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14カキ氷キーン

「オジサン、アツは夏いな〜」


「だったら冬は?」


「サブは冬い」


「何でやねんチャン、チャン」


「あはは、あははは」


 だんだん福ちゃんとの間にコミュニケーションができてきてシャレも通じる仲になりつつある。


「オジサン、アイスクリームが食べたい」


「ホームランバーを買ってきます」


「あのな、それは経験済み。ガリガリくんも要らない。食べた事ないアイスといえばコマーシャルでよくお見かけするハーゲンダッツ。イッヒハーゲンダッツ!初めは硬くて食べてる間に程良く溶ける。近所のコンビニで買ってこい」


 命令されてイラッときた。アイスクリームの値段をググってみたら小さなカップアイスが300円もするのか!ビックリしてめまいがする。2個買えば600円!!


「オジサン、貧乏性?暑い!さっさとかってきて!」


 渋々近所のコンビニでバニラとストロベリーを購入レジで袋入らないと言いICOCAで支払いし、手に持って帰った。家に帰ると程良くなり食べ頃かな。


「このタコ!わかってないな初めは硬くて、程良く溶け出すのがいいってコマーシャルでもやってる金属のスプーンをハーゲンダッツにあてて音を確かめたかったんだ保冷剤もらってくればいいのに・・。何これ?バニラ?ストロベリー?食べたことのないものは、クッキー入ってるのか、チョコチップ入り、もしくはラムレーズンだろ?オジサン食う権利ナシ!」


 蓋を開けて福ちゃんの前に差し出した。スプーンを持たせて味わう雰囲気を楽しむだけ何せ彼は基本人形。

 あとは俺もの・・思うや否や。

「オジサン、蓋閉めて蓋に福ちゃんってマジックで書いて冷凍庫に保存して」


まぁいいか・・いつかは俺の胃袋に入るんだから・・しかし最近図々しくなりケーブルTVで

人気者になって態度がデカい。


 本日は暑いので、叱る元気もない。


 翌日も暑い福ちゃんにカキ氷屋に行こうと話しかけると快諾のち大型リュクに入れて自転車に乗ってカキ氷の吊り旗があるお店。


 席に着く。そこは戦後から営むたこ焼きと回転焼きの甘党屋。古いデコラ板にアルミで縁を巻いたスチールテーブルの物置きには、少年、少女マンガが雑にのせられている。


 僕がガキの頃からの行きつけの店。


 店主が汚れた白衣で出迎え

「ガリチャン今日は福ちゃんと一緒か?何にする」


 オヤジも行きつけの喫茶店でお馴染みさん。


 リュックから人形を出してもめんどくさくない。

 というかココノカキ氷のガラスの皿を見せたかった。アンティーク。


僕はみぞれを頼み、福ちゃんは宇治ミルク金時を注文!


 「宇治ミルク金時はカキ氷界の王道やぞ!俺のみぞれが、カローラなら福ちゃんのオーダーはクラウンやないか!これにアイスクリームと白玉がトッピングされればセンチュリーや」


 スプーンですくって食べるふり、のち、てんこ盛りにのせられた氷はたいらげた後ガラスの皿に溜まった汁をすする。

 帰り道福ちゃんは興奮して僕に言った。


「オジサン、しばらくしてキーンって頭が痛くなった」


「今度はここのラジオ焼き食べようね」


 返事をすれば話に食いついた。


「ラジオ焼きってなぁに?」





乞うご期待つづく。

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