152 再登場
間違えて、DWOの方に投稿してた……。
恥ずかしい……。
最初に行動したのはコマチだった。
背中の脚を細かく蠢かせる。
「火炎放射k、いやドラゴンブレス装備のショットガンを前方に展開!! 糸を焼き切れ!!」
その行動に咄嗟に反応したのは角内だった。
実用化されていない珍しい弾丸を装備したショットガンを展開し、即座に打ち込む。
10丁にも及ぶショットガンが一斉に火を吹く。
まるで、魔法の様に溢れるその火の粉は一種の幻想的な様子を見せる。
そしてその火の粉を浴びた、空中は一気に燃え上がった。
「クッ、あの蜘蛛女めッ!!」
否、空中が燃え上がったのでは無い。
空中に張り巡らされた糸が燃え上がったのだ。
角内はソレを炎によって焼き切ろうとしただけである。
「あら♡ あらあらあら♡」
その様子を目敏く見つけるコマチ、いや目敏くでは無いか。
己の武器である糸を焼いたのだ、気付いてもおかしくない。
「操糸殺戮演戯♡」
距離にして数十メートルあるのにその距離をものともせず、彼女は魔法を振るう。
一瞬にして周辺は糸塗れになり、そこから周囲の物質と糸で形作られたマリオネットが現れる。
「人を作る術!? まずは貴方からですッ!!」
ソレを見て怒り心頭のシスター、もといアリファーは彼女の体格にしては大柄な斧を振るう。
「『神の御言葉は即ち奇跡の始まり、輝ける未来は凄惨なる地獄より作られる。言葉を紡ぐは我ら神官。世界を変えるは我らの意志。貴様に迫ろう、どちらが良いかと。【天国又は地獄】』」
一瞬にして極雷が斧に纏わり付き、聖なる光が荒れ狂う暴威を収束させる。
横に構えた斧は超速によって前方へと動き出し、ソレを防ぐ術はコマチには無い。
「死ね!!」
純粋な悪意を携え、シスターは殺すために斧を振るう。
神に支える立場として、果たしてソレはどうなのか? と言う疑問があるがそんなことはどうでも良い。
圧倒的暴威に晒されているコマチはどうやってコレを防ぐのか?
その疑問は一瞬の交錯と、アリファーの怒りに歪んだ顔をみれば分かるだろう。
「ーー、ーーーーー。ーーーーーー?」
頭に円環、背には六翼、クリフォトを背後に掲げた化け物は笑いながら片手で受け止めた。
勿論、化け物とて無傷では無い。
片腕は焼け焦げ、今にも千切れそうだ。
だが、そのダメージも傷口から植物の根っこの様なものが溢れ腕を整形した後即座に回復する。
ソレどころか、傷口から生えた根の様なモノで防具まで形作られた。
「死ね、大罪魔!!」
殺意を込めて化け物の手から斧を抜き去る。
大きく傷ついたとはいえ即座に回復できる程度だろう。
「ご主人、素敵♡ 殺しますね?」
即座に周囲に群れている糸人間を動かし化け物を殺さんとする。
だがソレを一瞥、背後に掲げた魔法陣を少し蠢かせるとその糸人間から木が生えその場に立つ。
「悪質な呪法ですねッ!!」
アリファーはその様子を確とまなこに捉えつつ、背後に飛び下がる。
「いるのでしょう? さっさと来なさい!!」
「もー、せっかく意識を取り戻させてから絶望させてあげようと思ったのにぃ〜!!」
「その様な余裕はないのはお分かりですか? あの2匹は互いに殺し合ってこそいますがその余波で私も殺されかねないのですよ?」
「もっちろん!! ただぁ〜、私の技じゃ決定打になりきらないよぉ?」
「構いません、あの醜悪な翼を生やした方を殺せばどうにかなります。」
「えぇ〜、キッツぅ〜い。」
「御託は後で、来ますよ!!」
どこかで見たような女性を呼びつけると、アリファーは斧を構え迎撃の体制に移る。
ソレを確認した相方は弓を構えつつ、スキル名を告げる。
「【人徳】、1%使いなさいね。」
瞬間、彼女の威圧感が増す。
まるでそこに100人の魔術師がいる様な錯覚に陥る。
その魔力は急速に弓に注がれ矢を形成する。
「【人徳の矢】〜?」
甘ったるい声と共に放たれたソレは威圧感を伴い、化け物に迫る。
一瞬の膠着、のちに放たれた矢は化け物に刺さる。
「ーーッ!? ーーー!!」
化け物は大きく仰け反り、叫び声を上げる。
その視界の端に、一人の女が。
「『神の御言葉は即ち奇跡の始まり、輝ける未来は凄惨なる地獄より作られる。』」
さっきは片手で止められたが、ソレでダメージを負っていた。
今度は首を狙う、果たしてソレをすぐに完治できるか?
問いかける様に目で睨み、アリファーは詠唱を続ける。
「『言葉を紡ぐは我ら神官。世界を変えるは我らの意志。貴様に迫ろう、どちらが良いかと。【天国又は地獄】』」
極雷轟々、耳を詰ん裂く雷音が鳴り響く。
ソレを直に食らった化け物は……。




