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4話:見回りも立派なお仕事。⑪



―――――


「ーーーー以上が今回の事件の顛末です」


 椿たちは第三駐屯地へと戻り東雲に今回の件を報告した。

 内容は飛鞠が上手く纏めてくれていた。


「そうか、いろいろ大変だったな。明日は訓練を休みとしよう。しっかり休んでくれ」


「東雲隊長、特務隊ってなんですか?」


「ちょ、椿ちゃん!?」


「……そうだな、アイツらは軍の精鋭部隊だ。時と場合によるが罪を犯した奴の生殺与奪を政府から与えられている。今回も特務隊が来たみたいだが、どんな装甲を着けていた?」


「白銀色の装甲です」


「そいつは特務隊の中でもかなり上位に位置する実力の持ち主だ。【白虎】、確か刀の名前を取ってそう呼ばれている」


「白虎……私はあんな風に人を殺めたくはありません! 私は正義の味方になる為に東都軍に入隊したのです!!」


「……桃枝が正義感が強いのはまだ数日しか経っていないが充分に理解している。自分の信念は強く持っておくように」


「はいっ!!」


(私の正義は弱き人を助け、悪を撃つ事。白虎のように罪を償おうとしている人を斬るなんて絶対しない!)


 椿はそう硬く違うのであった。





―――――


―――第三駐屯地のとある格納庫にて―――



「よぉ、お疲れさん! 今日の堕鬼装甲はどうだった?」


 薄暗い格納庫にて佐久間がとある人物に話しかけていた。


「先に第三装甲隊の皆さんが無力化してくれていたので俺……僕が戦う事は無かったですね」


「今年は優秀な人材が入隊してくれたからな。やっぱり強いか?」


「はい、強いですよ。それに堕鬼装甲に取り込まれていた人を一時的ですが正気に戻しましたね。これには流石にびっくりしました」


 男はそう話すと白銀色の神威装甲を解除した。


「正気に戻るなんて滅多にない事だからな。でも、お前は斬ったんだろ?」


「……正気に戻ったとは一時的。このままにしていたらまた被害者が出てくる。堕鬼装甲を添い着してしまったら斬る以外の選択肢は無いです」


「やっぱ特務隊となるとそのぐらい冷静でないと務まらないな。()()()()()()殿」


 白銀色の装甲【白虎】から姿を見せたのは小柄で少し長めだが整えられた黒髪、穏やかな目つき、どこか柔らかさを感じさせる雰囲気を持つーーー


 鬼切誠吾であった。


「そんな仰々しく大佐殿とか呼ばないでくださいよ!」


「はははっ、第三駐屯地の中で尾前司令の次に階級が高いのが誠吾だなんて素性を知っている俺と尾前司令、後東雲しか知らん事だよな」


 佐久間は笑っていた。


「僕もそんな偉いわけではないですからね」


 誠吾は戦闘服よりいつものシャツに着替えて去ろうとした。


「ん? どこに行くんだ?」


「勿論、食堂ですよ。椿ちゃんたちがお腹を空かせているかもしれませんし」


 誠吾は笑顔を見せて格納庫を後にした。




【登場人物紹介】


桃枝ももえだ 椿つばき

 年齢:17歳

 身長:154cm

 スリーサイズ:B82 / W56 / H83

 所属:東都第三地区装甲隊

 性格:真面目で自分の意思を貫き通す。自分に厳しく、他人に優しい。

 愛刀・装甲名:【紅陽】

 概要:田舎から東都軍女学校に入学。学校の成績も優秀で主席で卒業、剣の腕も達人級。才色兼備な少女。幼い頃に仲の良かった幼馴染と【正義の味方】になる約束をしており、それを夢見ている。実は恋愛脳の持ち主で誠吾に片想い中。




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