケーキも美味しい。
ユミエラがぼそっと言った。
「キルシェ、もうB級に上がったわ」
「えっ、もう!? それはすごいね!」
ちょっとびっくりした。1年生でまだ学校入学して2ヶ月ちょっとでB級とは!
キルシェ、思ってたより優秀なのか!?
フレイを追いかけ回す力をそっちに回したのかもしれない。
うん、頑張っているならいいことだ。
お茶を終え、前回と同じく花束をもらう。
やっぱり、かわいいよな、この花束。
ユミエラと別れた私達はそのまま竜舎の方へ歩いて行き、オーバに会ってからフレイの部屋に行った。
今日、6月14日はフレイの誕生日。
私はプレゼントを持って来ていた。
今回は学校の制服のシャツの裾に新しい文様を刺繍してみた。
本でドラゴンの文様を見つけたのだ。
赤で刺したらオーバみたいでかわいいかなと。
それに赤ドラゴンだから、炎魔法からの防御力が上がる効果があるそう。
オーバ、時々、わざとじゃなくても炎がちょっと出ちゃう時があって。
お祝いを言って、説明しながらプレゼントするととても喜んでくれた。
ケビンが「俺のシャツにもしてくれよ」というので「いいよ」と答える。
フレイのはプレゼントだから新品のシャツ買って刺したけど、シャツがもうあるならそんなに大変じゃない。
読んで下さり、ありがとうございます。




