↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おれの彼女は、アイドルなのか?!  作者: とっぺん
⑧静蘭と闇闇ガールズ
80/80

⑧-10

「あらあ…三上杏奈さんね。棄権したと思ったけれど…?」


大石のばあさんが舌舐めずりをするかのように、粘ついた声で問いかける。

杏奈は俺の顔を見てから「き、棄権しました!」と即答する。


よおし!いい子だ、杏奈…。俺はにんまりする。

なんだかんだ、俺の言うこと聞くところが可愛かったりする。

…まあ俺の…義妹だから、な。


杏奈は、その場で少し下を向いてから。

「でも、どうなったのかなって……誰が選ばれたのかなって…」

気になって…と消えそうな声でつぶやいた。


そうか…オーディション結果が気になって来たパターンか。


杏奈は申し訳なさそうに俺の方を見ながら、足をモジモジさせている。

俺は(いいんだよ)というように首を縦にふった。


大石のばあさんが、答えようとして口を開きかけたとき…。


「私に…決まったのよ」


飯村さんがずいっと杏奈の前に移動する。


あれ? なんか飯村さん、ちょっとキャラ変わってる?


なんか自信に満ちあふれたオーラが、むんむん…してるなァ。


飯村さんは髪をほどいていて、いかにも大人っぽい雰囲気だ。

「私は巨乳でもないし、あなたのような美少女でもない…。

なんのとりえもない、ただの大学生だったの。今までは…。

でもこれからは、歌って踊れる…先生。そう……アイドル先生として、

闇闇ガールズの一員になることにしたの……」


「……」


「私は…倒すべき敵はももてぃんではないの。マリアンヌでもない。

誰かは、わかってるわよね?」


杏奈が飯村さんをにらむ。


「あなたたちになくて、私たちにあるもの……。そう…魔法」


飯村さんは俺を見て、ぎゅっと胸に手をやって…。


「恋する女はみんな……魔女なの。だから…変身するの」


おおお…!俺は感動してしまった。恋する女は魔女かぁ。いいないいな♪

いっそ闇闇ガールズのキャッチコピーにしたらどうだろうか。

ももてぃんの恋する人は……?

ももてぃんが困ったように俺の方を見る。

「そこにいる人です…きゃっ言っちゃった」俺を指差して、ももてぃんが顔を隠して

照れている。

カメラマンたちが「君か! ももてぃんを魔女にした男は!」

俺は舌打ちした後、ももてぃんの腕をとって「逃げるぞ、桃子!」と走る。

「待って瞬!」ももてぃんが走りながら俺の横顔を見て言う。

「大好きだよ瞬…」

YEAHHHHHHHHH!!


ムヘヘヘ……よだれを垂らしながら妄想していた俺の額にデコピンが打たれる。


「いたっ!」


誰だよ!と怒りながら見ると、大石のばあさんが遠く離れた場所から……

デコピンのマネをしている。


魔法だぁ~~エアデコピン…なんてこともできちゃうの?びくびく…。

てか、読まれてたの?俺の思想…。さあああ…と血の気がひく。


「飯村さんの熱意はよおく伝わりました。

あなたは、冷静でおとなしいお嬢さんだと思っていたけれど、案外熱い情熱をお持ちの人だったのね。うん…なんの妖怪にするか、決めたわ……ふふふ」


飯村さんは、大石のばあさんの方を見て言い放つ。

「どんな妖怪にしてもらってもかまいません…。

ただひとつ、条件があります……。…私を巨乳にしてください!!!」


なあああんだとぉおお??

飯村さんが巨乳でっか……ポインポインの巨乳でっか……?

ごくり…。まあ…見てみたくないといったら嘘になる。

揉んで…いやいや……なに言っちゃってんだ。揉むって揉むって…。


俺はぷるぷると首を振る。


「それはオプションってことでいいかい?」


「はいっ」


オプションって…いくらするんだよおお!

高いぞ!ぼられるぞ!


「私……持田くん……ううん、なんでもないです。

頑張ります!」


「私もやってもらおうかな…」

杏奈がぼそりとつぶやく。

運よく、大石のばあさんは聞こえていなかったようだ。

俺は杏奈のそばに寄って、口をふさぐ。


「辞めろ……対抗意識出して言うな」


「対抗意識じゃないもん。にいにが巨乳好きって言ったから…杏奈も」


「いいからいいから…お前はそのままでいいんだ」


「でも……」


「でも…も…へちまもないっ」


「へちま? でも胸大きくなりたいぃ~」


「揉めば大きくなるんだ!!」


「どうやって?」


杏奈が胸をずいっと俺の前に出す。


「揉んでみせてよ!!」


俺は両手を杏奈の胸に乗せてから…はたと気づく。


あれ・・・・俺ってただの変態?


しーん…となっている周囲。俺は杏奈の胸から手をのけると同時に、


「「変態だよ!! やっぱりあの先生、変態なんだよ」」


「ご、誤解だ……!! ほら、杏奈からも言え!!」


杏奈はツンと向こうを向いている。


「今のはただの兄妹のじゃれあいよねえ? ね、三上さん……じゃなくて持田さん?」


飯村さんが余裕の笑みで、杏奈に問いかける。


「三上さんのお母様が、持田くんのお父様と再婚されて、ご家族になったんでしょ?」


「えーそうなの?」とざわめく外野たち。


胸の前で腕を組んで、笑う飯村さん。

今までの……飯村さんの印象とは違っている。


「負けないから…」


「のぞむところよ…」


かくして、アイドル対決が……幕を開ける!!


にしたって、飯村さんはなんでここまで杏奈を敵対視するのだろうか…。


俺にはさっぱりわからん…。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。