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お断り
「思えば、もうあれから二十五年か⋯⋯時は経つのが早いな」
セヴェランの執務室。
ノクスがいつも通りにルシアンの相手をしてから、ノクスはセヴェランに引き留められていた。
机を挟んで向かい合う姿はあの時を彷彿とさせる。
「あんたは本当に変わらないな」
苦々しく思っているのか、呆れているのか。頬杖をついてセヴェランは呟く。
幼いながらに先代とノクスの会話に慄いていたセヴェランはもういない。顎鬚を生やし、眼鏡をかけた壮年の男である。
ルシアンの母はルシアンを産んで死んだ。産後の肥立ちが悪かった。
文字通り、ルシアンは可愛いセヴェランの一人息子である。
「はぁ……ノクス……」
「何」
ため息を吐いたセヴェランは項垂れた。
父親として、ルシアンが言い寄っているノクスに対し、複雑な思いを抱えているのだろう。
幼い自分の子どもと百歳超えた老人だ。それもそうだ。
「俺の息子の何が不満なんだ……?」
心底不思議そうに、セヴェランは前のめりになってノクスに問いかける。
「この親馬鹿が」




