9、次のステージへ
今回もよろしくお願いします。
勉強会が終わった夜、いつものように夕食会場へと向かった。
夕食には毎日立派な料理が沢山(4人前ぐらいだろうか)並び、いつも恐縮しながら食べている。
ちなみに、いつもランドバル伯とご飯を食べている訳ではない。伯爵も貴族なので他の貴族と晩餐会などはよくあることだし、仕事が遅くなることだってあるので夕食を一緒に食べることはどちらかというと、あまりないほうだ。
しかし、たまに時間があったときには一緒にご飯を食べる。
近況を語ったり、伯爵の愚痴を聞いたり、お互いの世界について言える範囲で話したり......と結構充実して面白いんだ。
さてさて、そんなこんなしてる間に夕食の部屋に着いた。
「お、待っていたぞ。」
「あ、伯爵。すいません。お待たせしました。」
「いやいや全然大丈夫だ。さぁ食べようではないか。」
いつも通りたべ始めていたら、
「そういえば、今日でネルの授業は終わりだったそうじゃないか。」
「えぇ、残念ですが。」
「そうか。もう半年ぐらいかかるかと思っていたのだが...。」
「ネルさんの教えがとても分かりやすかったので。」
「お主は誉めるのが上手いな。」
「いやいや本心ですよ。」
「そうか、それでだ。」
いきなり空気が変わった。
「何かやりたいことはきまったのかい?」
僕は迷わず答えた。
「皆さんのお役にたちたいです。」
と。
「確かに自分はここに来てそこまで時間はたっていませんし、まだ知らないことばかりで初めは足を引っ張るかもしれません。でも、ここにきてから右も左もわからなかった僕を助けて頂き、それに生活の保証までしてくださって...。このご恩はどれだけのことをしても返せる気がいたしません。でも、少しでもお手伝いできることをして、このご恩をお返ししたいのです。」
少しの静寂が訪れる。
「......そうか。こちらとしてはありがたい限りだ。そこまで言ってくれるなら仕事を頼もうかと思うのだが、そうだな。君は何か得意な物はあるかい?」
「残念なことに、この見た目の通り、力には自信がありませんし、魔法も使えないです。ですが、頭にはとても自信があります。僕は以前の世界で沢山の本を読んだりしていたので、政治のことや経済のことなど沢山の知識が入っています。この知識を使って仕事をすること、それが僕の得意なことです。」
伯爵はしばらく考えていたが、
「そうか、そうだな......。すまないが今すぐには君への仕事を思い付けない。明日までに考えておくから少しまっていてくれ。」
「お忙しいところすいません。よろしくお願いします。」
夕食が終わった。
さぁ、皆の役にようやくたてるようになるぞ。と言っても今から張り切っていてもしょうがないな。仕事をもらってからすぐに動けるように今のうちに寝て力を養っておこう。
そして、次の日
「君には領主になってもらう。」
....え?
今回は短くなってしまいました。すいません。
今後もどんどんがんばっていこうと思うので、応援のほど、よろしくお願いします。
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