研究報告
アイリスはゆっくりと口を開いた。
「ダイアンから聞いたと思うけど、まずは怪物について話すわね。あの怪物たちは、ニッポンが滅亡した日に出現した。自衛隊は米軍と組んで掃討作戦を企てるも、結果は失敗。ニッポンは滅亡してしまったわ。」
クロエは頷いた。
「そこまではわかっています。テレビや新聞が数週間そのことだらけでしたし。」
「ニッポンを滅ぼした怪物たちは、世界各国に散らばり、侵略行為をした。アメリカも例外なく、怪物たちの脅威に怯え続ける日々が続いた。しかしある時、私たちは怪物たちを捕らえることに成功したの。“ニッポンの亡霊”の力を借りてね。そして怪物の生態研究が始まった。研究はどんどん進み、驚くべき事実が発覚した。」
クロエは目を丸くして声を大きくした。
「ダイアンが話したこと以外の力が、怪物にはあるんですか?」
「ええ。もちろん、最初は怪物たちの治癒力や擬態能力には、目を見張るものがあったわ。でも、それらの比ではなかった。・・それは怪物たちに
は人間と似た感情があるということ。そのため、怪物たちをリップオフ─人間もどきと名付けた。」
「どういうことですか?!」
「怪物から、人間の欲求と似たような欲求が3つ発見されたの。食欲と、支配欲と、生殖欲よ。怪物は、人間が密集する地帯に集まる傾向があるの。そこで彼らは、飲食店や、体つきの良い人間を襲って、食糧とする。そして、女性や子供、弱い人間たちへの加虐思考がある。そして・・・気にいった女性を襲ってしまうの。ダイアンから聞いたわ、あなたも一歩遅ければ、被害者の一人になってたかもね。」
「だから、怪物に変身したパパは私の口にキスしようと!!・・・・」
「心配しないで。次からは、私やダイアンたちが守ってあげるから。」
「治療薬があるんですよね。私の両親にはダメだったけど・・・」
アイリスは苦虫を噛み潰したような顔をして頷いた。
「そうね。あなたのご両親はかなり頑強だったから。治療薬と言ってもちゃんとしたものができるのはまだ先のように感じるわ。今のところ、自分の身を護る方法はただ一つ。やられる前に、相手の急所に攻撃を叩き込みなさい。人間と同じように、頭や胸を狙えばいいの。あなたの場合は特に気をつけてね。お人形のように可愛いんだから。ざっと、こんなものかしら。次は、メンバー紹介ね。」




