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2 テレビの下から見ても無理だった

 受付の子は奥へ。少しして戻ってきた。

 ギルドのテーブルで待っていてくださいと言われ、そのとおりにする。向かいには大男が。その大男はこちらに話しかけてきた。


「お前何者だ。只者じゃなさそうだが」


 もしかして俺の正体が異世界人ってことに気がついたのか? 

 なんのことですか? とりあえずとぼけてみた。


「これから冒険者になるって奴が堂々と受付の子の太ももを眺めていたんだ。肝が座ったやつだなと」


 そっちか。しかも本当はスカートの中を覗こうととしていたんだけどね。「いやースケベ」でしてと返答。


「いいぞ、スケベなやつは強い冒険者になる。頑張れよ」


 パンツ見ようとしたら応援をされてしまった。なんだか悪い事をした気分になった。

 それからしばらくして、ギルドの奥からいかつい顔の男性が出てきてこちらへ。あの人が担当の人かな。


「君かい? 冒険者になりたいって子は。すまなかった、大変待せたな。俺はこのランクスの街のギルドマスター、ギマだ。よろしく」

「俺は、えーと」


 リクでいいかな。友達からはそう呼ばれるし、ゲームでもほとんどこの名前。

 ソシャゲは全く違う名前にするけどね、ネット怖いし。


「リクです。よろしくおねがいします」

「ギルドマスター直々とは。余程忙しいんだな」

「そうなんだ、ツルギ。出来れば手伝ってくれよ」

「おやおや余計なことを言ったかな。俺は帰るとするよ」

「薄情なやつだ」


 ツルギさんはギルドから出ていった。ギマさんから書類を渡され読んでからサインを。それからギルドの奥に設置されている大きな機械の前へ。クラスを教えてくれる装置、とのこと。

 水晶に手を置く。電気が弾けるような音を出しながら、水晶が色を変えていく。軽い破裂音がした後、水晶は徐々に元の色に戻っていった。そして機械から紙が。ギマさんはそれをちぎりじっくりと眺める。


「結果は魔術士か。ついでにステータスも調べておいた。ほいよ」

「へえ、それでステータスを調べることも出来るんですね」

「そうだ。ステータスが気になったらここで調べると良い。携帯用ステータス確認機ってのもあるが、かなり高いから手に入れるとしてもまだまだ先だろうがな」


 ギマさんが水晶に手をかざす。俺も魔術士だから参考までにと機械から出てきた紙をちぎり俺に紙を渡した。見比べてみる、圧倒的なステ嵳。その後隣りにある部屋に入る。


「さ、それらを踏まえて説明するとしよう。そっちの部屋に入って」


 小部屋に入り席に座る。資料を渡され初心者講習が始まる。内容としては、


 ・ステータスアップ型、戦闘や鍛錬で体を鍛えれば鍛えるほど強くなる。レベルはなし。

 ・剣技等の戦闘技術や魔法はスキルと呼ばれる。使用の際にはスキルポイントが必要となる。 

 ・スキルは戦闘や鍛錬をしていると覚えることがある。強力なスキルほど高ステータスが必要。

 ・スキルの連続使用は不可。各スキルごとにクールタイムが設けられている。

 ・ダメージを受けるとHPが減る。これがゼロになると戦闘不能。 

 ・ギルドで仕事を貰える。

 ・強力な装備はステが足りていないと装備できない場合がある。


 こんなところか。先程遊んでいたゲームだから内容は即理解した。


「初心者講習は以上だ。それとコイツはギルドからの餞別。100ゴルだ」

「失礼します」


 受付の子が部屋に。カードのようなものをギマさんに渡した。


「これはギルドカードだ。仕事を受けるときに必要になる。それと身分証明証にもなる、便利なものだ。無くすなよ」

「はい」

「今日はじき夕刻だからギルドのお仕事はやめておいたほうが良いだろう。明日からにしておけ。この金でまず宿をとれ。それから店に行って装備をある程度整えると良い」


 お金をもらい、ギルドを出て宿屋へ。部屋をとった後お店に向かった。魔術士だから杖とローブだな。まずは武器屋で杖を購入、続いて防具屋でローブを、道具屋でポーションを。こうしてお買い物を済ませ宿に帰った。宿屋で夕食を食べた後、疲れたから寝ようと服を脱ぎだすと、ベルトに小さな袋がぶら下がっていることに気づく。中身を確認しようと口紐をほどき袋を広げる、すると。


「どうなっているんだ、この袋」


 中は宇宙のような暗闇が広がっていた。さらに入口はいくらでも大きく広がる。これはもしかして。

 手を突っ込んでみる。頭の中に様々な種類のアイテム名が流れ込んできた。このアイテム群には記憶がある。そう、クリア後確認したアイテム達だった。ということは余ったアイテムをこの世界に持ち込めたってことか? 袋の中身を調べてみる。基本店で売っている装備、アイテムは売ってしまってあるな。レア装備は残っている。ステアップアイテムもある。さらにお金もクリア後の数字だった。


 ギマさんの言葉を思い出す。「携帯用ステ確認アイテムってのがあるぜ」。調べると袋の中に入っていた。ギルドで調べる必要はなくなったな。ただお高いらしいから使うときは隠れて使わないと。初心者がそんな高価なものを持っているのは少々おかしいからね。

 

 ステゲーでステータスアップアイテムが有るのなら楽できそうでいいな。となると調べたいことも。このゲームで冒険者になったとき、100ゴルとステータスアップアイテムを貰った。もしかしたらそのステアップアイテムがこの世界にはない可能性が。

 ふぁーあ、大きなあくびが。何をするにせよ明日にしよう、寝るか。


 アイテムを片付け、小袋をテーブルに置く。伸びをし、ベッドに潜り込んでいざ睡眠。またたく間に暗闇の世界へいざなわれた。

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