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賢者になれるらしいです(仮)  作者: 散歩道
プロローグ~幼少期~
16/34

第14話「新しい朝」

残業で帰宅が遅れたため更新が遅くなりました。

今朝の続きのお話となります。

「知らない天井だ。」


月並みのセリフを言ってみるも

知らなくて当然だ、昨日王都に到着して色々あった後

サブマスから紹介された宿に着いたもののあまりに色々あり過ぎた。

とりあえず、食事だけ済ませて寝てしまったた為家を出てからから風呂に入ってない事に気が付く。


そう言えば、確認し忘れていたが問題は所持金だ。

爺ちゃんから少しは貰ってきたが試験まで後一月と少し。

手持ちは金貨換算で三枚と少し。

ほとんどが銀貨と銅貨だが一枚だけ金貨を貰った。

爺ちゃん曰く金貨はほぼ使わないらしい。

一部の武器や防具になると金貨で数枚からウン百枚らしいが

俺には無縁の物だと思う。


宿が一晩素泊まりで銀貨1枚で黒パンが数個で銅貨10枚って事は

大体銅貨が前世の100円位だろう。

銅貨100枚で銀貨1枚

銀貨100枚で金貨1枚

それぞれの真ん中に中銀貨と中金貨があるらしい。

そして、何故か中銅貨は無いとの事だ。


好んで食べたいとは思わないが白いパンは銀貨一枚とかするらしい。

何にせよ、試験までの食費とその他雑費で手持ちはほぼ無くなりそうだ。

そんな事を考えると階段を誰かが上がってくる音がする。

足音からしてこの宿の娘さんかな?

たしかヘルガちゃんだっけ?


「おにいちゃん起きてる?

朝御飯の食べれる時間は三刻から四刻までで、お昼は六刻から七刻までね。

晩御飯は九刻からだけど酒場は一刻までやってるよ。」


と言いながら、扉を開けてくる。

うん。鍵は持ってないからかかってないが

この世界はノックの習慣は無いのかな?

でも、ギルドのネェちゃんはノックしてたような?


「おにいちゃん、お部屋はちゃんと鍵をかけてね?

大事な物とか無くなってもジコセキンってヤツだよ?」


「そうしたいんだが、まだ鍵を受け取ってないからね。

まぁ、貴重品は身に着けてるし。

盗られるほどの物は持ってないよ。」


「あーーー。

おにいちゃんゴメンナサイ。

アタシ、昨日の夜鍵を渡すの忘れてたね。

ハイっ。ここの部屋の鍵。

無くすと中銀貨一枚になります。」


「ありがとう。無くさないから大丈夫だよ?

今日の朝御飯は何かな?それともお勧めがある?」


そう言うと、首を傾け少し考えている。


「んとねっ!

パンはいつもの黒パンでスープは豆のスープかな。

お勧めはオークのステーキだけど、朝から食べる?

パンとスープにサラダが付いて銅貨10枚デス。

ステーキは銅貨30枚。

他にも色々あるから、お父さんにきいてね。」


うん。良く覚えてるな年の割にはしっかりしている。


「ん。ありがとな」


と言いながら無意識に頭をなでていると


「おにいちゃん?おさわりは別料金ですよ?」


「おっと、そんな難しい事をドコで覚えてくるんだい?」


「んとねぇ、酒場に居るおじさん達が回りの冒険者ののおねぇちゃん達に

毎日言われてるの。」


「そうかそうか、じゃぁ、今日の帰りにでもお土産を買ってこようかな。」


「はいっ!期待せずにまってるね。」


そう言いながら、にこにこしてるのを見るとこちらも

何故か嬉しくなってくる。


「じゃぁ、朝御飯を食べて用事を済ませてくるかな。」


そう言いつつ、下に下りるとすでに飲んでる奴や昨日遅かったのか

完全に酔いつぶれて床で寝てる奴も居る。



「おっちゃん、朝御飯パンとスープになんか軽くつまめるものをつけてくれない?」


「ヘザーだっ。料金は前払いで銅貨15枚だ。」


「俺は、サイラスって言うんだ。

ヘザーさん、コレで良いかい?」


「少しまってろ。

坊主にしちゃ、しっかりした返事が出来るんだな。

ちなみに、ウチの娘に手を出したら刻んでオークの餌にするからな。」


若干殺気混じりで脅しをかけてくる。

すると、突然おっちゃんの頭をフライパンで殴る女性が居た。

身なりからするにこの人がヘルガのお母さんかな?

見た目は普通のおばさnいや、オネェサンだが恐ろしく鍛えられてるな。


「あら?坊や見ない顔だね?新顔かい?」


「あ、すみません。

昨日遅くに泊まりに来たサイラスと言います。

ここはギルドのアインっておっちゃんに紹介されてきたんです。」


「へー。サイラス?さいらす?

どっかで聞いた様な・・・・。

そうだそうだ、賢者様のトコの坊やがそんな名前だったね。」


「はい、多分それは俺の事ですね。

爺ちゃんは周りから賢者様って呼ばれてますから。」


「そうかいそうかい、で坊やは王都に一人で何しに来たんだい?」


「あ、えとっ。

来月の終わりにある学園の試験を受ける為に少し早めに来たんです。

ギリギリになるとどこの宿も一杯になると聞いたので。」


「へー。て事は、部屋を試験まで借りるって事かい?

まぁ、今のうちから抑えないとすぐに宿無しになるだろうからねぇ。」


「えぇ、なんですが懐も少し寂しいので試験までは鍛錬も込みで

ギルドのクエストでもこなして資金稼ぎをしようかと思いまして。

試験後一ヶ月含めで二ヶ月と少しお借りしたいのですが大丈夫ですか?」


「ウチは宿屋だよ?客が来るのに断る理由なんて無いさ。

そういや、聞きそびれてたけどザックが宿代まとめて払って行ったが

そってあんたの分じゃないのかい?」


「あ、そう言えばアインさんがそんな事言ってましたね。

でも、なんでお姉さんがザックおじさんをしってるんですが?」


「そうかい、あんた何も聞いてないんだね。

アタシは旦那と結婚してこの宿の女将になるまでは冒険者だったんだよ。

それで、ちょくちょくザックとは同じパーティーで色々暴れまわったもんさ。

アタシはだいぶ前に引退しちまったからAランク止まりだったけどね。」


「へーそうなんだー。」


「おい、話に花が咲くのは構わんがいい加減にしねぇとスープが冷めるぞ。

喰わなくても金は返さないからな。

後、喰わないのに注文するヤツには二度と飯は出してやらん。」



「い、いただきます!」


あわてて、食べ始めると女将さんが苦笑いしながら旦那さんのほうを向く。


「ホラあんたあん時の赤ん坊がこの子だよっ。

もう忘れちまったのかい?」


「へ?」


「おうおう、あの時の赤ん坊か。そりゃウチの娘も大きくなるわけだ。

ウチの娘は8歳だがあんだけ可愛いんだ。

年頃になりゃ、姫さんだって目じゃねぇぞ。」


「あんた、本当に親馬鹿だねぇ。まぁ、いいさ。

昨日王都に来てアインのトコに行ったって事は

もう、冒険者登録は済んだんだね?

まぁ、みんな最初はFランクからだけど精精頑張る事だよ。

冒険者なんて、怪我しても誰も助けちゃくれないんだ。

自分の出来る事から覚えてけっして無茶するんじゃないよ?」


うん。さすが女将さんだ。

元冒険者ってのもあるけど言葉の重みが違う。


「ごちそうさまです。

おじさんおいしかったよ。

昼は帰って来ないけど晩はまた食べに来ると思う。」


「おう、気をつけて行ってこいや。」

「無理すんじゃないよ?」


「行ってきます!」


あんな夫婦も悪くないな。

この世界に来てからは、爺ちゃんしか家族は居なかったけど。

やっぱり、家族は家族だな。





なかなか、前に進めないようです。

何だかんだでトラブル体質の主人公が宿から出ると・・・。

次回、露天街でまたもトラブル。

乞うご期待ください。

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