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賢者になれるらしいです(仮)  作者: 散歩道
〜俺より強い奴に出会う為に〜
25/34

第23話「学園都市までもう少しのようです。」

前回幼少期が終わり学園編のスタートとなります。

では、続きをお楽しみ頂ければと思います。

ゴトゴトゴト・・・・。


「おい、交代の時間だぞ起きろ。」


「ん?あぁ、もうそんな時間か。」


今、俺は学園のある場所へ向かうべく乗合馬車に乗っていた。

昼夜問わず走る馬車の為、見張りと馬車の操作は交代でする事になっていた。

当然方向は付き添いが居る為問題は無い。

だがいつ魔物や盗賊が襲ってきてもおかしくない状況だけにみんな熟睡が出来ないようだ。


「お前は本当に熟睡してたみたいだな。こんな状況で良く眠れるぜ。」


「あぁ、何時どこでも寝れるぜ?

むしろ寝れないヤツは冒険者でも駆け出しだろうな。」


「言うじゃねぇか。俺は最近Cランクに上がったばかりだが

そう言うお前のランクはいくつだよ?」


「あぁ、Fランクだ。」


「おいおい、お前こそ思いっきり駆け出しじゃねぇか。」


(こんな所で本当のランクを話す馬鹿が何処にいるんだよ。

自分から揉め事に首を突っ込むようなもんだぞ?)


「まぁ、登録自体がつい最近したばかりだからな。

戦闘経験は登録前のが遥かに長いがね。」


「そうか、まぁどちらでもいいさ。俺もさっさと休ませて貰うよ。」


「そうしろよ、残り1週間を切った道のりだ。

これまで何も無いのが不思議な位だ。

安心したところに何が起きるかは解らないからもう一度気を引き締めないとな。」


学園までの道のりの9割方を過ぎた所でこれまでに魔物らしきものに会う事も無く

盗賊の影すら見えない状況だ。

他の連中が安心しきってる中最後の一言が聞こえたかは定かでは無いがそう言うと自称Cランクの冒険者は馬車の奥へと消えていった。


状況を整理すると、まずは交代含め業者が3人。

学園に向かう受験生が4名(俺を含む)護衛の冒険者が3人(自称Cランク含む)

この合計の10名だ。


受験生は男二人に女二人。業者は全員おっさん。冒険者は男2に女一人。

自称Cランクはソロで男女がペアらしい。

受験生は俺と同い年の連中で、女二人は貴族っぽい。

もう一人の男は俺と同じ庶民の出の様だ。


当然貴族の女共は夜はグースカ寝ていて交代しようと言う気すら無いらしい。

まぁ、盗賊でも出て来た時には放置確定だな。


「おい、マルコ交代の時間だ起きろ。」


「ん~。もうそんな時間?サイラスは良く平気だよな。

毎日夜中に起こされたらたまったもんじゃ無いよ。」


「そう言うなよ。俺たちは金持ちじゃないんだ。

節約できる所は節約しないと。」


「そうだよなー。向こうでも何かバイト探さないとマジでヤバイよ。」


「おいおい、そこまでとは思わなかったぞ。

いくら俺でも宿代位は確保してるぜ?」


「もしかして、サイラスは知らないのか?」


「ん?何をだ?」


「試験は一ヶ月って言うのは最短でって事だよ。

年によっては受験者が多くて最大で2~3倍時間がかかるんだよ。」


「マジか・・・。

まぁ、そうなりゃ魔物でも狩って稼げば良いさ。」


「その年で、冒険者で、そのうえでそんなセリフが出るってのが羨ましいよ。

俺なんて、貧乏な商家の7番目だぜ?

家を出て一山当てない限りは一生兄貴達の小間使いで終わるんだよ。

親父の兄弟達の様にね。」


「そりゃぁキツイなぁ。普通の商家の出じゃ余程良いスキルでも身に着けなきゃ無理だもんなぁ。」


「だよなぁ。なぁサ「シッ。静かにしろ。」」


(おいっ。急にどうしたんだよ。)


(俺の言う事を黙って聞け。)


(だから、理由はなんだってんだよ。)


(知りたいか?答えは単純だ。お客さんが来たんだよ。)


(え?こんな夜中に客なんて来る訳無いだろ?)


(お前本気で言ってんのか?解りやすく教えてやるよ。

俺達を狙って盗賊が来たんだよ。

それも少人数じゃなくて、確認できているだけで20人以上だ。)


「とっ盗モガッ。ムグ。」


叫びそうになるマルコの口を押さえながら囁く。


(良いか、絶対声を出すな。

馬車の中で寝ているヤツラを全員起こせ。

大きな音を立てるなよ。気づかれたら一気に来るからな。)


マルコは声が出せない為首を縦に振る。


(よし、静かに行って来い。)


うわぁ、手が涎でべたべただ・・・・。

馬車の幌で手を拭うと、馬を操る業者に耳打ちする。


(業者の旦那。どうやらお客さんが来たようですよ。)


(なに?本当か?今まで何事も無さ過ぎたのが気味悪いくらいだったんだ。)


(俺もですよ。もう一人に護衛達を起こすように伝えておきましたから

安心してください。)


(そうか、解った。また何か解れば知らせてくれ。

報酬は生き残れれば払うことを約束する。)


(承知。)


しかし、マルコが戻ってこねぇな・・・。

妙に胸騒ぎがするのは気のせいじゃ無いぞこれ。


業者の所に戻ると再び声をかける。


(旦那、一つ質問なんですが護衛の連中はいつものヤツですか?)


(あぁ、さっきお前と交代で眠った奴は良く依頼を受けてる奴で

他の二人は今回が初めてだな。)


(旦那。俺の憶測ですが少し状況がまずいですよ?)


(ふむ。何がマズイんだ?)


(中の連中を起こしに行った筈のマルコが戻ってこないんですよ。

起こすだけにしてはやけに遅い気がします。)


(なっなんだと!まさか馬車の中の誰かが内通者だったとでも言うのか?)


(えぇ、その可能性は高いかと。

すでに馬車は囲まれて敵の数は20を超えます。)


(むぅ。それだと命だけでも助かる可能性すら無くなってきたな。)


(旦那俺に任せて貰えますか?)


(坊主に何とか出来るとでも言うのか?)


(命だけなら何とかなるかもしれません。)


(何もしなくても死を待つだけだ。

よし、俺は坊主にかけるぞ。)


(旦那そしたら絶対後ろは見ちゃダメですよ。

俺の秘策で目が潰れても保障しませんよ。)


(わ、わかった。)


(馬車はできるだけまっすぐで。お願いします。


(おぉう。)


よし、まずは相手の行動を封じなきゃ始まらないな。

明かりの魔法を増幅して持続時間は一瞬で良い。

この暗闇なら目が見えなくなるだろう。

受験生が内通者の可能性はほぼ0だとしてあのペアが怪しいな。


「光よ!弾けろ!」


真っ暗な森が一瞬真昼のように明るくなる・・・はずだ。


目が見えなくなるのを防ぐ為目をつぶっていた俺は目を開けると暗闇の中で転がる影が三つと揉み合いになっている三つの影がある。


揉み合いになってる影に近づき殴り飛ばして意識を飛ばす。


「マルコ?大丈夫か?」


「さいらすー。中に入ったらいきなり殴られて縛られたよ。」


「「むーむーうーうー」」


「てめぇら静かにしねぇと放り出すぞ?」


「「・・・・。」」


「マルコ、コイツらの縄を解いて冒険者の三人を縛り上げとけ。

武器は取り上げるのを忘れるなよ。

女共は死にたくなければ絶対に出てくるな。」


「おい、サイラスはどうするんだよ。」


「どうするも何も盗賊共と一戦交えてくる。」


「死ぬ気かよ!ここに居ろって。」


「俺が行かなきゃ全員奴隷か殺されるだけだ。

俺がやられたら全員で固まらずバラバラになって逃げろよ。」


返事を聞く前に馬車から飛び出す。


「なんでぇ、もうバレちまったのか・・・。」


「勘の良い冒険者でも混じって・・・。

ん?なんだタダのガキじゃねぇか。」


すき放題言ってる連中を見渡しボスを探すと奥の方にそれらしいのが居た。

確か、盗賊は生死不問だったはずだな。


「渦巻け嵐!なぎ払え飛礫!」


風と地の二属性魔法で雑魚共をなぎ払う。

台風と同じで俺を中心に発動した為ボスの手前間までの雑魚共が

風に巻き上げられその中を飛び交う石飛礫によって次々絶命していく。

盗賊と言っても所詮は人間。

タフな魔物共に比べたら簡単に死ぬ。


ふと後ろを見ると馬車が物凄い勢いで走り去っていく。

あの狸親父め!逃げやがった。

まぁ、今は構ってる暇は無いから後でふんだくるしかないな。


「残るはお前だけだぞ?」


「な、何者だ!?ガキの姿をした魔族か?」


「おいおい、信じられないのも無理は無いがただの冒険者だ。」


「う、嘘だ!仲間の話じゃガキ4人と冒険者が一人だったはずだ!」


「大方仲間の目が腐ってたんだろ?

見た目はガキでも冒険者をなめるんじゃねぇよ。

オークやゴブリンの群れに比べりゃ盗賊の集団なんて可愛いもんだ。

魔物は知性が低い分仲間が死んでもお構いなしだからな。


その点人間は楽だぞ?

自分の勝てないと思った相手からは必死で逃げようとするからな。」


「なぁ、おい。俺と儲けの山分けでどうだ?

なんなら、俺が2であんたが8で良い。

なっ、頼むよ助けてくれよ。」


「あぁ、良かったよ。」


「へ?何が良かったんだ?」


ズバッ。ドサッ・・・。


「お前が殺しても心の痛まないゲスだったからって事だよ。」


跳ね飛ばした盗賊の首を革袋に詰めて、口をきつく縛る。

よし、置いていかれる前に急ぐか。


「おっさん、まってくれー。」


「ぼっ坊主!?無事だったのか?」


「おいおい、ひでぇなぁ。

完全に俺の事囮にして逃げたろ・・・?」


「へっへへへ。」


「おっさん、この貸しはたけぇぞ?」


「あぁ、出来る限りの謝礼はするよ。」


「マルコー?生きてるか?」


「サイラス!?無事だったのか?

盗賊はどうしたんだよ?馬車がどんどん行っちゃうから心配だったんだよ。

そこのおっさん何を言っても止まってくれなくて・・・・。」


「あぁ、なんとか大丈夫だ。旨い事突き放せたよ。

暗い森の中じゃ図体のでかい大人になんて負けないさ。」


冒険者連中はどれが盗賊か解らないから縛ったまま最低限の水だけ与えて転がしておけば良いよ。

学園都市に着いてから衛兵に突き出そう。

と言ってもこのままいけば後2~3日で着きそうだけどね。


「おっさん、交代要員は居ないから見張りが出来ない分急いでね。」


「俺も死にたくはねぇから出来るだけ急ぐさ。」


こうして、騒動に巻き込まれつつも学園都市へと向かう俺達だった。

新章スタートなりましたが如何でしたか?

順調な旅ほど怖いと思うものは無いと思う作者ですが

身内に敵が混ざっているとは何とも恐ろしい。


「俺は無実だ!盗賊じゃねー。

なっおい。解いてくれー。」


おっと煩いのが入りましたが次回も明日21~22時頃の更新となる予定です。

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