白金 凛香は振り向かせたい
はじめまして。なろう初投稿の素人です。
友人との書け麻雀に負けたことや元々興味を持っていたこともありなろうについて知る為、試験的に数年前に埋葬された文書をそのままコピペしてきたので拙い部分が多々ございますがご容赦ください。
「俺と付き合ってください!」
「突き合ってください?穢らわしい…二度と私の前に現れないで」
慟哭する男子生徒を尻目に悠然と立ち去る白髪の女生徒。
彼女の名前は白金 凛香。
高校の入学式、新入生代表としてステージで演説をしている姿に、その場にいた生徒は心を奪われた。
すらりと伸びた四肢に制服越しでも分かる豊満な胸。小さな顔には整った顔立ち。更にセミロングの白髪に紅い双眸。
アニメやコスプレ以外では見たこともないその姿が記憶に残らないはずがない。
その後ひっきりなしに凛香に告白してくる男子生徒が絶えず、果ては上級生からも言い寄られる始末だ。
しかし、凛香は例外なくこっぴどく徹底的に振り続け完膚無きまでプライドを折ってゆく。
入学から既に1ヶ月経ったのだが未だに凛香に告白してくる者は少なくない。
1週間に2、3度は振っている程度だ。
しかも告白してくる連中は大抵面食いで、体目的のケダモノばかりだ。
そんな脳内ドピンクの男と付き合うのはまっぴら御免だ。
凛香はもっと清らかな付き合い方をしたい。そう願っていた。
故に純情な人と付き合いたいと考えていたのだが、ピュアすぎるのも存外相手しづらいものなのだと痛感している今日この頃である。
「あ、りんちゃん!どこ行ってたの?」
校門の方から自分よりも一回り小さい男子が、ちょこちょこと犬のように駆け寄ってくる。
「…ちょっと係の仕事で確認したいことがあるって話をしてただけ」
「りんちゃん真面目だもんねぇ。
りんちゃんに任せればどんなこともパパっと解決してくれるし」
「私を何でも屋みたいに言わないでよ」
「ごめんごめん」
にこやかに笑う彼の名は金城 健斗。
凛香の幼馴染である彼だけが唯一凛香が心を許している人物である。
「ちょっと駄菓子屋行こうよ!」
「また?この前たくさん買ってたでしょ?」
子供のように無邪気に笑う健斗に少々呆れたように微笑む凛香。
「あんなのすぐ無くなっちゃうって!チョコバー10本なんて一日で無くなってるしな!」
「もう、そんなのばっかり食べてるから背伸びないんじゃない?」
「別にそこまで小さく無いだろ?りんちゃんがでかいだけだって」
凛香の身長は164cm。現在の平均身長に当てはめると平均より5cmは高い。
対して健斗の身長は155cm。男子の平均身長より低い。
低身長の域に入っているといえよう。
そしてその身長に比例するように幼さを感じさせる言動が目立つ。
「背の順で私より後ろにいる娘に言ってないでしょうね?それ、怒られるわよ」
「まっ、来年には俺が抜かしてるから!」
「はいはい、伸びると良いわね」
健斗の根拠のない宣言を凛香は適当にあしらう。
「ところで、気になる人とかいる?」
何気なく健斗に話題を振る凛香。少々強引な話題の転換だったが健斗は何も気にする素振りはない。|
「んーそうだなぁ…あっ、あのサッカー部の田城!あいつめっちゃ速いんだよ!」
「えっと、好きな人とかは?」
「りんちゃんかなぁ」
「そ、そう…」
即答されて思わず顔を背ける凛香。
「あと、山田とか八代とか、みぃちゃんかなぁ」
「…あ、そう…」
山田と八代とは、2人とも健斗の男友達である。
みぃちゃんは近所に住む女の子だ。
今年の4月に小学校に入学したばかりの。
凛香は深くため息をついた。
その様子を不思議そうに眺める健斗であった。
その後もたわいない話をしながら2人は帰路の途中にある駄菓子屋に向かった。
「そいじゃ、また明日」
「じゃあね」
駄菓子屋で買い物を済ませてお互いの家に帰る2人。
健斗が家に入るのを見送ってから、凛香も健斗の家の向かいにある自宅に帰る。
「ただいま」
夕前のこの時間は父は仕事から帰っておらず、今日は母もパートでいない。
今この家には一人っ子である凛香以外に誰もいない。
辺りを見渡し誰もいないことを確認し、二階の自分の部屋へと足を運ぶ。
シワになるのも気にせず、制服のままベッドに倒れ込む凛香。
そうして枕に顔を埋め
「あぁ〜!健斗可愛すぎぃ!何にも言ってないのに待っててくれるし!犬かよ!忠犬かよぉ!んにゃぁぁ!!」
身悶え始めた。
奇声をあげながらバタバタと足を振るう。
「でも、高校生の寄り道に駄菓子屋って何よ!?駄菓子屋、本屋、文房具屋…他にもあるでしょ!?カフェとかカラオケとかボウリングとか!なんならピンクのホテルに連れてってよぉ〜!!」
欲望という名の列車は止まることを知らない。石炭の尽きるまで一直線上のレールを走り続ける。
凛香はピンク色の妄想を繰り広げ、1人で盛り上がっていた。
「でも、初めては家でしたいな…どっちの家でも良いけど、やっぱり親がいないこと多い私の家かな…んやぁぁぁぁ…」
自身の妄想で顔を朱に染め身悶える凛香。
普段の知的でクールな、その名の通りの凛とした姿の凛香は見る影もなく崩れ去っていた。
「はぁ〜好きって言われてドキッとしたけど、友達として…か…男友達と小学生と同列か…」
石炭が燃え尽き、ようやく減速し始めた。
徐々にテンションが下がってゆく。
「はぁ…何してんだろう私…」
やがて完全に静止した列車は、ぴくりとも動かない。
「…ご飯準備しよう」
凛香はゆっくりと体を起こし台所へと向かう。
一体いつからこうなったのだろう。
凛香は小学生の頃から健斗に憧れを抱いていた。それが中学にあがる頃には恋だと気づき、今までさりげなくアピールをし続けていたのだがまるで気付かない。
鈍感、というよりは純粋すぎて比喩や隠語が全く通じないのだ。
一緒に寝ると言えばそのまま就寝と思われ、
夜戦と言っても意味が理解されず、
ゴムと言えば輪ゴムかヘアゴムを渡される。
それでも、
どうにか自身を異性として認識してもらおうと、知識をつけるべくティーンズ誌やファッション誌、果てはネットの過激なものまで見て男性を釣る術を勉強した。
ところがそれて釣れるのはどうでも良い有象無象の雄共。
肝心の大物に全く引っかからない。
更に、知識を付けたが故にあらゆる言葉が意味深に聞こえるようになってしまった。
頭ですぐに理解できるのだが、それでもつい反応してしまう。
成果は得られず、結果は出せず、
自身の頭がピンク色に染まってしまったこと以外に何も変化がない現状に自己嫌悪さえ覚える。
「はぁ…」
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この物語は恋する少女が東奔西走の道のりを迷走しながら気になる男の子に空回りしながらアプローチを続ける。ラブ(?)コメディである。
如何だったでしょうか。
もし僅かでも楽しんでいただけたのであれば幸いです。
誤字脱字などもチェック漏れがございましたら申し訳ございません。




