表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/26

目の前での男女バトル

※25話目です。


 私の前の前で思いがけないバトルが繰広げられる!

 

 当日…


 夜の7時…


 会社近くの公園。昼間はゆっくりとくつろぐサラリーマンやOLで賑やかになる絶好の憩いの場所である。

 

 仕事を済ませた私は約束の時間通りに公園内の時計台広場にやって来た。


「れ?」


 翔太らしき男を目にした私。随分とオシャレな格好をしたキレイな女の人と一緒だ。


 私はサッと、近くの茂みに身を隠した。


 2人、何か言い争っているのだ。


 耳を澄ましてみると、穏やかではなさそうな2人の声が聞こえて来る。


「私と別れるって、どう言う事かしら?」


 女性の声だ。


「お前とは、付き合えねーって事。ただ、それだけだ」


「それだけじゃあ、ハッキリとした理由にはならないけど! もっと、詳しく説明してくれない!?」


「詳しい理由なんか、聞くなよ」


 翔太自身の相手に対する口の利き方からして、2人は恋人同士だと思われる。


 って言う事は、女性は倉本美佐さんかもしれない。


 女性は怒りをあらわにし、翔太に詰め寄った。



「なーんで、聞いちゃあイケないのよ!? 翔太の気持ちが分からないじゃなーい!」


「ショック受けるぞ」


「誰が!?」


「美佐自身だよ」


「どうして私が?」


「まぁ、色々と」


「色々と? なーに、それ? さっぱり理解出来ない。男らしく、キチンと言いなさいよ」


「ダメだね。理由なんか言ったら、お前自身がショック受けるだけだ。女を傷付けるなんてカッコ悪いし。だから悪い事は言わないからよ、素直に俺の言う事を聞けよね」


「何度言ったら分かるの? この私に指図するなって言ったハズ」


「お前に、そんな事を言われる筋合いはねーだろう!? 俺はしもべじゃねー!」

 ジッと翔太を見つめる美佐さん。彼女自身、察しが付いていた。


「別カノ」

「ハァ?」



「他に付き合っている女がいるんだよね? だから、私に言えないんだ」


「どう判断しようと、お前の自由だけど?」


「相手はどこのコ? 何て言う名前?」


「秘密だよ」


「秘密って言う事は、いるって事だよね?」


「それ以上は詮索するなよ。プライバシー侵害だろうが」


「翔太は私のモノなんだよ。絶対に離れる事は出来ないしね。だから、翔太をどうしようと全ては私が決める事。その別カノと付き合う事は絶対に許さないから」


 うわー! 大胆なセリフ!


 いかにも、男を支配していますって言い方である。


 美佐さんって、相当なやりてなんだって私は思った。


 高飛車な性格で令嬢気取りの美佐さんの態度に、翔太の心境はますます穏やかではないようだ。


「ムカ付くんだよなぁ! 上から目線で命令するなんてよ! それに今まで、俺を束縛しやがって!」とまあ、カッカ。


「翔太は、私に逆らえると思ってんの?」


「金持ちの気取り屋女め。俺に対する脅迫かよ?」


「何よ、その言い草!? 恋人に対する女の純粋な気持ちを何と思っているのぉ!?」


「純粋な気持ちだぁ!? 笑わせるな、バーカ!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ