第6話 真実
美由があまりにも辛そうで、日に日に落ち込んでいく。笑顔も見られなくなっていた。
つい言ってしまった俺の一言
「俺が…なんとかしてやろうか?」
美由は、涙を浮かべた瞳で俺を見つめて
「……どうやって?」
「美由が俺に隠していること話して」
「……わかった」
美由のその一言で俺は決意をした。何としても美由の笑顔を取り戻してやりたいと思っている。そのためなら俺の持てるチカラを使ったっていい。放課後、俺の部屋で美由と話をしようと思うけど、いきなり家には抵抗があるか?しかし他の誰かには聞かせたくない。
「美由、誰にも聞かれたくないだろうから俺の家に来ない?」
「良いの?」
「あぁ、もちろん良いよ」
その日の放課後、俺は美由を連れて家に帰った。
玄関を開けると母さんが待ち構えていた。
「あらぁ、いらっしゃい」
母さんが美由に声をかけた。
「あの……突然伺って申し訳ありません」
美由は申し訳無さそうに怯えているようにみえた。そりゃ、玄関開けて直ぐにこんなでかい声で言われたら驚くわな。と自分で自分に突っ込みを入れる。俺は、何とかしてやりたくて母を無視して美由を連れて俺の部屋へ急いだ。
「ごめんな、びっくりしただろ?」
「うん」
「だよなぁ、あんな待ち構えてでかい声で言われたらなぁ。驚かないやついるなら会ってみたいよ」
そういったと同時に美由がクスクス笑った。
「なに? 面白いこと言ってないよ俺」
「ふふっ、会ってみたい何て言うから」
「いやいや、そうだろ? あれに驚かないやついないと思うぞ」
「あはは……」
取り敢えず美由が笑ってくれて笑顔になったからまぁ、良いとするか! と思っていたらドアをノックする音が聞こえドアが開く。
「いらっしゃ~~い」
と笑顔で手にはお盆の上にお菓子とジュースが乗っていた。俺は慌ててお盆を受け取り追い出そうとしたが、相手は興味津々だからそう簡単に部屋から出ようとしない。俺と母親の攻防戦の始まりである。
「慶の彼女さん?」
「付き合ってるの?」
「どっちから告ったの?」
質問の雨嵐に美由は驚き慶は追い出そうと必死
「母さん、もうわかったから」
そう言いながら背中を押して部屋の外へ連れ出す。
「はいはい、わかりました。泣かしちゃダメよ」
「もうわかったから!」
慶が母を部屋から追い出し部屋へ戻ると美由が笑顔だった。
「面白いお母さんだね」
「うるさいだけだよ!!」
少し心が落ち着いた美由は思い切って切り出した。
「あ、あのね!!」
「うん。どうした」
「ずっと、言えなかったの」
「美由、辛かったんだな」
「・・・・」
美由は、下を向いてしまった。
「美由、話してごらん」
「あの亡くなった子、ずっといじめられてたの」
「うん」
美由は少しずつ今まであったことを慶に話していく。美由の瞳に涙が溜まっていく。
俺は美由の手をとり包み込んだ。
そしてその手に力を入れた。
「美由はその子の事どうしたい?」
「へ!?」
「その子に生きていて欲しいかい?」
美由の言葉を待つ俺はすでに次の言葉を用意していた。
のぞき込む瞳から零れ落ちる涙。
「俺は‥‥」




