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1:隣(の部屋のもうひとつ隣)のマドンナ / 2:ジェームズ・A ・フランの偉業(やらかし)

今回は短編二本立てです。

基本的にはこういう短編集のようなスタイルで行こうかなと思っています。まあそのうち飽きるでしょうけどね。

 1:隣(の部屋のもうひとつ隣)のマドンナ


 学校一の美女、つまり学園のマドンナなる人物が隣のクラスにいるらしい。らしい、というのは別に特別な意味ではなく、単純に俺がまだお目にかかれていないだけの話だ。

 というわけで。

 早速俺は一目見に行くことにした。


 結果。

 なんかすっごい見覚えのある人だった。というか、俺が住んでいるアパートの部屋の(空き部屋を挟んで)お隣さんだった。アンタ、学園のマドンナだったんすか。

 学園のマドンナさんは俺に気づくと、ギョッとしていた。そりゃそうか。ファーストコンタクトがアレじゃあそうなるわ。


 以下、回想。



 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



 高校入学にあたって一人暮らしをすることにした俺は、学校からそこそこ近い距離にあるアパートの一室を借りることにした。

 部屋の中にある荷物の片付けもそこそこに、俺は住人さんたちにご挨拶に伺おうと思い、駅前で買った少しお高めのお菓子を持って部屋を回った。

 俺が借りたアパートは二階建ての築四十七年という、そこそこ古い建物である。そのせいか、住人はそれほど多くはなく、あまり自己主張の激しくない人達が集まっているようだった。と言っても、中はしっかりリフォームされていて、風呂もトイレもきちんとあるのだが。

 二階の片側の部屋は全て回り、残るは角部屋。その角部屋に、例の学園のマドンナさんは住んでいた。


 ピンポン、とチャイムを鳴らす。しばらくして、『どなた?』という声が聞こえてきた。


「すみません、今日一つ挟んで隣の部屋に引っ越して来ました、祠堂です。ご挨拶をと思いまして……」


 扉が開いた。そこに居たのは……。

 確かに美人さんだった。それは間違いない。

 しかしその要素を格好が台無しにしてしまっていた。


 スウェットである。それも毛玉だらけの。なんなら髪の毛もボサボサだった。


 いや、別にそれがダメという訳では無い。むしろ家ならそういう格好の方が自然なのかもしれないし、どちらかと言えば俺もそんな格好でいる。


 でもどう見ても疲れきったOLにしか見えなかった。つまりはそういうことである。もったいねー。



 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



 俺は特に気にしていないのだが、同級生の男子にそういう姿を見せてしまった彼女の心境は察する他ない。

 俺はそっと目を伏せ、自分の教室に戻った。



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 2:ジェームズ・A ・フランの偉業やらかし


 今更言うまでもないことだが、ここはれっきとした『異世界』だ。

 スマホに良く似た薄い液晶らしき機器は色々な名称があるものの、一般的には『シールパッド』、略してシーパやシードなどと呼ばれている。なんならこれを動かしている動力も電気などではなく、なんかよく分からないエネルギーである。中学二年あたりでやった気がするが、全く興味がなかったので頭からきれいさっぱり無くなっている。

 それだけではない。この世界には人口生命体、所謂アンドロイドがいる。人工といってもそこいらの人間と変わらない。基本的に構造は同じだし、なんなら子を成すことも出来る。人間とアンドロイドのハーフはヒューマノイドと呼ばれ、大抵赤か青の目の色で、たまに紫色の目をした子供が出来る。ちなみにヒューマノイドとヒューマノイドの子供もそのままヒューマノイドと呼ばれる。

 そもそもアンドロイドが生まれたキッカケは、約七十年ぐらい前にジェームズ・A(アントニオ)・フランという、フランケンシュタイン博士的な人物が『暇つぶし』に、『おふざけ』で、『なんとなく』人工知能を作ってみたら思ったより出来がよかったのでそのままノリでガワも作ってぶち込んだら出来ちゃった、というなんとも言えない、転生前の世界に思い切り喧嘩を売るような経緯なのだ。これは単純に経緯が面白かったので覚えていた。

 他にもいろいろと違うのだが、環境面での一番の違いは、やはり『地球温暖化の解決』だろう。

 五十年ぐらい前。「これ以上の温暖化はさすがにヤバい」と思ったらしい例のジェームズ博士が(今度は真面目に)光合成や葉緑体などの研究をもっと詳しくやり始め、約八年九ヶ月の歳月を掛けて開発したのが『太陽光作動式(光合成)二酸化炭素変換装置(マシーン)』である。この装置のおかげで温暖化はものの二年半で解決。現在は出力を大幅に低下させ、酸素と二酸化炭素のバランスを崩れさせないように注意して運用しているのだとか。


「なんでお前そんなやべーやつの知識しか頭にねーの?」というツッコミはご遠慮頂きたい。


 ともかく、ここまで世界の乖離があると異世界だと認めざるを得ない訳だ。


 ……とまあ、ここまでだらだらと長く脳内モノローグを垂れ流してきたが、今は完全に授業中なわけで。

 ボケーッとしていた俺はもれなく出席簿アタックを貰ってしまうのだった。めでたしめでたし。全然めでたくないけど。

オリジナル作品っていいですね。自分の好きなように設定ぶっこめるし。とあるサイトで二次創作を投稿させていただいているのですが、六話ぐらい書いてそこから(更新出来て)ないです。七話目は途中まで書いてるんですけどね。


あと多少無理がある設定でも『だって異世界だし』とでも言っておけば『異世界なら仕方ない』的な感じになるのもグッドですね。 素晴らしきかな異世界設定。異世界転生作品が増えるのもわかる気がします。


ちなみにジェームズ博士とマドンナさん(仮名)は今後もちゃんと出てくるので安心してください。安心出来ないのは僕の創作意欲ですけど。

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