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重力

「原始人になった気持ちで観ないと、人と石の関係は見えてこない」


猿が、先祖が、最初に言った言葉は何か。そこに我々人類の根源的な小説のヒントがあるのではないか。樹から降りて、鋭利な石を踏んだ。そのとき初めて「いてえ」と言った。文明の始まりである。


人間が、言葉を残そうとするのは、痛みを忘れない為だ。女性にフラれた、痛み。女子に笑われた、痛み。女の子のお喋りが長い、痛み。あー猫やー可愛いーってアピールで近づいたのに猫が逃げてしまってど動物好きなんだねーははは、痛み。怒ってるん、怒ってへん、怒ってるやん、怒ってへん、仕方ないやん逃げてもうたんやから、ひつこいな怒ってへんて言うてるやろ、痛み。


そういった人類共通の痛みこそ、小説の在り方ではないだろうか。

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