契約獣になるようです。
一年ぶりの投稿です。
長い間放置させてしまいましたが
受験でそのままバイバイしないぜ!完結させるんだ!
っという私なりの意思表示にございます。
話が貯まってないので今度は合格発表後からの投稿になります。
紅の騎士団に来てからもう4ヶ月と少しです。時はボ○トのような速度で過ぎていきました。
2、3日は初日と同じような訓練をしていたけど4日目には戦闘訓練が始まった。
訓練内容は、サーベルウルフと戦ったり、木登りしたり、ボール追いかけたり。後半は訓練といってていいのかわからないけれど。
1ヶ月後には騎士さんとタッグでの戦闘訓練、討伐訓練が開始されました。
戦闘訓練は私がなかなか戦闘形態になれなかったので、一時訓練が停滞してしまったけれどなんとか自分の意思でなれるようにまでになり(痺れを切らしたキュグニーさんに猛獣の檻に投げ込まれた時は本気で死ぬかとおもった。)、それ以外はスムーズに訓練が進みました。
あと、訓練開始から3ヶ月目にはパートナーが決まったんですよ。
自分的には厳しくも優しく、そして腕に抱えられた時の安定感が半端ないキュグニーさんか訓練時にタッグを何度か組んだ腕安定度星三つな弐番隊副隊長のイオタさん、よくおやつをくれる筋肉信頼度No.1壱番隊の平隊員メブスタさんが嬉しいなと思ってました。
パートナーが決まる日はメブスタさんと朝会ったときに尻尾がミミズみたいになってるぞと笑われるくらいワクワク感が半端なかった。
(誰になるかな♪誰になるかな♪
トュトュトュ、トュ、トュ、トュトュトュトュ、ジャーン♪)
ハイテンションな私の目に入ってきたのは―――――――
たまに返事をしながらキュグニーさんの話を聞いているのは紅の騎士団に配属されて3年目のカノープス。
隊一の剣の使い手なんだそうだ。
タッグを組んでわかったのは剣を手足のように使い、相手のミスを逃さず突く!そんな鋭く剣を使う戦い方をする人でした。
で・す・が、私たちの息は最悪なようで。
強いパートナーにも苦手なものがあるようです。
(他の騎士さんとは隙の無い連携を見せていたので、モンスターとの連携が苦手なのか。ただ単に私がメチャクチャ下手なだけなのか。…はい、後者ですね。ゴメンナサイ。)
そんな問題点も残ったままではありますが今日、私達の初任務です。
任務は最近王都近辺の村の畑がモンスターの被害にあっているらしく、その討伐をしてほしいというもの。
ランクはタッグでの初任務と言うことであまかり高く無いものにしてくれたみたい。
ズンズン進むカノープスの後ろを早歩きで着いていく。
森の中はまばらに木がありほどよく光が入っていて心地よい。
これでモンスターの気配がなければ完璧だったのに。
「ギャオォォォォ」
「やっと来たか。」
『にゃうにゃ(いっちょ、やりますかね。)』
モンスターをカノープスは得意の長剣で、私も戦闘形態で敵を引き裂いたり、のどに噛み付いたりして1匹ずつ仕留めてゆく。
だけれど、あまりパートナーの意味がないような気がする。
カノープスは自分で切り込み隊長のごとく突っ込んでいくし、私も私で自分に突っ込んで来るモンスターを倒すのに手一杯でカノープスの援護なんてできていないから、タッグもなにもない。
「はっ!」
『グルル』
それでも、訓練の時を思い出しながら一匹一匹を確実に仕留てゆく。
出て来たのは亀の顔と体にサソリの足、尻尾が像の鼻のような気持ち悪いモンスター。
鋭い鋏に気をつけながらまずは爪で切り裂き鋏を体から引き離す。
それでも、蜥蜴の尻尾みたいにバタバタと動き、時々此方に向かって飛んでくるから、切り離すと同時に鋏を粉々に噛み砕く、鋏を失ったモンスターは混乱しているのか円を書くように同じ場所をグルグルと回り始めるか、首や手足を殻の中に引っ込めてじっとしているので放置して次の獲物に向かう。
カノープスを一瞬見やると彼は、モンスターの首を一振りで胴体と切り離していた。
最後の1匹を倒し終えたところで後から付いてきていたキュグニーさんが木の陰から出てきた。
「お前らほんとタッグできねぇな。」
「た、隊長!」
『にゃ~(あはは〜)』
カノープスはキュグニーさんが付いてきていたことに気づいていなかったらしい。
当然、私は鼻が自慢ですから気づいてましたとも。キュグニーさんの匂いを間違えるはずがないね。
「そいつとパートナー組んでんだ。一人で突っ込んでいくな。」
「…すみません。」
キュグニーさんはいつもより少し眉間に皺を寄せた顔でカノープスに言い、カノープスは抜が悪そうにキュグニーさんから視線を逸らした。
「まぁ、今回の任務は完了したから良しとするか。お疲れさん。」
屋敷に帰るとすぐさまカノープスは報告書を提出し、自室に向かった。
パートナーになってからは私もカノープスと同じ部屋になったので彼の後ろを走るような形で追う。
部屋に帰った彼はすぐさまベットに腰掛けて先ほど使ったばかりの剣の手入れを始めた。
私は何もすることがないので部屋のソファーで丸まって彼の行動を時々観察。
カノープスは赤茶の髪を垂らしながら真剣に剣に向き合っている。
真剣に剣に…ごめんなさい。
なんでこっち見てため息つくの。
あれ?声聞こえてる?
その憐れみの籠もった目、やめて!
ギュルルル~~~~
恥の上塗りーー!!
死ぬ、死にたい。いや、死なないけど。
あれだよ、お昼からだいぶ経ってるし!経ってない?いや、経ってるハズだ!
もういい!腹の音がなんだ。私は今、猫!恥ずかしがる必要は無いはずだ!
お前が勝手に恥ずかしがってただけだ。って?うるさいわ!
カノープス!ご飯くれー!!
『にゃー!』
「ちょっと待ってろ。」
数分後、カノープスが持ってきたのは肉団子と野菜の入ったコンソメスープ。
動物に与えるにはいいかどうか微妙な料理だが上手い。
きっと私の胃袋を鷲掴むつもりだな!
スープから顔をあげると目があった。
じーーー。
ちょ、そんな見つめんといてーな。
恥ずかしいやん。
いくら猫でも穴開くほどガン見されると食べ辛いんだけど。
『みゃー(ごっつぁんです。)』
グリグリ
いきなり頭を撫でてきたぞ。
あれか、カノープスは隠れ猫好きまたは小動物好きだったんだな。
ご飯がおいしかったからサービスしてやろう。
食らえ!プニプニ肉球パンチ!
パフッ
グリグリグリグリグリグリグリグリ
なんかグリグリ攻撃きたんだけど。
痛い!痛い!禿るぅぅぅ!
ご覧くださりありがとうございます。
次話もしばらく開いての投稿になりますが、読んでいただければ幸いです。