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語彙
「語彙は血よりも濃い絆」
父上は「無論」とよく言っていた。母上は「大丈夫、何とか成る」とよく言っていた。気付くと、私は文章を書く時だけは、語彙から自由で居られた。
女性はすぐに他人の語彙を取り入れてしまう。苦心惨憺の末に編み出した僕の語彙を、片っ端から奪っていく。そうじゃない子もいたけれど、そういう子もまた少し時間が経つと語彙を真似し始める。おしゃべりしても仲良くなるつもりは無い、もし仲良くなっても付き合うつもりは無い、付き合ってもやるつもりは無いし、間違って愛し合っても、その時はそっとして置いてほしい。




