意外な展開
※24話目です。
恋愛運も上昇しそうだし、段々と運が良くなって行きそう。
それからの私は勢力的に恋人探しする事に余念が無かった。
徹底的に女を磨き上げ、男なら誰もが振り返るような魅力的な女に変身したりもした。
精一杯の努力が実ったのかな?
色んな男どもに注目されちゃって。
友達を初め、回りのコから羨望の眼差しを受けるようになったのだ。
黄色い新幹線ドクターイエローに触れた事と、何度も唱える恋の呪文のお陰で、今となって良い方向に運が向き始めたのかもしれない。
日々の生活に活力が生まれてくるようになったし。
前向きな人生を送れるようになって来た。
そんな幸せ者である私のハートをゲットした男は…
何と森川翔太である。
「え? 何で、森川翔太?」
誰もがこう、不思議に思うかもしれない。
私を軽蔑し、全く注目さえもしてくれなかった男。
私からラブコールを受けた事に不快感を示した薄情なる男。
その男が私に恋をしている。
翔太とのラブラブ成立のキッカケは南雄太郎さんからの要望だった。
新婚旅行から帰って来た雄太郎さんは、私にメールを寄越して来た。
>結婚式に来てくれてありがとう。篠崎さんにお願いがあるんだ<
雄太郎さんからのお願いとは、森川翔太と付き合って欲しいとの事。
何でも、本当は翔太は私の事をとても意識していたと言う。
私に惚れていたのかな?
でも別カノがいる手前、その思いを表面に出す事が出来ず…ずっと心にしまっていた。
雄太と付き合っていたのは、2年前に知り合った倉本美佐って言う人。
私に負けず、すっごくキレイな人である。
でも反面、性格はかなりキツイみたい。
裕福な家庭のお嬢様として甘やかされて育てられたからか、ワガママで自己中心的な面も持っているらしいし。
美佐さんって言う人、翔太を溺愛しているみたいで結婚するつもりのようだった。
そんな問題女の美佐さんは、当の翔太にとっては困った存在。
色んな面で相手の女性から束縛されていたのだった。
翔太自身の考えや主張なんて全く無視され、全てに於いて美佐さんから指示されるがままだったと言う。
こんな窮屈な束縛状態に不満を抱く翔太。
「いつか、別れたい」と、雄太郎さんとかに本音を漏らしていた。
もちろん、彼の心の内は美佐さん本人は知る由も無い。
「え? 私、嫌われているの?」
こんな事を知ったら、美佐さんは大激怒して何しでかすか分からないから怖いらしい。
そんな時だった。
翔太は久しぶりに私の姿を見て、息を呑んだ。
女を磨き、イメチェンして魅力的になった私に初めて心がときめいたと言う。
私に対して、軽蔑な思いを抱いていた事を悔やむ翔太。
そんな複雑な心の内を知った雄太郎さんは、何とか私との交際を実現しようとしているワケである。
仲間思いの雄太郎さんから強く要請を受けている私だけど…、
「あ、そうですか。分かりました」
なーんて、すぐにOK出来るハズがない。
女の心って、そんな単純なモノじゃない。
こんな事も雄太郎さんに言っておいた。
取り合えずは、考える時間を与えてくれた。
ジックリと腰を据えて、ひたすら考えるのだ。
翔太の思いを、素直に受け止めるか?
それとも、パスしちゃうか?
うーん、なかなか難しい!
判断に迷っている時だった。
今度は翔太本人から手紙が来た。
…この前はゴメン。大変、失礼した。君に話しが有るんだ。今度の土曜日…
誘いの手紙である。
前回の手紙と比べ、今度はキチンとした内容の文章である。




