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断りの手紙が…

 私…篠崎玲奈は又しても彼氏ゲットが出来ないので有った。


※この作品は以前、ポケクリと言うサイトに投稿した作品を若干加筆修正したものです。


 夕方…、


 会社も終わり、私は帰宅の途に着いた。


 あー疲れたぁ!


 帰り際、エレベーターに乗り込んだ私は思いっきり背伸びをしちゃう。


 今日も仕事は忙しかった。朝からバタバタだったし、何となく慌しい雰囲気だったっけ。


 まあ幸いにも、みんなが積極的に頑張ってテキパキと作業をこなしていたから、夕方までに無事に仕事は片付いた。


 もちろん、この私だって大いに頑張ったし。


 この夜、入浴を済ませた私はラフな格好でノンビリとくつろぎ始めた。


 1人暮らしの私。


 誰にも気兼ねする事なく自由気ままなライフスタイルを楽しむのだ。


 冷たい缶ビールを開け、頑張った自分に乾杯!


 キューッと飲んで極楽気分である。


 そうだ。ふと、テーブルに置いた封筒を目にした私。


 今日、ウチのポストに入っていた手紙である。しかもそれって…、私からの告白に対しての返事なのだ。


 お互いメールを交換していたから、きっとメールで来るだろうと私は予想していた。


 それが御丁寧にも、封書で来るとは恐れ入る。お願い! 良い返事で有りますように! 


 祈るような気持ちで封を開けた私。


 中のイラスト入りのオシャレな便箋を広げて目を通してみる。


 次の瞬間! 私は思わず顔を曇らせてしまった。


 手紙にはこう書かれてあった。

 …僕の事、気に入ってくれてありがとう。

 君の僕への思い、とても嬉しくて感謝の気持ちでいっぱいです。

 でも残念だけど、君のご期待には沿える事は出来ません。

 今の僕には色々と考える事で頭いっぱいで、とても恋を楽しめる余裕なんて無いのです。

 こんな冷たい僕を許して下さい。

 君に今以上に素晴らしい出会いが訪れるよう、心から祈っています。

 では…


 ああー、何て事だろう?


 今度こそ、上手く行くと期待していたのに…


 又しても、恋は実らなくなってしまった事に、彼氏いない歴25年キャリアのレディの気持ちは穏やかではない。


 これが現実なのかも。現実は、そんな甘くはないのだって事を身にしみて感じた。


「ったくぅ、この男もダメなのかぁ」


 こうボヤキながら、私は便箋をクシャクシャにして辺りにポイッと投げ付けた。


 更に、悔しい悔しい思いでソファーのクッションを壁に投げつける。


 この思い! どこへぶつけて良いやら! 悔しい! 悔しい! 悔しい!


 …なーんて、馬鹿丸出しで興奮したって状況は変わるワケがない。


 この私…、可憐なOLである篠崎玲奈様のラブハートを射止めてくれなかった無礼者は

今年28歳の森川翔太。


 同じ会社で働く誠実な男である。


 イケメンで頭良く、スタイル抜群である。


 あの時は彼、とても嬉しそうな表情を見せてくれた。


「良い返事をするね。期待して待ってて欲しい」と約束してくれたのだった。


 それなのに、交際お断りだとは…、うーん! 納得が行かない!


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