表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/10

第二話:ダチョウ肉のステーキ9(終)


 翌朝、目覚めた役人達は、目の前のたき火の中、半ば灰になった巨大な骨を見て、改めて自分たちが昨夜「駝鳥様」を平らげてしまったことに気がついた。

「そ、そうだあの素浪人に全て!」

 慌てて探したが、すでに素浪人の姿は何処にもなく、解体に使った納屋の壁に。

「昨夜は欣快。

 余った肉は頂いていく。

 なお、骨は砕いて土に還すべし。

 あとは口元を丁寧に拭われれば問題無し。

 それではまたお会いする日を願い、無病息災祈願、これにて草々。

 

 追伸。

 くれぐれも今後は駝鳥様逃がさぬようご用心」


 と書かれているのを見いだしたのみである。


「ああ、これは…………腹をくくらねばならんなぁ」

 役人はぽかんと呟いたが、妙に顔の色つやは良くなっていた。


 数十年後。この役人は駝鳥奉行にまで出世し、八二歳で大往生を遂げたが、死後親戚一同は、これまでの数十年間、年に一回彼の家で馳走になる「四角肉の石焼き」に使われている物の正体が、彼がこっそり間引いていた「駝鳥様」だと知って恐慌に陥った。

 なにしろ、「絶対に開けてはならぬ」とされた屋敷の蔵のひとつには、駝鳥の骨が山のように積まれていたのである。

そして、彼の小物たちの家でも同じことが判明し、組屋敷丸ごと、一族郎党そろって蓄電するという怪奇現象が起きることとなった。

 

 さて、素浪人の行方は、誰も知らない。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ