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モフ神様と森の中  作者: 南人
5/32

原因判明

「貴女何者ですの?」


 金髪緑眼の美少女に詰め寄られる。

 え、誰?もしかしてマルグリッドさん?あ、でもマルグリッドさんは大人の女性のはず。彼女はどう見ても10代だよね?……だよね?


「あにゃ、もしかして…リナリナ?」

「レベッカ!」

「やっぱりリナリナかにゃ!久しぶりだにゃ~――サチサチ、この子は妹弟子のリナリナにゃ~!5年?6年ぶりかにゃ?大きくなったにゃ~」

「6年ぶりですわ。レベッカは変わりませんわね」


 手を取り合って喜びあうレベッカと美少女が仲良く家に入っていくのを慌てて追いかける。あ、洗濯物!……シーツにシワができるのはこの際無視しよう。


◇◇◇


「改めまして、アンジェリーナと申します。先程は失礼いたしましたわ」

「こちらこそ、天野幸恵と申します。あ、名前が幸恵です。サチと呼んでください」


 美しい所作でお辞儀――カーテシーって言うんだっけ?――をするアンジェリーナにこちらも45度のお辞儀を返す。日本式だけどいいよね?


 腰まであるプラチナブロンドのストレートな髪と少しつり目の緑の瞳をしているアンジェリーナはまさにフランス人形そのもの。睫毛長ーい、腰細ーい!なのにけしからん程の胸の発育は何!?え、18才?ウソー!?何食べたらああなるのー?


◇◇◇


 取り敢えずここに来た経緯をモフ神様の事はぼかして簡単に説明する。モフ神様の加護とかあまり言いふらすのは良くないからね。


「――そうですかサチ様は落ちb…失礼、稀人なのですね……やはり時空に悪い影響が出ていますわね」

「どゆことにゃ?」

「……王太子と教会が聖女召喚を強引に行ったのですわ」

「「聖女召喚!?」」


 詳しい話を聞くと、ハラディールという国の王都には魔法障壁が張られていて魔獣が侵入するのを防いでいる。その障壁を強化するため、最近民からの支持が落ちている王宮が教会と手を組んで『聖女召喚』を強行したと。――今までやった事がないのに。


「成功するかどうかも怪しい古い魔道書の召喚術など危険だと、ましてや召喚など誘拐と変わらないから人道的にどうかと何度も進言申し上げたのですが…」

「……あのバカ太子ロクな事しかしにゃいにゃ」

「それで成功したんですか?」

「奇跡的に成功はしましたわ……しましたけど…」


 召喚されてきたのは『ユメミヤ ヒメカ』という名の女子高生で、泣きわめくかと思いきや驚くことに直ぐに状況を受け入れたそうだ。

 けれどこのヒメカちゃん、聖女とは言い難い言動ばかりか王太子を始め側近達を侍らせて我が物顔でいるらしい。しかも王太子達が気に入ってしまったため誰も文句が言えないのだとか。


 うわ~~、聖女だってチヤホヤされて思わずヒャッハーしちゃったんだろうけど…イタイ子なのは違いない。名前からして同郷だと思うけど、関わりたくないランキング上位のタイプだとみた。


「時空の歪みは召喚の影響だったんですね…」

「それに関しては申し訳ないのですが、お気の毒としか言えませんわ」

「リナリナ、婚約者にゃんだからバカ太子にもっと強く言ったらいいにゃ!」

「あぁ、言い忘れてましたが……私、婚約破棄されて国外追放になりましたわ」

閲覧ありがとうございます。

気に入って頂けたら感想の程よろしくお願いいたします。

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