12一期一会
「オジサンの出会った喫茶店の方って色々な方がいるね まだ他にどんな人がいるの?聞かせて」
そんなに楽しいのか?平凡以下に暮らしてたはずなのに。一期一会かな・・福ちゃんが言った。
「あまおうが美味しい」
???いちごのことを考えているのか?瞬間は二度と巡っては来ないから、人との出合いを大事にしなければならないんだと簡単に教えた。
「プーさんのどこが凄いの?」
さっきも少しは説明したけどプーさんの数えきれない武勇伝を言えばきりがない・・
テニスを楽しんでいたら突然軽トラで登場のち裸足でプレーした事。
市民プールで遊んでいたら医大生の1人が「プーさん50メートル潜水で泳げたら500円やるわ」
で、デカバンいっちょで泳ぎきり水面から上がった顔は真っ赤。たこ入道そのものでみんな大笑いした事。
堤防の坂を利用してスケートボードをしていたら、そこはプーさんの帰り道だったんだろう。軽トラから降りて、つっかけを履いたままスケートボードをふらつきながらでも転倒しなかったこと。
僕たちの学生時代遊ぶ所に20歳位年上のプーさんが出没した。
少年時代、家族を支える為に遊んでなかったため、僕たちに興味があったのかもしれない、真相はわからないが。
これだけは確実に言えるのはマージャンの面子を探してたんだろうってこと。
「オジサン、プーさんの話はいいから他の人の話聞かせて」
そんなに関心あるのか?記憶に残るのは苗字がお変わりになった方が多いし僕はあまり気が進まなかった。
プーさんの過去をペラペラ福ちゃんに喋ったが、思い出は嫌なことは消し去り、性格なんだろうか、良いことだけが記憶から流れてくるのは自分の頭が白く見えるから嫌になる。
もしかして、福ちゃんは僕の過去を調べてコントロールするつもりか?福ちゃんの顔をじっと見て、お前の生い立ちを教えるならば少しは話してもいいと取引すると目を瞑り顔を背け
「それは言えんな」
子供らしくない言葉遣いに驚いた。そして、付け加えた。
「プーさんも、言わないことがあるよね」
察して欲しいと言うことなんだろうか 僕はこの場、問答しても仕方がないので目で見たもの口に入れるものの話題を変えることにした。
「オジサン、漠然なこと言われても現実を知りたい。年収、貯金がいくらあるか土地、不動産、株・・・今後の生活設計しなくっちゃ」
何だこいつ?オレオレ詐欺の上手をいく新種の詐欺?口が裂けても言うもんかと思いつつ給料プラス年金プラス家賃が入って引くことの、諸々の税金、今でも続く退職金積立を引いて手取り20万弱、貯金200万ほどで、相続した家、株は無いが30歳から退職金積立が企業の勤め人ほどある。此れは喫茶店の顧客の近所の殿様のおかげだなと思う。
「オジサン、結構いい線いってるww〜借金ないのはご立派」
こいつ、会話だけでなく、俺の思ったことがわかるのか?こいつに全てスキミングされた




